中山道ひとり歩る記(旧中山道を歩く)

旧中山道に沿って忠実に歩いたつもりです。

・芭蕉の道を歩く
・旧日光街道を歩く

赤坂宿の中心地と子安神社(旧中山道を歩く 263)

2011年08月25日 09時56分43秒 | 6.美濃(岐阜県)の旧中山道を歩く(210~2


(芭蕉元禄の街のバス停)

(赤坂宿2)
赤坂港跡の前には、「赤坂港跡」のバス停があり、
これには(芭蕉元禄の街)と描かれている。

松尾芭蕉は、奥の細道の旅人になって(大垣)を
「むすびの地」にしているが、芭蕉大垣滞在中、
庶民に「こくぞうさん」と親しまれる赤坂の
金生山明星輪寺に参詣しており、句碑も残されている。
そんな関係で赤坂を(芭蕉元禄の街)と描いているのであろう。
金生山明星輪寺には日本でも有数の虚空蔵菩薩が安置されている。

赤坂港跡をあとに中山道を進むと、「浅間神社」が右手にあり、
その先で踏切をわたる。
踏み切りを渡ったすぐ先の左手には(赤坂本町駅跡)の石碑がある。
その先左手に(中山道赤坂宿本陣跡)の碑が建っており、
その横に和宮の顕彰碑が建っている。
大垣市商工会の説明に
(中山道69次の宿場町の一つで、
江戸時代大名が参勤交代など通行の途次宿泊した高級旅館であった。
現在は建物も無いが、
新しく幕末の青年志士で国家社会に尽した、
所郁太郎の胸像が建立された。)とある。


(浅間神社)


(赤坂本町駅跡の碑と踏み切り)


(赤坂本陣跡の碑と和宮顕彰碑

古い町並みを行くと町の中心地と思われる十字路の右手に、
常夜灯型の道標があり、(右たにくみ道)と刻まれている。
その奥に史跡中山道 赤坂宿の看板が架かっている。
十字路の奥を覘くと、往時を髣髴とさせる建物群がならぶ。
この辺りが赤坂宿の中心部に当る。
左に行けば谷汲山華厳寺へ続く谷汲街道で、ここには街道の起点となる
石灯篭の道標がある。


(宿場らしい家並み)


(宿場らしい雰囲気)


(左たにくみ道の碑と赤坂宿の案内)

その先左手に「脇本陣跡」の碑があり、
右手には「日蓮宗 妙法寺」がある。
門前の石柱「所 郁太郎の墓」があり、大垣市指定史跡になっている。

大垣市教育委員会によれば、
(所 郁太郎は天保九年(1838)に
中山道赤坂宿の酒造家八橋亦一の四男として生まれ、
幼少にして揖斐郡大野町西方の医師所伊織の養子となった。
 その後、勤皇の志を胸に国事に奔走し、
長州藩遊撃軍参謀となった。
井上聞多(後の元老井上馨)が刺客に襲われ、
重傷を負ったとき外科手術を施し一命を救った。
元治二年(1865)山口市吉敷の陣営において
二十八歳の若さで病没した。)とある。


(脇本陣跡の碑)


(妙法寺と所郁太郎の墓の碑)


(所郁太郎生誕地の碑)


(子安神社入り口)

その先右手に(所 郁太郎生誕地)の石碑があり、
道を挟んでその先に(子安神社、金生山化石館右)の
案内看板があるので右折し、子安神社に向う。

子安神社には鳥居の前に、(安産祈願社)の石碑があるように、
古くからの格式があり、子安神社にある由来はおよそ次の通り。

(当神社は神功皇后・応神天皇の二柱を奉祀し、
安産の神として遠近の崇拝あつく、
殊に大垣領主戸田家の帰依は深く、
現在の社殿は戸田家の寄進による。
霊験により境内の竹で御産刀を作るを常とす。
三代将軍家光公もこの由を聞き、
戸田家に命じ代々御産刀を献上させた。
・・・後略)とある。
安産祈願にはずいぶん由緒ある神社のようだ。


(子安神社)



子安神社の右隣に秋葉神社がある。
江戸時代には、(地震・雷・火事・親父)と、
火事は恐ろしいものの中の四つにあげられていたから、
火災除け、火伏せの神として秋葉神社が無い宿場が少ないように思う。

余談であるが、ここに親父とあるのは、
地震・雷・火事・大山風(おおやまじ)と災害を表わした。
もともとは親父ではなく、(大山風=台風)で、
これが訛ったものと言われる。
それが地震・雷・火事・大山風と、続けて言うのには話し難く、
語呂の関係から親父になったものと思われる。
地震・雷・火事・親父は、七五調に出来ており
七五調は日本語に最もよく合う長さである。
それにしても戦前の「親父」とは、
その命令は絶対であり、逆らうことは出来なかった。
今思えば、特に女性は(男尊女卑)の時代の中で、
辛い思いをした人も多かったに違いない。


(秋葉神社の左の道を登る)

話を戻して、秋葉神社と子安神社の間の坂道を登っていくと、
金生山(きんしょうざん)神社と金生山化石記念館があり、さらに登ると、

「金生山 明星輪寺(きんしょうざん みょうじょうりんじ)」、
土地の人が「こくぞうさん」と呼んで親しむお寺がある。


(金生山神社の右手をさらに登る)


(金生山 明星輪寺の参道)






コメント
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