2022-0512-man4356
万葉短歌4356 我が母の4032
我が母の 袖もち撫でて 我がからに
泣きし心を 忘らえのかも 物部乎刀良
4032 万葉短歌4356 ShuJ472 2022-0512-man4356
□わがははの そでもちなでて わがからに
なきしこころを わすらえのかも
○物部乎刀良(もののべの をとら)=左注参照。
【編者注】巻20(4293~4516、二百二十四首)の第64首。左注に、「右一首山辺郡(やまのへのこほりの)上丁物部乎刀良」。4359歌第二左注<十三首>の第10首。
【訓注】我が母(わがはは=和我波々)。からに(可良尓)[「原因が些細なわりに結果が重大なことを言い表わす語法」。02-0157如此耳故尓(かくのみからに)、04-0624咲之柄尓(ゑまししからに)、など]。忘らえのかも(わすらえのかも=和須良延努可毛)[「<忘らえぬかも>の訛り」]。