日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ヒュッテ ビルケ

2023-09-19 07:00:00 | 温泉・宿

乳頭温泉郷へは何度目でしょうか。

田沢湖駅前のバスにも慣れてしまったような・・・(あっ、バスでPayPayが使えたのにはビックリでした)

でも、今回はまだ泊ったことのない、小さな宿を選んでみました。

水沢温泉の「ヒュッテ ビルケ」です。

 

バスは水沢温泉バス停を通り過ぎ、少し上ったところに車窓から「ヒュッテ ビルケ」と大きな文字で書いてある赤い家が見えました。

ビルケ----Birkeはドイツ語で白樺のこと。

その名の通り玄関前には大きな白樺の木がありました。

実はこのビルケという名前は家の前の白樺の木ではなく、裏山にたくさんある白樺の木にちなんで名付けたそうです。

 

玄関を入ったらすぐにアットホームな雰囲気が伝わってくるような、気取らない宿だったのでちょっと安心しました。

「部屋はレイクビューですよ」と言われたとおり、通された2階の和室の窓からは、遠くに田沢湖が広がっているのが見えました。

ここは田沢湖スキー場のすぐ下に位置しているので、元々がスキーの宿です。

スキー客が多いためなのでしょうか、同じ階には談話室があり、そこには共同の冷蔵庫、お茶やコーヒー、たくさんの漫画本なども用意されていました。

洗面所、トイレなども共同ですが特に不自由することもなく過ごすことができました。

 

 温泉のこと 

この宿は温泉目当ての常連さんが多いようなのですが、それも分かる気がします。

とても良いお風呂だったのです。

泉質については奥様が丁寧に説明してくださいました。

『この温泉は水沢温泉と同じ泉質で、メタケイ酸、カルシウムが含まれている美肌の湯、日本一の湯』・・・なのだそうです。

お風呂は大小2ヶ所あり、札を掛けて貸し切りで利用できます。

白濁して湯花がいっぱい浮かんだ、熱めのお風呂ですが、貸し切りのため自由に温度調節ができました。

 

小さいお風呂---1~2人用。

 

大きなお風呂---3~4人は入れます。

 

大きな宿の立派なお風呂とは違って、このようなお風呂は正に温泉! と言った風情でいいですね。

趣があります。

他には常連さんが1人泊っていただけでしたので、大きなお風呂の方をずっと貸し切ってしまい、普段は考えられないくらい長湯してしまいました。

 

 食事のこと 


料理は奥様の手作り料理。

どれもこれも美味しくて大満足でした。

乳頭温泉名物の山の芋鍋や、無農薬野菜を使ったもの、山菜などの趣向を凝らした料理を奥様が丁寧に、そしておもしろおかしく説明してくださいました。

スベリヒユも食べました。(山形県地方などでは栄養価満点のスーパーフードのようです)

タケノコ(曲がり竹)の保存方法も教えてもらいました。

 

 

この宿はオーナーご夫婦の気さくな人柄が好まれているようです。

何よりごもご夫婦がお客様を一生懸命もてなそうという気持ちが伝わってきて好感が持てました。

建物は年季が入っていてそれなりなのですが、温泉、料理、おもてなしなど、自分の家にいるようにゆったりと過ごせる宿でした。

 

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栗駒山荘

2023-09-17 07:00:00 | 温泉・宿

久々の温泉です。

それも人気があってなかなか予約が取れない須川温泉の「栗駒山荘」に宿泊しました。

須川温泉は秋田県と岩手県の県境に位置していて、それぞれの県に宿が1軒ずつあります。

2軒の宿うち、岩手県側の『須川高原温泉』にはずっと昔に1度だけ泊ったことがありました。

でも、秋田県側の栗駒山荘はいつも満室で予約が取れない宿なのです。

その理由は、絶景の露天風呂があるからだと思います。

さまざまなメディアでその露天風呂が紹介されているのを見れば、温泉好きならば誰でも絶対にそのお風呂に入ってみたいと思うに違いありません。

 

一ノ関からは1日2本のバスがありますが、レンタカーにしました。

まだ紅葉には早いからなのでしょうか、混雑もなく1時間ほどで宿に到着しました。

 

3階建ての結構大きな宿でしたが客室は24室しかないので全体にゆったりとしていました。

斜面に沿って建っているのでフロントは最上階で3階、各部屋などへは下に降りていくようになってます。

館内は太い柱や梁が剥き出しになっていて、ログハウスを思わせるような造りでした。

スタッフは男性ばかり、皆さんキビキビと動かれていました。

通された部屋は2階で正面には大きな窓があり、カーテンを開けると絶景が広がっていました。

高台にあるため、どの部屋からも絶景を眺めることができるようです。

 

一休み後は、憧れの温泉です。

早めにチェックインしたので、夕食までの間ゆっくりとお風呂に入ることができました。

この宿は日帰り入浴も行っていますが、時間的に日帰り客は誰もいなくて貸し切り状態でした。

 

ガラス張りの大浴場から外に出ると1段下がったところにこの長い湯船の露天風呂があります。

標高約1100m、な~んにも遮るもののない、大パノラマの露天風呂です。

今まで写真でしか見たことのないお風呂に実際に入ることができたのですから、もう嬉しくて・・・。

目の前には栗駒山の麓の森、遠くには鳥海山まで見渡せることができる、雄大な風景を眺めながら、時間を忘れて温泉を堪能しました。

 

湯船の中は細かな湯の花が舞う白く濁った温泉です。

 お湯は空気に触れて酸化すると白濁するようで、 注ぎ口では無色透明のお湯がドバドバと流れていました。

泉質は強酸性のみょうばん緑ばん泉、硫黄の匂いもしっかりとあります。(カランから出るお湯も硫黄臭がしました)

湧出量は毎分6000リットルもあるようで、自噴する単独源泉として国内2位ということでした。

 

夜にもお風呂に入ったのですが、周りには明かりがまったく無いため、星がとってもきれいに見えました。

星空を眺めながらの温泉も最高でした。

 

 食事のこと 

夕食は1階の食事処でいただきました。

山菜や山の幸を中心に、一品一品丁寧に作られた秋のメニューになっていました。

 

朝食は展望のいい2階にあるレストランにていただきました。

ビックリするほど品数が多くて、食べきれないほどでした。

 

この宿に泊ると隣の『須川高原温泉』の無料入浴券がいただけます。

せっかくだからと、その露天風呂にも入ってきました。

ちなみに、栗駒山荘が洋風の宿だとすると、岩手側の『須川高原温泉』は和風の宿です。

どちらの宿を選ぶかは好みになりますが、どちらに泊ってもお互いのお風呂には入れるようです。

『須川高原温泉』は裏にゴツゴツとした山が迫り、その岩肌を縫うようにお湯が川となって流れているようなところです。

川のお湯が流れ込んでいる露天風呂も広くて開放感のある、とても人気のあるお風呂なのです。

流れ出るお湯がもったいない気がして・・・やっぱり湧出量が多いのでしょうね。

こちらもとっても良いお風呂でした。

以前に泊った時は温泉がもっと白く濁っていたような気もしましたが、今回は透明な感じでした。

日によって見え方が違うのかもしれません。

青く見えるのはお風呂の底が青く塗ってあるからです。

 

[須川高原温泉の裏山から見た雲海]

 

須川高原はこれから紅葉の時期になり、とっても賑やかになります。

その賑わいが過ぎ、冬になると閉鎖されてしまいます。

この先、何回来ることができるか分かりませんが、絶対にもう一度来てみたいと思うような場所です。

 

 

 

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ルリトウワタ(瑠璃唐綿)

2023-09-15 07:00:00 | 植物

この花の正式名はオキシペタラムです。

特にブルーの花が咲く品種は一般的にブルースターという園芸名になっています。

でも、和名は「ルリトウワタ(瑠璃唐綿)」です。

花がトウワタに似ていて色が瑠璃色だから「ルリトウワタ」なのだそうです。

和名の方が覚えやすいので、こちらを採用しました。

特に瑠璃という言葉の響きがとっても気に入っていることもあります。

日本古来より伝わる色、和色というのでしょうか? その呼び名はとっても趣がありますよね。

瑠璃色とは濃い紫みの鮮やかな青色のことのようです。

 

葉は長い楕円形で、葉や茎に短くて白いうぶ毛がはえていて、花の咲き始めは薄青色、だんだん青くなり、咲き終わりに近づくにつれてピンク色を帯びてくるようです。

この花はガガイモに近い仲間のようなので、ガガイモと同じように茎を切ると白い有毒な液が出てきますから要注意です。

 


 

学名:Oxypetalum coeruleum

英名:Southern star、Tweedia

別名:ツイーディア、ブルースター

科名・属名:キョウチクトウ科(ガガイモ科) ルリトウワタ属(ツィーディア属)

原産地:ブラジル南部、ウルグアイ

 

 

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エクメア・ブルメナウィイ

2023-09-13 07:00:00 | 植物

珍しい花を見つけました。

まさかこの穂状のものが花だとは思わず、花が終わった後なのかと思いました。

 

でも一つ一つの花をよく見ると、アナナスによく似ているのです。

だから、やっぱりこれは花なのだと・・・

そこであちこち調べたところ、これは『エクメア』の数ある品種の中の一つだと分かりました。

エクメアは、パイナップル科の熱帯植物で、約180種類あるのですが、日本で販売されているのはほとんどが『エクメア・ファスキアタ』という品種らしいのです。

だから見つけた品種と同じ画像がなかなかヒットしなかったのです。

そうしたらやっと京都府立植物園にある花で同じものが見つかりました。

その画像にはしっかりと木札があって『エクメア・ブルメナウィイ/Aechmea blumenavii Reitz』となっていたのでした。

 

これは「エクメア・ブルメナウィイ」に決まりです。(違っていたらゴメンナサイ)

 


 

学名:Aechmea blumenavii Reitz

英名:Aechmea blumenavii

科名・属名:パイナップル科 エクメア属

原産地:熱帯アメリカ

 

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トウテイラン(洞庭藍)

2023-09-11 07:00:00 | 植物

「トウテイラン(洞庭藍)」を見つけました。

この花についてどうしても解せないことがあります。

まず、蘭の仲間ではないのにランとなっているのはどうして?

そして、この花が日本独自のものなのに、名前に中国の湖を入れていること。

青い色をした湖ならば日本にだってたくさんあるのに。

おかしいですね。

調べてみると、学名はVeronica ornata Monjuschkoでロシアの植物学者モンジュシコが名付けたようです。

それがどうして和名でトウテイランとなったのでしょうね。

新牧野植物図鑑には和名に関しては何も記述がなく、海辺に生え、和名のトウテイ(洞庭)は中国の有名な湖、藍は花の色を意味するとだけ書いてありました。

『藍』はランとも読みますね。

だからこの花のランは『蘭の花』ではなくて色のことだったのですね。

 

トウテイランは日本固有の植物で、茎葉が白い綿毛で覆われ、青紫色の花を咲かせます。

元々は近畿や中国地方の日本海沿岸に自生していたようですが、今では生育地が少ないことから絶滅危惧種に指定されているようです。

 


 

学名:Veronica ornata Monjuschko

英名:なし。「Toutei-ran」と呼ばれることもある

和名:トウテイラン

科名・属名:オオバコ科 クワガタソウ属(ゴマノハグサ科・ルリトラノオ属)

原産地:日本(京都府から鳥取県にかけての日本海沿岸)

 

 

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