正月飾りとして使われる代表的なものに千両と万両があります。
両方とも赤い実が生って縁起の良いものとされています。
千両、万両があったら一両、十両、百両もあるのではなどど思ったら・・・
何と、これらはすべて実在していて、それよりももっと大きな”億両”もあるようなのです。
面白いですね。
一両---アリドオシ、十両---ヤブコウジ、百両---カラタチバナ、億両---ツルシキミ(ミヤマシキミ)と呼ばれていて、千両と万両には別名がないようです。
これらの中で、今まで実際に目にしたものは十両、千両、万両だけしかありません。
[千両]
[万両]
[十両(ヤブコウジ)]
十両=ヤブコウジなので、ここではすべてヤブコウジ表記にします。
1月になってからのウォーキング中に赤い実の目立った「ヤブコウジ(藪柑子)」を見つけました。
それも、葉に斑が入ったものでした。
でも、ちょっと違和感があったのです。
何かが違う・・・と、目を凝らして見たところ、そう、”実が上向き”になっていたのです。
ヤブコウジの実は葉の陰に隠れるように付いていているのに、この実は堂々と上を向いていたのでした。
ちょっとおかしいと思って葉をよけて実を触ってみました。
そうしたら、何と・・・この実はフェイク、プラスチック製だったのです。
早速調べてみました。
数多いヤブコウジの中でも「斑入りヤブコウジ」はその葉に白やクリーム色が入ってコントラストがきれいなことから、観賞用としてとても人気のある品種のようです。
でも、残念なことに葉に斑が入っていると実がつかないらしいのです。
(斑入りの品種は光合成能力が低いらしくて結実しないことが多いのだとか)
あちこち調べたうち、中には実が生ったという話もいくつかありましたが、やはり実が生らないという方が圧倒的に多かったのです。
鑑賞用としてはきれいな葉があればそれで満足なのかもしれません。
でも、販売する場合、ほとんどに”人工の飾り実”をつけているのだそうです。
ということは、やっぱり実が付くように改良されれば、もっと人気が出るんじゃないのかな・・・などと思っています。
学名:rdisia japonica
英名:Spearflower
別名:十両、ヤマタチバナ、ヤブタチバナ
科名・属名:サクラソウ科 ヤブコウジ属
原産地:日本・台湾・朝鮮半島・中国