ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け35年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願います】衆議院選挙が始まった中で考えたいこと(20211019)

2021年10月19日 | 自治・自律

 2021年10月19日、衆議院選挙が告示された。選挙活動が始まった。有権者たちはどう動くのだろうか? 思いのほか早期解散をしかけてきた岸田政権。「考えるな、俺たちに従え」とのメッセージだろう。

 皆様の地域ではいかがですか? 今回の選挙は、多分、私たちが経験したことのない重みを持った選挙となるだろう。男女ともに普通選挙権をもち、民主主義があるとされている時代の中で(日本国憲法が施行された1947年以降)、最大の意味をもつことになるでしょう。私は深く危惧しています。いくつかの問題を挙げてみたい。

①消費税の是非。間接税か直接税かの選択は、大きな分水嶺です。野党共闘は5%に下げるとしています。自公は現状維持か、さらに増税がみこまれます。

②格差の是正か、格差の拡大か。一部の富む者がさらに富む新自由主義の強化か、それを阻めるのか。夢も希望もない貧困への転落などなど様々なところに現れています。夢も希望もないということは、自殺者の増加を推し進めていきます。単なる貧富の差、経済問題にとどまらず、人々の生きるエネルギーを押しつぶしていくのです。人口の縮小再生産にも通じていきます。

③戦争態勢を推し進めるのか、平和への希望をもちうるのか? 新自由主義は軍事で儲ける態勢に入っています。「辺野古への基地建設」反対のみならず、今どうなっているのかを熟慮しなければなりません。いつまで米国に抱きついて儲けるつもりなのか? 属国状態を脱することができなければ、このまま新自由主義は強化されていくでしょう。現代の戦争への道をいかなるものだと想像するのか、大きく問われています。

 「琉球諸島防衛」という「中国主敵論」に立った軍事態勢の強化は、私たちが住んでいる琉球諸島ばかりか、日本全体を軍事の道へ引きずりこんでいきます。②でみたとおり、人々が自分の命をかるんじていけば、軍事態勢を強化して儲けたい人々の思うつぼです。命よりも国家が圧倒的に重くなれば、あっという間に、人間はついえてしまうでしょう。

④環境の問題。人間の欲望は産業化(資本主義などの)に伴って、喚起されてきました。金と物が自然を棄損し、人間関係を壊し、気候危機と言われるまでになっています。原発の是非は大きなテーマです。これは今の問題であり、何万年後までの大問題です。人類の存亡がかかっています。自然との共存の道を選択し直さなければ、人間が生き延びる道は開けません。

⑤核兵器を巡る問題は、③と④にまたがる問題です。最大の武力であり、最大の環境破壊となります。そして私たちの想像力を測るバロメーターでもあります。核兵器禁止条約すら批准できないこの国(私たち)は、何者なのでしょうか? 「唯一の被爆国」を自称しながら、欺いていることの罪深さ。核安保体制を支えながら「唯一の被爆国」という二重基準を私たちが今打破できなければ、先を見通せなくなります。

⑥自由の問題、差別の問題をどう考えるのか? 選択的夫婦別姓制度の是非やLGBTの問題が焦点になってきていますが、個が自由に生きれるか否かを考えたい。不自由の裏側に差別がある。他人を差別しながら自由に生きることは不可能です。人間にとって最大の難題かもしれませんが、まずは選択的夫婦別姓制度の導入や、LGBTの問題を考え、認めあうことから、歴史的につくられてきた差別の問題を洗い直すことまで視野に入れなければ、日本人の愚=誤りを解き明かすことはできないでしょう。

 ここにも沖縄の問題は深く関わってきます。アイヌ・琉球・朝鮮を無視する気分は、戦前の拡張主義・植民地主義の中から作り出されてきました。未だにこれを克服できていない私たち。絶望感が募ります。自由がない、個性がないのは、こうした歴史に違和感を感じなかったからでもあるでしょう。

 ジェンダー平等の声が押し出されてきましたが、これも差別と自由の問題であり、無縁な人はいないはずです。個人の生き方の問題です。セクハラ・性犯罪が許されないことは、身体的に傷つけるばかりか、精神的な抑圧・屈辱を強制することだからです。男の「自由の喪失感」を他者への抑圧でかましては、本末転倒です。差別と自由、自由と差別は、メダルの表と裏。

 考えるとっかかりは、色々あるのです。

⑦安倍政治と言われてきたことは、思えば、こうした様々な非を平然と居直ることでした。自分たちさえ儲かればいい。それを正当化するために平気で嘘をつく。

 現代に生きている人間に罪深くない人はいないでしょう。だから、といって、より深く罪深さを求めるのは、本末転倒です。革(あらた)めていくことを契機にしてこそ、1票を投じる価値が大きくなるでしょう。

⑧生きるために投票しましょう。そこにつきるだろうと私は考えます。私たちの明日を信じて前に進みましょう。

⑨しかし無関心という問題は、でかいですね。政治と無関係、無関心という人たちが、多いから変わらない。これをどうするかは、最大の問題かもしれない。選挙の最大の争点は、無関心のままでいてほしいのか、関心を喚起するのか。この問題を抜きに「野党共闘」が勝つことはないでしょう。

 つまり、政治に関心をもつことは、生きることに関心を持つことであり、生きることに関心を持てれば、政治に関心をもつことになるでしょう。そんなにすっきりできれば、いいですね。

 なお、以上番号を打ちましたが、重要度・優先順位ではありません。糸口は様々であります。また、相互に関係していることにも留意しながら、整理したつもりです。

 

 



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