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グレーな色恋が懐かしさを感じさせる『愛がなんだ』

2019年06月20日 00時05分38秒 | 映画


2019年公開映画91本中34位。

いい映画だ。
二日酔いのときに温かいしじみの味噌汁を飲んだときの、
あの五臓六腑に染み渡る感があった。
それもこれも、キャラクター設定とセリフの絶妙さがあってこそ。

恋人ではないし、
もはや好きという感情があるかもわからないけど、
岸井ゆきのが成田凌を一途に想い続ける話。

冒頭の
「20代後半の恋愛は、“好きです、付き合ってください”というのはなく、
だらだらしたところから始まることが多い」
という岸井ゆきののナレーションから、
もう悲壮感しかないことを予感させるのが、
おじさんには心地よい(笑)

ひょんなことから2人は出会うものの、
成田凌は絶妙に自己中というか、
自分のペースがある人で、
それを乱されることを嫌い、
岸井ゆきのは絶妙にメンヘラで、
好きな人ができると自分すらもそっちのけになるタイプだから、
この2人がいっしょにいても噛み合わないことも多く、
本人たちですら「ああ、合わないな」
とうっすら気づいてるシーンがちょいちょいあるんだ。

なのに、成田凌は相手を都合のいいように使うし、
岸井ゆきのもそれに応えるしで、
「おお、なんかこんな話、若い頃たまに聞いた気がするぞ」
という懐かしさに浸れるのが印象的。

個人的には、若葉竜也の役どころがツボだった。
彼は彼で、想いを寄せている女性に雑に扱われるけど、
本人は近くにいられればそれでも構わないという、
第三者からしたら絶対幸せになれないやつだろっていうスタンスで、
最終的に諦める決断をする流れが、
これもまた懐かしいなと。

しかも、配役がいいんだよね。
岸井ゆきのはああいうちょっと幸せにならなそうな役が似合うし、
成田凌はちょっとクズ入ってる役が似合う(笑)

登場人物が、誰かしら身のまわりの人とかぶると思うので、
共感を呼びやすい気がする。


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