「ヒイラギ(柊)」の白い花が咲いていました。
このヒイラギちょっと違和感が・・・そうなんです、葉にギザギザがないのです。
これは「マルバヒイラギ(丸葉柊)」という園芸品種なのです。
ヒイラギは濃い緑で光沢のある葉、そして葉の縁がノコギリの歯のようにギザギザしているのが当たり前でした。
ところが、ヒイラギは大木になると、葉にトゲがなくなって丸くなるようなのです。
それは、葉のトゲは動物に食べられたりするのを防ぐためにあって、大木になると上部の葉はその心配がなくなるからトゲのない葉ができるらしいのです。
そこで、「生け垣のヒイラギはトゲがない方がいいかも?」、と考えたかどうか分かりませんが、この上部のギザギザのない葉を接ぎ木して、トゲのない品種を作りだしたようです。
それが葉にトゲのない、「マルバヒイラギ」です。
ヒイラギと同じように11月〜12月ごろ白い花を咲かせます。
モクセイの仲間なので、花も良く似ていますし香りも結構あります。
雌雄別株で、雄株には2本の雄しべが突き出していて雌しべが小さな雄花が咲いて、雌株には子房が膨らんだ雌しべと雄しべが付いている『両性花』が咲きます。
花は雄花も雌花もあまり変わらなくて区別するのが難しいようなのですが、拡大画像を見るとどうも雌しべが発達している雌花のように見えます。
マルバヒイラギは『一般的に流通しているのは雌株の方が多い』、となっていたので、この木も雌株のようです。
常緑でトゲなしで、甘い香りがする花も咲く、庭木や生垣にもいいかもしれません。
学名:Osmanthus heterophyllus
英名:Chinese-holly
別名: 鬼の目突き(オニノメツキ)
科名・属名:モクセイ科 モクセイ属
原産地:日本、台湾