「ノリウツギ(糊空木)」はアジサイに良く似ている花。
アジサイの仲間なので似ているのは当たり前、花房の周りは白い装飾花で、中央に両性花を付けるのはガクアジサイの方に似ているかもしれない。
この木の樹皮から出る粘液で糊を作ったことから「ノリノキ」や「ノリウツギ」と呼ばれている。
ウツギとは枝の中心がスポンジのような状態になっていているので「空木」、これはアジサイも同じ。
アジサイの花房が丸い形なのに比べてノリウツギは、尖った円錐形をしている。
花序は周辺に白い4枚の装飾花をつけ、中央部分にあるのが両性花。
秋にはこの装飾花が淡い紅色に変わってくる。
上の2枚の写真は「ミナヅキ(水無月)」というノリウツギの園芸品種で、ほとんどの花が装飾花になっている。
この品種は花の姿から「ピラミッドアジサイ」の名前で流通している。
学名 :Hydrangea paniculata
英名:Panicled hydrangea
科名・ 属名: アジサイ科 アジサイ属
原産地: 日本
最近人気がありよく見かけるアジサイの一種「アナベル」、「カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)」と「ノリウツギ」はよく似ている。
----- 見分け方は -----
① 花の咲き方----アナベルは手まり咲きやガク咲きで丸い形、カシワバアジサイとノリウツギの花は円錐状に咲く
② 開花時期----カシワバアジサイは5月〜7月頃、アナベルは6~7月頃、ノリウツギは7~9月頃
③ 葉の形----アナベルとノリウツギは丸みを帯びた葉、カシワバアジサイは名前のようにカシワの葉に似ていて、大きくて深い切れ込みが入る
7月中旬~8月頃になるとアナベルはグリーンに、カシワバアジサイは赤く変化するが、ノリウツギはまだ変化なし。
[アナベル]
アナベルの花の色---最初は明るいグリーンで、咲き進むと白へと変化していき、更に進むと再びグリーンに変化する。
写真は白とグリーンが混在している時、この後はすべて緑になり、その後は茶色になってドライフラワーのようになる。
[カシワバアジサイ]
葉が特徴的で、他のものと区別できる。
花は薄いグリーンで咲き始め、満開の時期は白、咲き進むとピンク~紅色に変わる。
秋には葉も紅葉する。