Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』

2017年02月12日 23時41分19秒 | 映画


ティム・バートン監督最新作。
正直、個人的には「う~ん」って思ってしまう映画だった。

要は"特殊能力系映画"かつ"時空超えちゃう系映画"で、
それをティム・バートンらしくダークファンタジーっぽく仕上げてる。
個人的には好きな要素万歳なんだけど、もともとヒーローモノが好きだから、
そういうのはマーベルやDCコミックの方が上かなと(笑)

でもエヴァ・グリーンがすごくミステリアス美人でよかったー。

あらすじ

この世界には、不思議な能力を持つ種族がいて、
主人公ジェイク・ボートマン(エイサ・バターフィールド)は幼い頃より、
祖父のエイブからその話を聞かされて育ってきた。

ある日、祖父が謎の死を遂げるが、死ぬ間際に
「島へ行き、ペレグリンに会え」と言い残す。

祖父の言いつけ通り、島にやってきたジェイクは
そこで不思議な力を持った子供たちと知り合う。
彼らは平和な一日を永遠に繰り返す時間軸に生きているため、歳を取ることがない。
彼らは亡くなったジェイクの祖父が若い頃から付き合っていた人たちであり、
ジェイクが祖父から聞いていたこととすべてが一致していた。

そして彼らと過ごしていくうちにジェイクも自分の奇妙な能力に気づき、
悪の存在と戦う運命を辿るのであった。

感想

特殊能力を持っているならもっと派手に戦って欲しかった(笑)
もちろん、サミュエル・L・ジャクソン率いる敵と戦うシーンはあったけど、
子供のケンカの延長のような感じで、ちょっと物足りなかったかな。。。
特殊能力全開でX-MENみたいなのが個人的には好みなので(笑)

ただすごくうらやましいなって思ったのが、
ペレグリンたちは平和な一日を繰り返すとき(劇中ではループと呼んでいる)に生きていて、
それが1943年9月3日なんだけど、当時若かった祖父から屋敷に電話があるんだ。
それを孫のジェイクが取って、「優しくていい祖父でした」って伝えるんだけど、
僕も昨年3月3日に大好きな祖母を亡くしたので、
どんな形であれ、もう一度話したいから、そのシーンだけが印象的だった。

最後の決戦は2016年1月に行われるのだけど、それは祖父がまだ生きているときなんだよね。
だから戦いが終わった後にジェイクは屋敷の住人と別れて祖父に会いに行くし、
たぶん僕だったらもうそこで終わりにしちゃうかもだけど、
祖父から「みんなのところに戻れ」っていうから、いろんなループをたどって戻るんだ。
まあ、屋敷にいる空飛ぶ女の子のエマに恋していたからだと思うけど。。。
もともと周囲になじめない性格だったから、現実世界にいるよりは、
彼らといた方が幸せだったのかもしれないね、ジェイクにとっては。
(自分も能力者だし)

しかし、エマってもともとジェイクの祖父を気に入っていたようだから、
その孫とも恋仲になるって、どんな心境なんだろうな(笑)

あと2016年の1月に戻ったとき、もともとその時間軸を生きていたジェイクは
どういう扱いになるんだろうか。。。(笑)

『恋妻家宮本』

2017年02月12日 20時57分23秒 | 映画


『家政婦のミタ』の脚本家、遊川和彦の初監督作品。

阿部寛と天海祐希の熟年離婚映画かと思いきや、
もっと深いところにオチがありました(笑)
普通に笑える面白い映画。

大学生時代の合コンで知り合った2人。
(若い頃は工藤阿須加と早見あかり)
成り行きで付き合い、気づけば妻は妊娠。
妻は教師になる夢をあきらめ、夫が代わりに教師となり、
ごく平凡な生活を続けてきた。

息子が結婚を機に家を離れ、夫婦2人の生活が始まったと思いきや、
家に置いてある本を何気なく手に取った阿部寛は、
そこに離婚届が挟まれているのを見つける。

慌てふためく阿部寛だが
もともと優柔不断な性格だったこともあり、なかなかそのことを切り出せない。
通っている料理教室でいっしょの菅野美穂や相武紗季に相談したところ、
不倫の可能性も示唆され、さらに不安になる。

しばらくして、ようやく不倫の話を切り出すも、
天海祐希は「不満はないが、不安はある」と煮え切らない様子。
さらに「あなた、結婚に向いてないよね」と言われ、
カチンと来た阿部寛は離婚届に署名をして妻に突き出す。
それが原因となり、天海祐希は息子夫婦のいる福島へと出て行ってしまう。

紆余曲折を経て、妻の大切さをもう一度噛みしめてた阿部寛は、
自分の得意な料理で弁当を作り、妻のいる福島に向かう。
新幹線の中で、自分のこれまでの人生の選択は正しかったのかを自問自答しながら。

福島で再会した夫婦。
そこで離婚届を持っていた本当の理由を知る。
子供が家を出て、夫もも料理教室に通い出し、
自分の存在意義について不安になったのだという。
いつ夫に別れてくれと言われてもいいように、切り札として離婚届を持っていたのだ。

阿部寛ももう一度妻に気持ちを伝えた。「おまえの味噌汁が飲みたい」と。
これは若かりし頃、プロポーズしたときのセリフだった。

最後はファミレスで夫婦そろっての食事。
他の席には、これまで登場してきた他のキャストもみんな勢ぞろい。
エンド・クレジットはまさかの全員で吉田拓郎の『今日までそして明日から』の大合唱。
なかなかにシュールな画だった(笑)

というわけで、普通に心温まるホームコメディといった感じで、個人的には楽しめた。
まだ結婚もしていないし、結婚願望も強いほうではないので、
実際のところ、夫婦になるということ、夫婦であり続けるということのいろいろはわからない。
今やっている『カルテット』っていうドラマでは「夫婦とは唯一別れられる家族」なんてセリフもあったけど(笑)

ただ、阿部寛が優柔不断な性格の裏には、「何かを選択する」ことの難しさを表しているように思えた。
劇中ではファミレスの注文さえままならないほど決断力のない夫として描かれている。
確かにハンバーグを食べたいときに、「いやでもやっぱりパスタの方がおいしそうかも」なんて思うときがあるのはわかる。
まあ、ファミレスなんていつでも来れるからそこまで深くは考えないし、
これは一番身近な例となっているだけだが、
「選択」という点において、自分のこれまでの人生の選択が本当に正しかったかどうかなんてことはわからない。

そもそも何をもって正しいとするかなんてのは自分にさえわからないし、死ぬまでわからないだろう。
そんな正解もないのに、正しさを求めること自体が間違っているのかもしれないけれど、
その「選択することの難しさ」を熟年を迎えた夫婦関係を通じて映像化することで、
いろいろ考えるきっかけになるかもしれない、そんな映画だった。

ちなみに原作は未読です。

『キセキ-あの日のソビト-』

2017年02月12日 20時07分30秒 | 映画


GReeeNの結成から、『キセキ』の発売までを描いた映画。
夢を諦めた兄の苦悩と、父親と兄弟の対立がうまく表現されていてよかった。

GReeeeNといえば、社会人になりたてぐらいのときからよく耳にしていたので、
まあ自分と同じぐらいの世代が観に来るのかなと思いきや、映画館に着いてびっくり。
10代女子ばっかやんけ。
これは松坂桃季や効果だろうか。。。

ゆーても、僕自身、GReeeeNの歌って2曲しか知らないんだよね。。。
『愛唄』と『キセキ』。
でも、そのうち『キセキ』が発売されるまでを描いてるっていうから、
まあ特にGReeeeN知らなくても大丈夫かなと思って観てみた。

結果、普通に泣いた(笑)
もうね、『キセキ』の歌がもう感動させる感じの歌だから、
これ流れてるだけで、ちょっと涙出やすくなっちゃうから、ずるいけどね(笑)

さて、お話。
GReeeeNファンからしたら当たり前のことかもしれないけど、
これ、最初は今GReeeeNのプロデューサーとかやってるJINが音楽活動しているところがスタートなのね。
映画の中ではJINを松坂桃季がやってて。

自分たちでバンド組んで、それなりに客も集まってて、そこでレコード会社に目つけてもらって、
メジャーデビューの話まで出てくる。
ただ、医者である父親(小林薫)は音楽をまったく認めていなくて、
「医者に比べたら音楽なんてクソだ」と言い切る始末。
しかもこの父親めっちゃ怖くて、日本刀出してたからね。。。
これが実話なのか脚色なのかわからないけど。。。
とにかく、そんな親が嫌で、家を飛び出すJIN。
音楽活動に専念するものの、
「自分たちのやりたい曲」と「売れる曲」の間でもがき苦しみ、
レコード会社の人からは見限られ、メンバーも対立し、活動はなくなってしまう。

そんな兄の影響もあってか弟役の菅田将暉も音楽に目覚める。
(これがGReeeeNのHIDEなのだけど)
兄は弟の才能にいち早く気づき、これまで自分が迷惑をかけてきたレコード会社に弟を売り込む。
自らの夢を弟に託して。
結果、弟の方が才能があるっていうことでCD出すまで話が進むのだけど、
これもまた父親と医学の道か音楽の道かで対立。
でも、しっかり勉強して歯医者になることも約束し、無事CDデビュー、と。

この映画を観て、個人的にはある意味シリアスな話だなと思った。
松坂桃季のセリフにもあったけど、
菅田将暉が歯医者との両立も難しくなってきてやめようかっていうときに
「続けたくても続けられない人がいるんだから、続けられるおまえは音楽やった方がいい」
みたいなことを言ってて、
「あー、これ自分のことなんだな。このセリフには嫉妬と悔しさもあるんだろうな」
って思ったら、なんだかとても切なくなった。
自分だって音楽やって、メジャーデビューになるかならないかってところまできて、
でも作った曲は「こんなんじゃ売れないよ」とダメ出しされて、
それでレコード会社の人と喧嘩寸前のところまで行って、最後は自ら表に立つことはあきらめる。

そして弟のサポートにまわって、まあ結局今はプロデューサーとして成功しているからいいと思うし、
映画でも「人にはそれぞれ役割がある。俺は縁の下の力持ち」って言ってたけど、
目の前で自分のなりたかったものにどんどんなっていく弟の姿を見るのは、
正直どういう気持ちだったんだろうって思った。

そもそも自分は縁の下の力持ちが向いてるっていうのは、
本気でそう思ったのか、それともあえてそう思わないとやっていけなかったのかは、
映画からはわからないけど、そこらへん観ててちょっと胸に来るものがあった。

最後、小林薫の診ている患者の女の子(平祐奈)が、
『キセキ』を聴いて、「これすっごく好きです」みたいなこと言ったとき、
松坂桃季が劇中で小林薫に言った「俺は心の医者になってみせる」っていうセリフが思い出されて、
「実現できたよ!それちゃんと患者の心に響いてるよ!」って思って、涙がぶわーって出た(笑)

普通にいい映画です。