みなしごだった俺とお前。
そんな俺たちをバロン王はわが子のように育ててくれたな。
俺は竜騎士団長に、おまえは赤い翼のリーダーになった。
立場は違えど、同じような状況にいたはずだ。
それなのに、ローザはお前に想いを寄せていた。
お前は優しいし、勇気もある。
自分が正しいと信じた道を迷うことなく進む男らしいやつだ。
だが、俺だって負けちゃいない。
竜騎士としての実力は誰にも負けないし、
いつも精一杯努力してきた。
お前にひけをとるところなんて、まったくないはずだ。
それなのに、ローザは振り向いてくれなかった。
正直、お前に嫉妬していた。
憎いと思っていた。
だからゴルベーザに利用されたんだろう。
その悪しき心につけ込まれて。
自分でも意識はあった。
俺がしていることはどういうことなのか。
俺がしていることは本当はいけないことなんだと。
でも自分では止めることができなかった。
新しい力を手に入れ、お前に勝ったという確証があった。
これなら何があってもローザを守れる自信があった。
俺は、ただローザに側にいて欲しかっただけなんだ。
ゴルベーザに利用され、悪事を働いても、
ローザが側にいてくれさえすれば、それでかまわないと思っていた。
でも、それは間違いだったんだな。
結局、ローザの心にあったのはセシル、お前だけだ。
俺は、自分のことだけしか考えていなかったようだ。
本当にすまない。
ローザ、セシル……。
いろいろ迷惑をかけた。
他のみんなにも申し訳ない。
自分の心の弱さが、とても情けないよ。
だが、もう迷わない。
俺は……俺は戦う。
弱い自分と決別するために。
そして、悪を消し去るために。
許してくれとは言わない。
自分でケリをつけたいんだ。
だから共に行かせてくれ。
セシルよ。
なーんて、カインは思っていたんだろうと、
FFⅣをやってて思った。
バルバリシア戦あたりのイベントね。
ただの妄想です。
おえー、キモイ……。