UN大浦のブログ

徒然なるままの手記。
大半が、山と猫様、そして妄想の徒然草。

人世色色。

2014-06-27 21:09:00 | 日記
皆様が感じる夏の色とは何ですか。

上空で咲き誇る太陽の赤

盛りを迎える虫たちの住まいの緑

時にものうげに、時に寛容に揺れる海のコバルトブルー

いずれの色も夏そのものを体現する色である事は間違いないでしょう。

しかしあえて言えば中国の五行説では、夏の色は「」とされているのです。

(五行説とは、「木火土金水」の五つが天地万物のすべてに当てはまる、とする考えですが詳細は省きます。)

この考えで馴染みのある言葉の筆頭としては「青春」が然りです。

これは「木」に対応する色が青で、かつ季節が春という事に由来した言葉です。

春は青春

夏は朱夏

秋は白秋。

冬は玄(黒)冬



所は変わり、
早朝の通勤時に奇特な少年に会いました。

こちらは車。向こうは自転車。ちょうど信号が眼前で赤になり、私の目の前をその少年が渡ろうとした時であります。

少年はそれまで自転車を普段通りに漕いでやって来ておりました。

しかし、横断歩道を渡る正にその区間だけ、颯爽と自転車から降りて、足早に自転車を押して進んだのです。そして渡り終えるやまた華麗に自転車にまたがる一連のよどみなき流れ。

ほれぼれしますな...

本当はなにか事情があって降りたのかしれません。
チェーンがおかしいと感じて一時的に押して調子を見たのかもしれませんし、白い所だけを踏んで歩くという自分ルールに従った遊びをしたかっただけかもしれません。

でも私はその時こう思ったのです。少年漫画的ではありますが、

「ああ、確かに。信号に描かれているのはあくまで歩く人のイラストであって、自転車は描かれていないや。
周りの子供たちが何の気にも留めずに普通に自転車で渡っているのに、自分のルールに従って渡るとは、なんて律儀な少年なんや。」と。

ちなみにその少年の外見は、ヘルメットのため髪型こそ分かりませんでしたが、小麦色に程よく焼けた肌と、動き具合から野球部と私は判断しました。

中学生時代の野球部。正に青春真っ盛り。そしてこれまた朱夏に向かって突き進む人生の始まりの時期。

願わくば、この律儀な彼が今後、白の経験も、黒の経験も経て、その過程で自分の色を見つけ出し、私が出来なかった分も代わりに色鮮やかにならん、そう思う朝の一瞬でありました。

ちなみに次の瞬間には、「あああ眠い」といつも通り、不満を自分の中で漏らす自分勝手な私である事はお忘れないで頂きたい!!