コロナで3年も中止になっていたコンサートが今年はやっと開催できた。
終わった途端、練習漬けの時にはさほど感じなかった暑さを急に感じるようになった。
張り詰めていた気持ちが緩んだからかも。
「も~、こんなに暑いのでどこか涼しい場所へ行こう」、と6月26日の天気予報の気温図を見たらやっぱり一番低いのが釧路地方だった。
それならば釧路方面に行こうと計画を立てた。
旅程は6月28日~30日の2泊3日にした。
いつも通り、エアーと宿、レンタカーだけ手配し、あとは行き当たりばったりの旅。
まずエアー、釧路までの便数は少ないけれど、どうにか確保できた。
レンタカーはいつも「たびらい」というサイトを利用している。
ここは保険料込みで一番安いし、今まで何の問題もなかったので、またお願いした。
次は肝心の宿探し。
やっぱり温泉がいいので、温泉宿をメインに探した。
そして空いていたのが釧路から少し離れた中標津の養老牛(ようろうし)温泉にある「湯宿だいいち」だった。
ここは人気の宿なのに予約が取れたのは運が良かった、しかも直前だったのに。
6月28日、釧路空港には午後1時に着いた。
気温は18°、曇っていたため肌寒いくらいだった。
出発前の暑さがウソのよう。
この日の予定は何もなく、すぐにレンタカーで出発し、養老牛温泉までは2時間の道のり。
その間はすれ違う車もほとんどなく、緑一色の風景と放牧されている牛たちのみ。
正に北海道という感じの風景の中を走った。
「湯宿 だいいち」は意外と大きな宿だった。
この宿は以前から気になっていた。
かつて養老牛温泉に宿は3軒ほどあったが、廃業したりして今は「だいいち」1軒だけしか営業していない。
温泉がいいのはもちろんのこと、この宿は北海道にしか生息していない天然記念物の「シマフクロウ」が飛んでくることで有名だった。
宿の看板は「シマフクロウ」ではなく「アカゲラ」の絵。
森の中の大きな1軒家。
木のぬくもりのある広々とした玄関先にあるロビーには大きな囲炉裏もあった。
部屋の前の景色。
お風呂は2ヶ所あり、それぞれに内風呂や露天風呂などあるらしいのだが、とても回りきれないほどだった。
部屋に近い方のお風呂だけ入ったのだが、まず最初の内風呂は天井や壁、浴槽などすべてがヒバと檜の木の香りがするお風呂。
温度はいくつか分かれ、一番高い場所が42°に設定されていた。
内風呂から出たところにあったのが露天の岩風呂とその隣に丸太風呂。
お風呂の下には川が流れ、川の音を聞きながら入った。
奥のドアから下に出ると川岸の混浴露天風呂になっていた。
お風呂はまだまだ続き、その先には川を直接望める小さなお風呂がいくつかあり、岩盤浴、ミストサウナも。
でも、全体に温度は低めで38°~40°くらい。
これだけのお風呂があるのだから、少し早めにチェックインして正解だった。
もう一つ良かったことは、風呂上がりには濃厚牛乳、北海道限定の「カツゲン」が置いてあるミルクバーも用意されていたこと。
(カツゲンは北海道のソウルドリンク)
--- 食事のこと ---
夕食は地のものを取り入れた、懐石料理で肉はほとんどなく、最後のチョイスの鶏釜飯だけ。
あとは優しい味付けの野菜料理、ウニ、花咲ガニなどの海の素材のものが多かった。
朝食は何とも言えないほどの品数でビックリ、それもすべて手作りの小皿料理。
--- シマフクロウのこと ---
夕食が終わった時、「今、シマフクロウが来ています」と係の人が声をかけてくれた。
早速見に行ったら、大きなフクロウが一羽、ロビーの外の止まり木にいた。
スマホではうまく撮れない。
ロビーに「フクロウカレンダー」があり、来た日の時間が書いてあるカレンダーが置いてあった。
この時期には見られる確率が高いらしいが、何せ自然のことだから分からない。
見られたらラッキーだと思わなければならないらしい。
シマフクロウは全長60センチ、翼を広げると180センチにもなり、今では北海道内でおよそ140羽程度しか棲息していないようだ。
鳥マニアにはたまらないだろうな。
大きなカメラを持って来ている人もたくさんいた。
これで「湯宿だいいち」のレポートは終わり。
さて、明日はどこに行こうかなと・・・
今回の旅行は涼しい釧路地方を回る予定だったので、次の宿は浜中町の「くりもと」を確保してあった。
だから、そこを目指して立ち寄り場所を決めるつもりだった。