2021年11月14日早朝、海上自衛隊輸送艦「しもきた」が宮古島平良(ひらら)港に着岸。宮古島の人々の弾薬輸送拒否の抗議活動を無視し、警察が座り込みを排除し、保良弾薬庫に強行搬入していった。大型トラック30両だったという。
私は他の案件諸々と重なり、どうしても行けなかった。宮古島の皆様に申訳なかった。これからも関連情報の発信をしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。
いずれにしても一つの島だけでの反対では、国を挙げての軍事化に抗しきれない。我らを取り囲む軍事態勢は、米日共同、否、多国間(米日を軸としたオーストラリア、イギリス、カナダ、オランダ、ドイツなど)安保の力だ。
私たちこそが、不戦・平和のために共同しなければならないはずだ。沖縄の反戦運動が先ずはこれを担うべきだろう。私はそう思っている。ただ、やるべき事が多すぎて、遅々として進まない。沖縄の反戦運動の課題は、新基地建設反対にとどまっていてはならないのだ。米日共同で、名護市辺野古から大浦湾に造ろうとしているのは、「島嶼防衛網」の一端に過ぎないからだ。
私たちの視野がここにしかないとすれば、あとで、とんでもない目に遭うだろう。私たちが生きるためには目の前のことも、周辺のことも、日本全体のことも、アジアのことも、世界中のことにも注視していかない限り、押しつぶされていくだろう。同時に歴史的に考えなければ、一切は無に帰す。
今を取り巻く状況は、明らかに戦乱の世に入っている。軍事化を進めていけば、人々の命の営みは無視され、国に奉仕することが当たり前にされていく。男が主体の「家族」に取り込まれ、多様性は潰されていく。気候危機などは、ナショナリズムと軍事的成長の前にかき消されていく。
現代は、軍事力で解決できるほど単純な状況ではない。人の命を無視する軍事化が進めば進むほど、私たちは、ますます愚鈍になる。ひとりひとりは生きているということから鈍感になっていく。流されてしまう。
宮古島にミサイル(弾薬)が搬入されたからと言って、即戦争になるわけではない。しかしその準備が進んだことは確かだ。9月15日から11月末まで陸上自衛隊は10万人規模の大演習(兵站・輸送などの実地検証)をやり、陸海空自衛隊は11月19日から月末まで全国各地で沖縄で、統合実動演習をやる。宮古島では対艦ミサイル等の模擬発射訓練をやるという。それも北海道の地対艦ミサイル連隊との合同だ(これ私が予想したとおりー既報)。
こうした連携が着々とできてしまえば、戦争準備オーケーとなってしまう。そうなってしまえば、万事急須なのだ。
他方で弾薬が運び込まれた保良は、弾薬庫から250mに人家がある。いや人家があるところに、地元の反対は足蹴にされて弾薬庫が造られたのだ。
2重3重に冗談じゃない話なのだ。私も沖縄島でやれることをやっていく。頑張るしかない。
今回の衆議院選の結果を見れば、まんまとこうした流れに身を任せてしまった日本人。悲しくなる。だが、私たちがここで諦めたら、オシマイだ。
ひとりひとりが原点的な問題に立ち返り、お互いの問題意識を共有化していく地道な努力がないかぎり、だめだろう。こんな基本の基がなかなか難しい。