ヤマハ旧車 空冷2気筒 4ストローク1サイクル SOHC GX & XS Heritage Special 破壊ブログ

ポイント式バッテリー点火・セル&キック併用式・リターン式6段変速・前後ディスクブレーキの旧いオートバイです。

バタフライバルブシャフトのシール交換

2018年09月30日 16時46分00秒 | ヤマハ GX
先日注文したシールが届いたので、早速交換したいと思います。
バタフライバルブを固定しているビスを外してバタフライバルブとバタフライバルブシャフトを抜きとります。
バタフライバルブはカーボンだらけです∑(゚Д゚)



それではシールを外します。
外したシールを良く見ると…


一番左の↓のシールが、パーツクリーナーを吹き掛けるとエンストした所のシールです。
目視でも歪んでいるのがハッキリとわかります。
更に全体的にヒビが沢山入っていて硬化しています(ー ー;)
これではシャフトとシールの間に隙間が出来て、二次エアーを吸い込んでしまってもおかしくありません。
早速新しいシールと交換して、バタフライシャフトを組み付けます。
ついでにフロートやニードルバルブ、ジェット類をクリーニングしておきます。
バタフライバルブは綺麗に磨いて縁を面取りしてから組み付けます。



バタフライバルブを水平に真っ直ぐ入れます。





入りました\(^o^)/




バタフライバルブのビスを仮止めして、バタフライバルブとベンチュリーの内壁の間に隙間が出来ない様に微調整をしますd( ̄  ̄)
偶然ですが、一瞬で微調整出来る裏技を発見しました(`_´)ゞ
バタフライバルブの位置が決まったらビスが緩んで外れてシリンダーに吸い込まれない様、ビスにはネジロック剤を塗って締め付けます。
キチンと締め付けたらパーツクリーナーを注いで、バタフライバルブとベンチュリーの内壁の隙間から漏れたりしないか確認します。



色々な角度に動かして漏れないか確認します。



大丈夫そうです。
これで余分な空気を吸い込まず、負圧も上がったハズです\(^o^)/
パイロットスクリューの戻し回転数を規定値の弩真ん中に合わせて車体に組み付けます。

キャブレターをバタフライシャフトを抜く所までバラしたので、後ほど同調を取らなければいけませんd( ̄  ̄)
エンジンが冷めている間にバルブクリアランスを規定値のド真ん中に調整しておきます。

エンジンを掛けてみると、混合気が濃すぎる症状です。パイロットスクリューを規定値内の一杯に閉めてもまだ濃いです(´・ω・`)
二次エアーを吸わなくなった為に、きちんと燃料を吸い上げる様になったのでしょう。

…ここで思い出します。
以前に混合気が薄い症状で困った時に、わざとパイロットジェットをブリード穴無しタイプに交換してやり過ごした事がありました。
早速交換します。



↓現在使っているブリード穴無しタイプ




↓以前に使っていたブリード穴有りタイプ




これでブリード穴でガソリンを気化し易くなったハズです。
交換して再びエンジンを掛けてみます。

GX「キュルッ!ドルルルーンッ!ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ」

スターターボタンに一瞬触れただけでエンジンが掛かります。これは期待大です( ̄∀ ̄)
少しアイドリングが低いですが、500回転ぐらいで暫くアイドリングをしてもエンストもしなければ、回転数が全くフラつかなくなりました(^ ^)
先程規定値一杯に閉めたパイロットスクリューを規定値の弩真ん中に戻すと少し回転数が上昇しました。
更に規定値の弩真ん中より少し緩めると回転数が下がります。
規定値の弩真ん中が一番アイドリング回転数が高い為、ここでパイロットスクリューの調整を固定します。
回転数をアイドリングアジャストスクリューで1200回転に合わせてバキュームゲージを使って、同調ネジを回して同調を取ります。

GX「ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ…」

1200回転で安定してアイドリングしています。
マフラーも左右共に排気音の大きさも同じぐらいで、今までより力強くなった感じがします。
実際に走行して見ると、出だしが力強くなっています。クラッチミートに気を使わなくて良いぐらいです。半クラでアクセルを開けなくてもエンストせずに進みます。
かなり良いフィーリングです\(^ω^)/


今回のメンテナンスで、辻褄合わせのメンテナンスで誤魔化していた事に気付きました。



●バタフライバルブシャフトからの二次エアーが原因で、空気に対するガソリンの割合が少ないのに、気化が不完全な混合気を増やして無理矢理ガソリンと空気のバランスを取っていた。

→ブリード穴無しのパイロットジェットだとガソリンの粒が大きく燃焼し辛い?

→きちんと気化されていない混合気では、エンジンの温度や天候によっては薄い症状と同じ様な症状が出る?

→混合気が薄いと勘違いして、更にパイロットスクリューで混合気そのものを増やして誤魔化す。

→短い時間だとアイドリングが安定するので、混合気が薄かったと思い込む。しかし実際はきちんと気化していない混合気が濃くなっただけであり、そこから更に本の少しでも混合気の量を増やそうとすると、濃すぎる症状が出る(調整がシビア過ぎる)。

→シビア過ぎる調整がたまたま運良く決まると、短い時間なら気持ち良くアイドリングする。

→長時間のアイドリングでは、次第に燃え切らなかったガソリンがカーボンとしてスパークプラグに付着し、アイドリングが段々と不安定になる。

→調整を繰り返しても気圧や気温に左右され過ぎてなかなか調整を固定出来ない。


上手くまとめられませんでしたが、混合気が薄い症状の時にきちんと気化していない混合気を増やしてもダメっぽいです。
瞬間的に燃焼出来る様に、きちんとガソリンが気化された混合気を適量分だけシリンダーに送り込まなければいけない、という事でしょうか。
キャブレターって奥が深いですね( ̄▽ ̄;)