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海自の最新鋭護衛艦がオーストラリアに そのねらいは?:オーストラリア周辺海域で活動を活発化させている中国の存在です。

2025-03-12 23:03:38 | 安倍、菅、岸田、石破の関連記事
海自の最新鋭護衛艦がオーストラリアに そのねらいは? NHK 2025年3月12日 19時39分

海上自衛隊の最新鋭の護衛艦がオーストラリア海軍との共同訓練を行うため、現地に到着しました。オーストラリアは、多数のフリゲート艦を他国と共同開発する計画を進めていて、最終候補に残っている日本としては、能力をアピールするねらいもあるものとみられます。
これまで実績のない艦艇の共同開発を目指す背景には、何があるのでしょうか。

最新鋭の護衛艦「のしろ」

オーストラリア西部パースに近い海軍基地に寄港しているのは、海上自衛隊で「もがみ」型と呼ばれる最新鋭の護衛艦「のしろ」です。

一般的な護衛艦のおよそ半数にあたる90人程度の乗組員で運用できる上、機雷の除去も行えるなど、多様な任務にあたることができるとされています。

11日、現地の海軍基地に入港してオーストラリア海軍と共同訓練を行うことにしていて、12日、一部メディアに護衛艦の撮影が許可されました。

海上自衛隊、護衛艦隊の清水徹幕僚長はオーストラリアでの訓練について「技量の向上や、相互運用性、相互信頼性の深化を実現することができると理解している。自由で開かれたインド太平洋を実現するためにも非常に有意義だ」と話しました。

共同開発へアピールするねらいも
一方、オーストラリアは、海洋進出を進める中国を念頭に新たにフリゲート艦、最大11隻を導入する計画で、共同開発の相手として日本とドイツを最終候補に絞り込み、ことし後半には選定する見通しです。

日本は、選定されれば「もがみ」型の能力を向上させたものをベースに開発を進めるとしていて、防衛省幹部は「1兆円規模のプロジェクトになる」としています。

こうしたことも踏まえ、今回の寄港中にはオーストラリアの防衛関係者を艦内に招いて、能力の説明なども行う予定で、共同開発に向けてアピールするねらいもあるものと見られます。

計画は、現在保有するフリゲート艦が老朽化しているため、遠洋での活動に適した新型艦を新たに最大で11隻、導入するものです。

共同開発する相手を選定した上で11隻のうち最初の3隻は相手の国で、残る8隻はオーストラリア国内で建造するとしていて、合わせて110億オーストラリアドルあまり、日本円で1兆円あまりを投入するとしています。

オーストラリア政府は共同開発の相手として日本、ドイツ、韓国、それにスペインの4か国を検討していましたが、去年11月、最終候補として、「もがみ」型をベースにした日本と、オーストラリア海軍への納入実績があるドイツに絞りました。

ことし後半には共同開発の相手が決まる見通しで、4年後の2029年に最初の導入を目指すとしています。

開発の背景に中国の揺さぶり
艦艇開発の背景にあるのは、オーストラリア周辺海域で活動を活発化させている中国の存在です。

中国は3年前にはソロモン諸島と安全保障協定を結び、去年10月にはバヌアツに攻撃能力の高い駆逐艦を寄港させるなどオーストラリア周辺の島しょ国との連携を強めています。

こうしたなか、オーストラリア政府は先月中旬、北東の海域で中国海軍のフリゲート艦など3隻が確認されたと発表しました。

その後、これらの艦艇は南下し、先月21日、オーストラリアとニュージーランドの間の海域で実弾を使った訓練を行うと直前に通告し、周辺を飛行していた複数の旅客機が、急きょ飛行ルートの変更を余儀なくされました。

このあと、中国海軍の艦艇は今月上旬にかけてオーストラリアの南、続いて西の海域と時計回りにオーストラリア大陸の周辺海域を回るコースをたどりました。

オーストラリアのマールズ国防相は先月22日、オーストラリアの公共放送ABCの取材に対し「国際法には違反していない」としながらも「異常な事態だ」と述べました。

そのうえで中国海軍の艦艇がどのような目的でオーストラリアの周辺海域で活動をしているのか監視を続ける考えを示しています。

防衛省 “これまでにない動き”
中国海軍の艦艇がオーストラリアを周回するように航行したことについて、防衛省・自衛隊もこれまでにない動きだとして動向を注視しています。

オーストラリア国防省によりますと、今回、確認された中国海軍の艦艇は、▽「レンハイ級巡洋艦」、▽「ジャンカイ級フリゲート艦」▽「補給艦」の3隻です。

このうち「レンハイ級巡洋艦」は、5年前に就役した中国海軍では最新鋭の大型艦艇で巡航ミサイルや対艦ミサイルなどを100発以上発射できるとされています。

防衛省関係者によりますと、3隻は南シナ海などで活動する南海艦隊に所属していて、中国海軍の艦艇がオーストラリアを周回するように航行したのは初めてとみられるということです。

防衛省関係者の1人は「中国から遠く離れたオーストラリア周辺に最新鋭の艦艇を含む3隻を向かわせたことは、中国軍の練度が上がっていることを示すものだ。これまでにない動きなので注視している」と話しています。

また、別の防衛省関係者は「攻撃能力が高いレンハイ級巡洋艦を伴っていることから、威圧的なメッセージが強く込められている。日本とオーストラリアはシーレーンの確保などで連携できるはずで、艦艇を共同開発できれば同じ弾薬や部品を使用することになるので、互いに補給がしやすくなるなどメリットがある」と話しています。

専門家 “豪は海軍力強化の必要性認識”
インド太平洋地域の安全保障に詳しい西オーストラリア大学のゴードン・フレーク教授はオーストラリアの周辺海域で中国海軍が活動を活発化していることについて「無視することはできない。中国軍の能力と意図を示す深刻な兆候だ。中国海軍の能力が向上するにつれてこうした活動はより頻繁に起きるだろう」と指摘しました。

その上で「オーストラリアは、自国のシーレーンで不確実さが増していること、そして貿易立国として海洋の安全と安全保障に依存していることを認識した上で自国の海軍力を強化する必要性を認識している」と述べました。

オーストラリア政府が海軍力の強化に向けて進めている新型フリゲート艦の導入計画で、共同開発の相手として、日本とドイツを最終候補に絞り込んでいることについては「日本には技術面、性能面などで非常に競争力がある。加えて日本とオーストラリアの政治的・地政学的な関係を緊密にするという要素もある」と評価する一方、「日本の弱点は輸出経験の不足だ」として日本が防衛装備品の移転で艦艇を輸出したことがないことが不利な点だと指摘しました。

またフレーク教授は、トランプ政権がアメリカの過去のさまざまな政策を転換していることに関連し「これまでは中国の台頭がオーストラリアと日本をより緊密に結びつけてきたが、今はアメリカへの不安を共有していることが両国をより緊密に結びつける原動力となるだろう」と指摘しました。

日本のねらいは
防衛省がオーストラリアと新型フリゲート艦の共同開発を目指す背景には、中国が海洋進出を強めるなど安全保障環境が厳しさを増していることから、防衛協力を強化したいというねらいがあります。

今回、日本が選定されれば海上自衛隊とオーストラリア海軍で同型の艦艇を運用することになり、部品の融通などに加え、艦艇の維持・整備体制の充実にもつながるとしています。

また、両国ともアメリカと同盟関係にあるため、日米豪3か国の連携も強化できるとしています。

ただ、日本は艦艇を共同開発した実績がなく、2016年にオーストラリアが潜水艦の共同開発の相手に選んだのもフランスでした。

国内でも、野党の一部からは、武器輸出を歯止めなく増やそうとしているなどと批判の声が上がっています。

防衛省幹部は「太平洋の南北に位置する日豪両国の連携強化は、地域の平和と安定に資する」と話していて、両国がともに自由で開かれたインド太平洋の実現を目指していることもアピールし、選定にこぎ着けたい考えです。
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