一足お先に冬景色 蔵王、鳥海山で初雪
(2010年10月26日 山形新聞)
早朝に降り始めた雪が次第に積もって一気に冬の光景になった蔵王=山形市・蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅付近
26日朝の県内は、冬型の気圧配置になったことから、全般に雨となった。上空に寒気が南下してきたため、蔵王連峰や鳥海山の山頂付近では初雪が降った。
山形地方気象台によると、寒気は秋田県の上空5000メートル付近で氷点下15度ぐらい、本県の上空1500メートル付近では氷点下3度前後と見込まれ、高い山では雨が雪に変わった。
山形市蔵王温泉の蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅(1661メートル)一帯は、午前7時20分ごろに雨が雪に変わり、1時間後には辺り一面が銀世界となった。同駅によると、去年よりちょうど1週間早い初雪で、午前10時現在の積雪量は約1センチ。観光ツアーで岐阜県土岐市からきた団体職員大脇恵子さん(57)は「朝になって急に寒くなった。紅葉見物のはずが初雪を見るなんて」と驚いていた。
鳥海山(2236メートル)では標高1000メートル付近より上が降雪で真っ白に。遊佐町の4合目にある国民宿舎「大平山荘」一帯は、午前9時半ごろから道路に雪が積もり始め、同10時半ごろには5センチ弱の積雪となって、山岳道路「鳥海ブルーライン」は通行止めとなった。同山荘の職員高橋健悦さん(26)は「初雪は去年よりやや早い感じ」と話していた。
27日は冬型の気圧配置が次第に緩む見込み。同気象台は、日本海に移動してくる高気圧に覆われるので、朝は雨や雪が降っても昼すぎからは曇りになる、としている。
雁戸山と瀧山で初冠雪を観測 山形・昨年より6日早く
(2010年10月27日 山形新聞)
西蔵王放牧場から望む初冠雪した瀧山=山形市
山形地方気象台は27日、蔵王山系の雁戸山(=1485メートル)と瀧山(=1362メートル)の初冠雪を観測したと発表した。昨年よりともに6日早く、平年より雁戸山は1日、瀧山は3日早い。
27日朝の県内は冬型の気圧配置が強まり、平地はおおむね曇りや雨だが、山沿いでは雪の降った所が多かった。最低気温は山形と新庄が3.0度、酒田5.2度、尾花沢2.4度、米沢2.8度、大井沢(西川)0.3度、肘折(大蔵)0.4度で、同気象台の22観測地点のうち高峰(飯豊)と浜中(酒田)を除く20地点が今シーズン一番低い値を記録。おおむね11月中旬並みの冷え込みになった。
山形市の東部にそびえる瀧山は山肌が広範囲に白く染まり、市街地からも肉眼で冠雪を確認できた。瀧山のふもとにある西蔵王放牧場(600~820メートル)まで雪が降り、西蔵王高原ライン付近では草木に霜が降りていた。