まだまだ暑い日が続いていても季節はやはり移っているようで、ウォーキングしながらいつも全く気にせず見過ごしてしまう草にタデのような花が咲いていた。
あちこちでよく見る草だったけれど、名前は知らなかった。
早速調べてみたら「エノキグサ(榎草)」となっていた。
すぐにキノコのエノキが浮かんできたけれど、そっちじゃなくて樹木の『榎』の方だった。
名前の由来は葉っぱが榎の葉に似ているからだとか。
樹木についてはあまり詳しくないので、この葉っぱがエノキに似ているのかケヤキに似ているのかは分からない。
でも、エノキって葉っぱにもう少し丸みがあるんじゃないのかな・・・
気が付くと花をつけているもの、いないものなどが道路脇や畑のまわりなど、あちこちに見られた。
たくさん写真を撮って、ウォーキングから戻って詳しく調べてみた。
そうしたら意外と面白い植物だということが分かった。
エノキグサは雌雄同株の1年草で、葉のわきからタデのような花序が出ている。
それが雄花で、花弁はなく、雄しべは8本、花全体が赤みを帯びている。
雄花の下には葉状苞があり、それに包まれているのが雌花で、花柄はなくて苞の上に直接載っている。
そして1つの苞には1~4個くらいの雌花がついている。
この雌花は何もせずに、ただ待っているだけ。
上から雄花が落ちてきたら受粉が完了するという仕組みになっているらしい。
ずいぶんと合理的な受粉方法だこと・・・こういった受粉の方法は何という名前なんでしょうね。
[受粉の様子]
苞は基部が少し丸くなっているので、雄花もちょうど良い具合に雌花の上に落ちるようになっている。
写真がボケているけれど、雄花の穂の先に果実が付いている、ちょっと変わった形のものもあった。
エノキグサには別名「アミガサソウ」というものがある。
これは雌花を包んでいる苞を編笠に例えてつけられたもので、正に雌花が編笠をかぶっているようにも見えてきた。
学名: Acalypha australis L.
英名: Asian copperleaf
別名:アミガサソウ(編笠草)
科名・属名:トウダイグサ科 エノキグサ属
原産地:日本を含む東アジア全般