Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

今まで観た認知症の映画で一番衝撃的だった『ファーザー』

2021年05月15日 00時00分59秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:2/87
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★★★★★★
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★★

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
ホラー
サスペンス
認知症

【あらすじ】
ロンドンで独り暮らしを送る81歳のアンソニー(アンソニー・ホプキンス)。
彼は記憶が薄れ始めていたものの、
娘のアン(オリヴィア・コールマン)が手配する介護人を拒否していた。

そんな中、アンから新しい恋人とパリで暮らすと告げられ、
ショックを受ける。

しかし、ここでひとつ疑問が浮かぶ。
もしそれが事実なら、
アンソニーの自宅に突然現れ、
アンと結婚して10年以上になると語る、
この見知らぬ男は誰だろうか?
なぜ、彼はここが自分とアンの家だと主張するのか?
ひょっとして財産を奪う気か?

そして、アンソニーのもう一人の娘、
最愛のルーシーはどこに消えたのか?

現実と幻想の境界が崩れていく中、
最後にアンソニーがたどり着いた〈真実〉とは――?

【感想】
あー。。。
ヤバい。。。
これは本当に観て欲しい。。。
アカデミー賞の作品賞、
これがよかったんじゃないかってぐらい衝撃的だった。。。
初見での衝撃だけで言えば、
現状僕の中で1位の『SNS-少女たちの10日間-』を凌ぐかもしれない。。。
とにかく内容がショックすぎた。。。

父親の認知症ってことで、
前クールにやっていたTBSのドラマ『俺の家の話』的な物語を想像していたんだけど、
そんな心温まる家族の話ではなかったよ。。。
過去の認知症を題材とした作品を
すべて観たわけではないんだけれど、
明らかに他の作品と一線を画すのではないかと思った。

認知症の作品って、
認知症になった主人公(またはヒロイン)が大切な人のことを忘れてしまう悲しさや、
彼らを取り巻く家族の絆に焦点が当たることが多くて、
どちらかと言えば「忘れられた側」に感情移入することが多かったんだよね。

でも、この作品は認知症にかかった本人に焦点を当て、
彼が直面している世界を如実に表しているのが、
これまでと大きく違うかなと感じた。
そして、その世界というのが、
もはやホラーやサスペンスなんだよ。

さっきまで話していた人がいない、
同じ人なのに自分と家族で見えている姿が違う、
同じことを繰り返すタイムループ要素など、
次の展開に進むたびに
「え?どういうこと?」
という謎に満ちた恐怖に襲われる。
この感覚はホラー映画やサスペンス映画を観たときと似た怖さがあった。

でも、それこそが認知症の人から見た世界なんだろう。
少なくともこの映画の中ではそう描かれている。
健康な人とは住んでいる“次元”が異なるんだよ。
見ている景色、
聞いている言葉、
流れている時間がまったくの別次元。
当然話が通じるわけがない。

そこから生まれるのは圧倒的孤独だ。
目の前に広がる世界は、
自分にしか知覚できない様相を呈しており、
誰かと共有することが不可能なのだ。
現実として確かに存在しているのに、
脳が正しく認知してくれない。
まるで、自分だけが違う世界に来たような、
その世界の住人は自分ひとりかのような孤独。

これは辛い。。。
泣いたもん。。。
孤独に苛まれたアンソニー・ホプキンスの演技に。

また、認知症の介護がとてつもない負担と疲弊を伴うことも痛感する。
違う世界に行き、
話がまったく通じない人の面倒を見るのは、
これほどまでに辛いのかというのが、
娘夫婦を見ているとよくわかる。
同じ経験をした人なら余計に
この映画に共感するところがあるだろう。

僕は死ぬそのときまで健康でいたいけれど、
認知症にならないとも限らない。
「忘れる」ということが、
まわりを悲しませるだけでなく、
自分も苦しむことになるのかもしれないということを、
この映画は教えてくれた。

ぜひ観て欲しい。
忘却から生まれる孤独を体験できる。

映画『ファーザー』オフィシャルサイト

老いによる思い出の喪失と、親子の揺れる絆を描く かつてない映像体験で心を揺さぶる今年最高の感動作

映画『ファーザー』オフィシャルサイト

 

最後まで観ないとわからないけど、最後まで観るとさらにわからない『くれなずめ』

2021年05月13日 20時39分57秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:58/86
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
青春
佐々木、イン、マイマイン

【あらすじ】
優柔不断だが心優しい吉尾(成田凌)。
劇団を主宰する欽一(高良健吾)と役者の明石(若葉竜也)。
既婚者となったソース(浜野謙太)。
会社員で後輩気質の大成(藤原季節)。
唯一地元に残ってネジ工場で働くネジ(目次立樹)。

高校時代の帰宅部仲間がアラサーを迎えた今、
久しぶりに友人の結婚式で再会。
満を辞して用意した余興は、
かつて文化祭で披露した赤フンダンス。
赤いフンドシ一丁で踊る。

そして迎えた披露宴。
まさかのだだスベりで終わった。
こんな気持ちのまま、二次会までは3時間。
長い、長すぎる。

そして誰からともなく、
学生時代に思いをはせる。
でも思い出すのは、
しょーもないことばかり。

「それにしても吉尾、お前ほんとに変わってねーよな。
 なんでそんなに変わらねーんだ?まいっか、どうでも。」

そう、僕らは認めなかった、
ある日突然、友人が死んだことを─。

【感想】
個人的には、親近感わく設定だった。
なぜなら、僕も大学時代のゼミの同期の結婚式では、
赤フンで踊るし、
なんなら一度だだすべったこともあるので(笑)

内容としては、
亡くなった友人を軸に話が進んでいくので、
昨年公開された『佐々木、イン、マイマイン』
に似た雰囲気の映画かなと。
同じ藤原季節が出ているから余計にそう感じる(笑)

男同士の友情。
しょーもないノリ。
昔を懐かしむおっさんになった仲間たち。
あー、これこれ。
この感じ。

30代ってそういう年頃なのかね。
60歳を過ぎて、
学生時代を懐かしむっていうのはあまり見ない気がする。

仕事も板についてきて、
人によっては結婚もして、
子供も生まれて、
ライフステージが変わる頃。
現実的なことが増え、
楽しいことばかりじゃない。
そんなときふと、
何も考えずはしゃいでた昔を思い出す。
あのときの些細な日常は、
今となっては映画や小説に出てくるような
ファンタジーの世界になり替わる。

こういう懐古的な行為というか現象自体に
共感を得る人は少なくないだろうなー。
こういうのがおっさんの青春なのかもしれない。
昔を懐かしむということが。
歳を取りすぎると、
ただの思い出になるけれど、
30代だと手を伸ばせば戻ってくるんじゃなかろうか
って思える絶妙な年頃。

こういう、何か目的があるわけでもなく、
難題を乗り越えるわけでもないんだけど、
誰もが感じるであろうアンニュイな部分、
モヤッとした部分を描くのが上手だなと思った。

松居大悟監督と今泉力哉監督は、
30代らへんの人たちが抱える、
心の中にある言葉では言い表しづらいものを、
作品とそこに生きる登場人物を通じて、
観客といっしょに体験していく作品が多い印象。
同世代の身としては、
自分を見ているようで気恥ずかしく感じる部分もある(笑)

役者さんの演技もよかった。
特にメイン6人よりも、
ジャイアン感しかない城田優と、
男勝りすぎる前田敦子のキャラクターの方が印象的だったなー。
終盤、畑で感情をむき出しにしている若葉竜也の演技にも泣いたわ。

いい映画だったけど、
個人的な順位があまり高くないのは理由がある。

前半は内輪ネタが多いから、
第三者から観ると置いてけぼり感あるんだよね。
他人の内輪ネタほど冷めた目で見てしまう
僕の性格ゆえかもしれないけど(笑)

あと、終盤の展開がいろいろぶっ飛んでて謎すぎたこと。
蕎麦食ってたら、
いきなり激辛麻婆豆腐を
つゆに流し込まれた感じでむせた(笑)
これは好みが分かれそう。

映画『くれなずめ』オフィシャルサイト

忘れてやる 思い出にするくらいならー/監督・脚本:松居大悟/出演:成田 凌 高良健吾 若葉竜也 浜野謙太 藤原季節 目次立樹 

映画『くれなずめ』オフィシャルサイト

 

インフルエンサーにはなろうと思ってもなれない『スプリー』

2021年05月12日 23時44分46秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:73/85
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ホラー
スプラッター
SNS
インフルエンサー
自己承認欲求

【あらすじ】
フォロワーを増やしたい一心のライドシェアドライバー、カート・カンクル(ジョー・キーリー)。
彼はSNSをバズらせて人生の一発逆転を狙うために、
乗客を殺し、
その様子をライブストリーミング配信する
という恐ろしいアイディアを思いつく。

絶対バズると意気込むカートだったが、
「フェイクだ」「退屈だ」という
ネガティブな反応ばかりでまったく盛り上がらない。

怒りの矛先は乗客だけでなく、
拡散させないインフルエンサーにまで向けられ、
狂気は加速していく……。

【感想】
フォロワー数を増やしたいがために殺人を犯すという、
いかにも現代らしい映画。
でも、無駄にスプラッターでグチャミソするだけで、
映画としてそこまで面白くはなかったかなー(笑)
「フォロワーを増やして何をしたいのか」
っていうのがなかったから、
動機がちょっと弱いなって感じた。

ただ、インフルエンサーになって
一発逆転したい人は観てもいいかもしれない。
結局、なろうと思ってもなれないなってのがよくわかるから(笑)

主人公は10年間も動画をアップし続けるものの、
視聴者数が2桁を超えたことがない。
そこで、人殺しのライブストリーミングを思いつくんだけど、
それでもフォロワーが増えないのだ。

そこで、他のインフルエンサーに絡もうとするもうまくいかず、
物語は最悪の方向へってのがこの映画の流れ。

主人公を見てて改めて思うのは、
誰もが簡単に動画をアップできる今の時代、
チャンスは平等にあるけれど、
そこから抜きん出るには、
もう奇をてらうだけではダメなんだなって。

これがね、YouTubeとかが出始めたときとかだったら、
まだ観てもらえる可能性はあったけど、
今はもうライバルが多すぎるから。

よほど見た目にアドバンテージがあるか
(かわいいってだけですべてがギャップに見えるのは相当強い武器だと思ってる)、
人に真似できない特技を持っているか、
莫大な金やコネで何とかできるっていう環境がない限りは、
頭使って隙間市場を見極めて、
コツコツやるしかない。

それも、僕が映画を観るように、
呼吸するようにストレスなく続けられるぐらい
好きでやれるような人じゃないと、
なかなか続かないのでは。

もはや個人では、
才能とセンスのある限られた人にしかなれないんじゃないかってのが、
今のインフルエンサーのイメージ。

だから、この映画の主人公のように、
フォロワー欲しさのために、
人の命を奪って、
それでも大して盛り上がらないっていうのは、、、
お粗末すぎる。

それがポップな人殺しに発展してしまうのは、
いかにもアメリカ映画って感じがするけど、
日本でもバカッターみたいな感じで、
コンビニのアイスの冷凍庫に入る若者が炎上したりしたから、
まあ似たようなものかもしれない。

SNSのフォロワー数が、
人の価値を決めるある種の指標と捉えられてしまう現代社会を踏まえると、
時事性の高い映画だなとは思った。

僕のように、
社会人になってからいろんなSNSが流行り出した世代だったら、
まだ人との距離感や常識的な部分はわかるけど、
子供の頃から当たり前のようにSNSに囲まれていると、
人生観変わるかもな。

なんか、SNSとの関わり方を考えさせられる内容でもある、この映画。

映画『スプリー』公式サイト

2021年4月23日(金)公開!映画『スプリー』公式サイト。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のジョー・キーリー主演。サンダンス映画祭...

映画『スプリー』公式サイト

 

ストップモーションアニメであることを忘れる『JUNK HEAD』

2021年05月09日 17時39分12秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:41/84
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
SF
ストップモーションアニメ
ロボット
エイリアン
バイオハザード
彼岸島
ロボコップ
ニーア オートマタ

【あらすじ】
環境破壊が止まらず、
もはや地上は住めないほど汚染された。
人類は地下開発を目指し、
その労働力として人工生命体マリガンを創造する。

ところが、自我に目覚めたマリガンが人類に反乱、
地下を乗っ取ってしまう。
それから1600年――
遺伝子操作により永遠と言える命を得た人類は、
その代償として生殖能力を失った。

そんな人類に新種のウイルスが襲いかかり、
人口の30%が失われる。
絶滅の危機に瀕した人類は、
独自に進化していたマリガンの調査を開始。
政府が募集した地下調査員に、
生徒が激減したダンス講師の“主人公”が名乗りを上げる。

地下へと潜入し、
〈死〉と隣り合わせになることで命を実感した主人公は、
マリガンたちと協力して人類再生の道を探る。

今、広大な地下世界の迷宮で、
クセ者ぞろいのマリガンとの奇想天外な冒険が始まる!

【感想】
これすごいわ。。。
たった1人で7年かけて作ったって。。。
その覚悟と執念がまず凄まじい。
自分にはとてもじゃないけど真似できない。。。

でも、すごいのはその製作背景だけじゃない。
中身もこれまたよくできてて。
迷宮のような地下世界を彷徨う主人公に、
見るもおぞましい姿のクリーチャー、
そしてコメディ感たっぷりのマリガンたち。
アクションシーンがしっかりしている上に、
感動的なシーンもあったりして、
普通に映画として面白かった。

映画やゲームが好きな人には、
親しみやすい演出も多いのが印象的。
世界観はどことなく『ニーア オートマタ』を思わせる。
主人公が機械の体?なるのは『ロボコップ』っぽいし。
クリーチャーは『エイリアン』や『バイオハザード』、『彼岸島』に出てきそう。
まあ、グロテスクと言えばグロテスクなので、
観る人は選びそうだけど、
個人的にはそれらがうまくかみ合っているのが心地よかった。

ただ、あらすじに書いてあるようなことは、
本作を観る限りではほとんどわからないかな。
機械の体になった主人公が、
体を分解・改造されながらも地下迷宮を彷徨い、
巨大クリーチャーと戦うっていう話なので(笑)

終わり方がすごいけど、
これ三部作の第一章らしい。
これは続き観たいわ。

映画『JUNK HEAD』 公式サイト

たった一人で独学で作り始め、7年の歳月をかけ完成した奇跡のSFストップモーションアニメに世界が熱狂 映画『JUNK HEAD』、2021年3...

映画『JUNK HEAD』 公式サイト

 

SF設定の中で“恋”と“愛”の違いに気づく『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』

2021年05月08日 17時18分14秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:40/83
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ラブストーリー
並行世界

【あらすじ】
高校時代に一目惚れをして結婚したラファエル(フランソワ・シビル)とオリヴィア(ジョセフィーヌ・ジャピ)。

結婚10年目を迎え、
小説家を目指していたラファエルは、
いまや子どもたちに人気のベストセラーSF作家に。

一方、小さなピアノ教室を開きながら、
ピアニストの頂点を目指すオリヴィアは、
仕事のことばかり考えているラファエルとのすれ違いの生活に
孤独を感じていた。

そんなある日、
我慢の限界に達したオリヴィアが
ラファエルに想いをぶつけると大喧嘩に…。

翌日、人気作家の特別授業として中学校を訪れたラファエルは、
出会う人々の様子がおかしいことに戸惑いを覚える。
そこでの自分は卓球に熱を上げるしがない中学校の教師で、
オリヴィアは人気ピアニストとして活躍する、
立場が逆転した<もう一つの世界>だった。
そして、その世界のオリヴィアはラファエルを知らなかった…。

自分にとってオリヴィアがすべてだと気付かされたラファエル。
もう一度オリヴィアと愛し合うことで
元の世界に戻れると信じ、
あの手この手を使って接触を試みる。

2人は少しずつ心を通わせ合うものの、
オリヴィアは公私共に長年連れ添ったパートナーと婚約することに。
そこで、ラファエルはある重大なことに気づき、
人生最大の決断を下す…。

【感想】
“恋”しか知らなかった主人公が、
“愛”の決断を下すロマンチックラブストーリー。

並行世界を舞台に繰り広げられる人間ドラマの中で、
恋ではなく愛に気づく流れは、
SFな設定ながらもメッセージがわかりやすくて面白かった!

でも、今回辛かったのは、
ある朝目覚めたら、
いきなり愛する彼女が遠い世界の人になってて、
しかも自分のことを知らないっていう状況だよ。

いくらケンカしたとはいえ、
高校時代に一目惚れで付き合って、
ずっと仲良く寄り添っていたパートナーが、
自分の側からいなくなるっていうのは、
かなり喪失感が強い。

そこからの巻き返しも
テンポよく進むから観やすいんだけど、
ここはトントン拍子に進みすぎて、
ちょっと消化試合感否めなかったかな(笑)

でも、ラストがよかった。
ラファエルが気づくんだよ。
これまで自分がしてきたことって何だったんだろうって。
ここで、恋と愛の違いが明らかになるんだよなー。

彼女を取り戻すこと、
それは自分の一方的な恋心。
というより、もはやエゴや執着に近いものかもしれない。
でも、彼女と過ごした時間の中で、
彼が見つけた真実と、
そこから生まれたセリフはとても印象に残る。
相手がいる関係性は、
自分の想いだけぶつけてもダメってことだよね。

この映画、メイン2人のやり取りもいいんだけど、
個人的にはラファエルの親友のフェリックス(ベンジャミン・ラヴェルネ)を推したい!
テンション高くおちゃらける彼のキャラがマジで笑えるから!
ディズニーにこういうポジションのやついるよなって(笑)

あと、オリヴィアを演じたジョセフィーヌ・ジャピがとんでもなく美しい。
これまでスクリーンを通して
何百という女優さんを見てきたけど、
あどけなさと大人っぽさ、
かわいさと美しさ、
すべてを併せ持ったあのお顔、
すごくすごーく好き。

それにしても、
最近の恋愛映画はSF要素を取り入れることが流行っているのかな(笑)
『パーム・スプリングス』はタイムループだったし。
『知ってるワイフ』はタイムトリップだったし。

『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』公式サイト

絶賛上映中! 『あしたは最高のはじまり』監督×『エール!』製作陣が再集結!『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』につづく、“愛”を知り...

『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』公式サイト

 

ロバート・デ・ニーロの役の幅の広さを痛感する『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』

2021年05月07日 18時22分25秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:49/82
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
コメディ
ホームドラマ
祖父と孫のケンカ
ホーム・アローン

【あらすじ】
妻を亡くしたエド(ロバート・デ・ニーロ)は、
彼の娘サリー(ユマ・サーマン)の家族と一緒に暮らすために
引っ越すことになる。

孫のピーター(オークス・フェグリー)は、
始めはおじいちゃんと暮らせることを喜んでいたものの、
自分は部屋を明け渡し、
屋根裏部屋で暮らすことを知って激怒。

ピーターはエドを追い出すために手紙を書き、
宣戦布告。
彼はおじいちゃんが部屋を明け渡すように、
あの手この手で攻撃をしかけるが、
あまりにも度を越したいたずらにエドも激怒。
悪友ジェリー(クリストファー・ウォーケン)の悪知恵を借り、
ピーターに報復を始める。

2人の部屋をかけた小さな戦争は、
やがてまわりを巻き込み大騒動へと発展していく。
果たして勝つのはエドか、ピーターか!?
決戦の火蓋が切って落とされる!!

【感想】
設定は面白かった!
突如同居することになった祖父と、
祖父に部屋を取られた孫の戦争。
というか、ただの家族喧嘩なんだけど。

舞台がほとんど自宅っていうのと、
相手を陥れるためのいたずらを仕掛けるっていうところに
『ホーム・アローン』っぽい雰囲気がある。

ちょっと下品なシーンもあって笑えるから、
ザ・ハリウッドなコメディが好きな人なら楽しめるでしょう!

ただ、個人的にはテンポがちょっと悪いかなって思ったんだよなー。
相手の仕掛けたいたずらにハマってから
次の仕掛けにハマるまでが少し長くて。。。
ここが『ホーム・アローン』のように、
ポンポン進んで行くともっと面白かった気がする。

でも、この映画で注目したいのは、
ロバート・デ・ニーロの役の幅の広さ。
この前、「午前十時の映画祭11」で
『アンタッチャブル』(1987)を観たから、
カポネを演じた彼の印象が強くて。
というより、ロバート・デ・ニーロって
昔は犯罪系の映画によく出てたんだよね。

かと思えば、『恋に落ちて』(1984)で、
メリル・ストリープとダブル不倫による純愛モノをやったり。

『マイ・インターン』(2015)で、
シニア・インターンとして働く老人もやったり。

それで今回は、
孫とガチバトルする大人気ない祖父の役だからね。
広すぎだろっていうw

なので、これまでとはまた一味違う
ロバート・デ・ニーロの役どころが見られるっていう意味では、
興味深い作品とも言える。
孫に振り回される彼の姿は、
ある意味平和でほっこりするから。

映画『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』オフィシャルサイト

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映画『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』オフィシャルサイト

 

イケオジが渋滞してる『ジェントルメン』

2021年05月07日 16時03分03秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:45/81
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
サスペンス
アクション
マフィア
大麻
イケオジ

【あらすじ】
ロンドンに緊急事態発生。
長年にわたる大麻の大量栽培/販売で財を成した
アメリカ人ミッキー(マシュー・マコノヒー)が、
ビジネスを売却し、
引退するというウワサに暗黒街に激震が走った。
その利権総額はなんと500億円。

目の色を変えた強欲なユダヤ人大富豪、
ゴシップ紙の編集長、
ゲスな私立探偵、
チャイニーズ&ロシアン・マフィア、
さらには下町のチーマーまでもが跡目争いに参戦。

一筋縄ではいかないジェントルメン=一流のワルたちによる
ダーティでスリリングな駆け引きが今始まる!

【感想】
こんなおじさんになりてえっていうぐらい、
おじさんたちがかっこよすぎる映画。
世の中のおじさん、
みんなこんなだったらいいのにってぐらい、
全員そこにいるだけで映えるという存在感。

似合あうにも程があるのよ。
ビールが、タバコが、ジャケットが、
オールバックが、そしてジャージが。

特に、ビシッと決めたジャケット姿のマシュー・マコノヒーと、
あんな派手なジャージで、
あそこまで渋くなれるコリン・ファレルが個人的にはツボだった。

何をどうしたらあんなかっこよくなれるのか。
何を食べたらイケオジになれるのか。
別にイケオジが好きなわけではないけれど、
あの落ち着き払った余裕のある態度の中に見える
冷酷な眼差しがたまらないね。
この雰囲気は『ゴッドファーザー』に近いものがあると思う。

ただ、ストーリー自体は人によって
少しわかりづらいと感じるかもしれない。
「黒幕は誰なのか」という先の読めない展開は楽しめるものの、
物語は時系列に沿って進むわけではなく、
回想および私立探偵のフレッチャー(ヒュー・グラント)の妄想が入り混じってくるから、ね。

とにかく、イケオジたちが最高にかっこよくて、
「おじさん」の概念が覆されるから、
その雰囲気だけでも一見の価値あり。

映画『ジェントルメン』公式サイト|大ヒット上映中!

ガイ・リッチー監督最新作。“一流のワルたち”の華麗なる騙し合い。必要なのは、金か頭か力か運か? 最後に笑うのは誰だ!? 超痛快クライム・サス...

映画『ジェントルメン』公式サイト|大ヒット上映中!