【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:108/158
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
映画制作現場
家族愛
友情
【あらすじ】
無類のギャンブル好きなゴウ(沢田研二)は、
妻の淑子(宮本信子)と娘の歩(寺島しのぶ)にも見放されたダメ親父。
そんな彼にも、
たった一つだけ愛してやまないものがあった。
それは「映画」。
行きつけの名画座の館主・テラシン(小林稔侍)とゴウは、
かつて映画の撮影所で働く仲間だった。
若き日のゴウ(菅田将暉)は助監督。
映写技師のテラシン(野田洋次郎)をはじめ、
時代を代表する名監督やスター女優の園子(北川景子)、
撮影所近くの食堂の看板娘・淑子(永野芽郁)に囲まれながら、
夢を追い求め、
青春を駆け抜けていた。
そして、ゴウとテラシンは淑子にそれぞれ想いを寄せていた。
しかし、ゴウは初監督作品の撮影初日に転落事故で大怪我をし、
その作品は幻となってしまう。
ゴウは撮影所を辞めて田舎に帰り、
淑子は周囲の反対を押し切ってゴウを追いかけて行った…。
それから約50年。
歩の息子の勇太(前田旺志郎)が、
古びた映画の脚本を手に取る。
その作品のタイトルは、
『キネマの神様』。
かつてゴウが初監督のとき、
撮影を放棄した作品だった。
勇太はその脚本の面白さに感動し、
現代版に書き直して脚本賞に応募しようとゴウに提案する。
最初は半信半疑で始めたゴウであったが、
再び自身の作品に向き合う中で、
忘れかけていた夢や青春を取り戻してゆく。
【感想】
今、宣伝手法がいろいろ物議を醸している映画ですね。
松竹100周年記念作品。
この100年もの間、
日本映画界を牽引してきたことには
尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。
ですが、その100年の節目の作品として見ると、、、
んーーーって(笑)
つまらなくはないし、
感動的ではあるけど、
100周年ってだけでハードル上がるから、
そこは切り離した方がいいかも。
原作は読んでないけれど、
予告を観たときにタイムスリップモノの印象を受けたんだよね。
でも、実際はただのおじいちゃんの思い出話。
ゴウはギャンブル依存症を治すため、
財布を家族に握られ、
やることがない。
そこで、唯一の趣味である映画鑑賞をしようと、
行きつけの映画館に行き、
昔の映画を観ながら、
20代だった当時のことを思い出すっていう流れ。
まあ、『タイタニック』(1997)と似てるかな。
でも、なんかそこまで夢に燃えてガツガツしている感じはなく。
意中の女性の取り合うみたいな若さあふれる勢いもなく。
撮影所が舞台だけど、
『映画大好きポンポさん』(2021)のように、
映画製作に特化した話でもなく。
本当に老人の美化された思い出を
淡々と眺めるだけっていう印象だったかなー。
山田洋次監督の作品ってこんな感じな気もするけど。
大いびきかいて寝てる人もいて、
「いや、映画館で100歩譲って寝るのは仕方ないにせよ、いびきかくなよ」とは思うけど、
正直わからなくもなかった。
刺さる層が映画関係者か高齢者かっていう
ちょっと狭い感じっぽいんだよなー。
『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005)みたいに、
その時代を生きた人なら、
それだけでノスタルジーに浸れるっていうタイプの作品かも。
それであの宣伝手法だとすると、、、(笑)
別に好きだから言うわけじゃないけど、
『アベンジャーズ』(2012)だって、
「日本よ、これが映画だ。」
っていうキャッチコピーがだいぶ非難浴びてたけど、
中身がぶっ飛んでたからまだカバーできた感じはあったけどね。
ただ、ジュリーの声はやたらいい。
さすが歌手というべきか、73歳の声じゃなかった。
セリフが歌声のように感じるぐらいには通る声で。
ちょっと期待しすぎていた部分はあったかもしれないけど、
何にせよこうして公開できたことは喜ばしいこと。
本来主演を務めるはずだった志村けんさんが亡くなり、
コロナで撮影が中断し、
大きな困難ばかりに見舞われていたから。
予告で観た山田洋次監督の
「無事に撮影が終わればいいってわけじゃないんだ。
いいものを僕たちは作り上げなきゃいけないんだから。
もの凄いエネルギーをかき立てて、
素敵な作品を作りたいと僕は思ってますから、
みなさんどうぞよろしくお願いします」
って頭下げてる映像はグッときました。
(まあ、どこの映像を切り取ってるかはわからないけどw)
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