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ヒンディー流受験戦争『ヒンディー・ミディアム』

2019年10月03日 23時59分25秒 | Weblog


2019年公開映画159本中45位。

これは面白い。
ヒンディー流受験戦争を描いた教育エンターテインメント。
前にやってた深田恭子と阿部サダヲの『下克上受験』みたい!

娘を私立小学校に入れたいバトラ夫妻が、
受験コンサル指導の下、いくつか受験するもすべて不合格。

そこで目をつけたのが、“RTE”と呼ばれる法律。
どの学校も25%は低所得者用の枠を持つことが義務付けられているのだ。

元々、下町で衣料品店を営んでいたこともあってバトラ家は裕福なので、
自分たちは低所得であると嘘の願書を出すことに。

しかし、インドでは富裕層によるそういった詐欺が横行しており、
入学希望先の学校では家庭訪問をして真偽を確かめる、と。

「こりゃえーらいこっちゃ!」ということで、
急遽貧困街へ引っ越し、貧乏生活を始めるも、
そこで大切なことに気づかされる、、、というストーリー。

この映画の面白いところは、
やはり嘘を嘘と思わせないために、
わざわざ貧困街へ引っ越すという親の行動力だろう。

インドの小学校受験は、私立だと両親も面接があり、
さらに両親の学歴も重視されるという徹底ぶり。

子供には少しでもいい人生を歩ませたいと
母親はヒステリックなぐらい娘の身を案じるのに、
父親は割と適当という温度差もウケるポイント(笑)

ここまでだと日本にも当てはまるところがあってすごく共感できるのだけど、
その先がインドならではなのかなと思った。

階級社会かつ貧富の差も激しい。
だから、子供をいい学校に入れたいと思う親の想いは
日本のそれとは比較にならないほど強いと想像できる。
そうじゃなかったら、わざわざ貧乏のフリをすることもないだろうし。

でも、貧困街に暮らす人たちはお金がないなりに、
お互いに助け合い、たくましく生きていく姿が描かれており、
最初は距離を置いていたバトラ夫妻も、
隣人の優しさに触れていくうちに、
人として大切なことは何なのかに気づいていく過程がとても感動的でした。

ラスト、あれだけ私立の小学校に入れたがっていた
バトラ夫妻の心境の変化を表すシーンに号泣必至です。


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