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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

実は3人目の主人公が一番アツい『BLUE/ブルー』

2021年04月11日 18時27分06秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:32/69
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
スポーツ
ボクシング
パンチドランカー
『ダイの大冒険』のポップ

【あらすじ】
誰よりもボクシングを愛する瓜田(松山ケンイチ)は、
どれだけ努力しても負け続き。
一方、ライバルで後輩の小川(東出昌大)は、
抜群の才能とセンスで日本チャンピオン目前、
瓜田の幼馴染の千佳(木村文乃)とも結婚を控えていた。

千佳は瓜田にとって初恋の人であり、
この世界へ導いてくれた人。
強さも、恋も、
瓜田が欲しい物は全部小川が手に入れた。
それでも瓜田はひたむきに努力し夢へ挑戦し続ける。

しかし、ある出来事をきっかけに、
瓜田は抱え続けてきた想いを2人の前で吐き出し、
彼らの関係が変わり始める―。

【感想】
どれだけ努力しても結果が出ない人、
逆に結果を出せる人。
そんな両者を描いたボクシング映画。
スポーツをやっている人は、
共感できる部分があると思う。

今作の監督は吉田恵輔。
僕が好きな『ヒメアノ~ル』(2016)や
『愛しのアイリーン』(2018)といった、
かなりグチャミソした映画を撮っているけれど、
この映画はおとなしいのでご安心を(笑)

この映画、瓜田と小川がメインの話だと思ったんだよ。
そしたら、もうひとりいて。
いや、自分の中でそう思ってるだけなんだけど。
それが、楢崎(柄本時生)。

彼は最初、バイト先のパチンコ店で働く
同僚の佐藤多恵(吉永アユリ)にいいところを見せたくて、
ボクシングジムに入会。
体力もないし、度胸もないし、
「趣味程度でいいんで~」、
「試合は嫌です~」
とのほほんとしていた。

ところが、面倒見のいい瓜田の指導の下、
着実に実力を伸ばし、
プロテストに合格し、
試合にも出て勝ちたいという欲が出てくる。
もう『ダイの大冒険』のポップかって。
今回の物語で一番成長したよ、彼。

しかも、この映画を観ると、
「基礎の大切さ」が身に染みるんだよね。
「俺には俺のやり方があるんで」
と我流を貫いた先輩ボクサーを、
楢崎は打ち倒すから。
これはボクシング経験のある
監督ならではの視点じゃないかなー。

こうやって楢崎ばかりに焦点が行くのも訳があって。
肝心の瓜田の表現に物足りなさを感じたからなんだよね。
なぜ、彼は負け続きなのか。
あれだけ分析力があって、
ボクシング愛も強いのに。
そもそも勝つ気がないのか、
それとも実践にとことん弱いタイプなのか、
そこは謎に包まれたまま。
ただ、突如として彼はジムを辞めているからね。

きっと、本当は誰よりもプライドが高かったんじゃないかって思う。
本当は勝ちたかった。
負けたら誰よりも悔しかった。
小川にも強い嫉妬があった。
ボクシングでも負け、
初恋の人も取られた。
でも、それを声に出して言うのは恥ずかしかった。
だから、笑って誤魔化してた。
それが限界に来たから、
辞めたんじゃないかなー。

結局、いつもヘラヘラしてるばかりで、
ボクシングや初恋の人を取られた嫉妬については、
劇中で明確なシーンはなかったのよ。
やや匂わせがあるかなーって程度。
ここはもう少し、
彼の心の内を見られるとよかったかなー。

ラストもちょっと尻切れトンボみたいで、
やや不完全燃焼(笑)

それにしても、ここ最近、
ボクシング映画がちょこちょこ作られているね。
『百円の恋』(2014)、
『あゝ、荒野』(2017)、
『アンダードッグ』(2020)など。

人と人がフィジカルでぶつかる映画ってやっぱり見ごたえある。
とはいえ、設定として洋画ほど、
日本には日常生活で殴り合うことに馴染みがない。
そこで、正当に殴り合えるのがボクシングだから、
みんな作るのかな(笑)

映画『BLUE/ブルー』オフィシャルサイト

平凡と非凡、憧れと嫉妬、友情と恋。もがき続ける挑戦者たちの熱い物語。/松山ケンイチ 木村文乃 柄本時生 / 東出昌大

映画『BLUE/ブルー』オフィシャルサイト

 


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