=お借りした=
「謎」の転厩→0勝「引退寸前」馬がいきなり激走!?
マイネルラッシュという馬の「内輪話」
今回のマイネルラッシュの転厩について詳しくはお話しできませんが、事実上の戦力外通告と言わざるを得ないような内容でした。何せ……(以下、掲載不可)。
ただ、その一方で水野厩舎の管理馬は39頭。馬房数に差があるので一概には言えませんが、年間10勝前後の厩舎にとっては、マイネルラッシュは立派な戦力。待望の初勝利を挙げた際、水野調教師も『良い馬をやらせてもらって、結果を出せてよかった』と喜んでいましたよ」
マイネルラッシュは昨年10月に芝の1600mでデビューして3着と、いきなり好走している。それも勝ち馬が後の阪神ジュベナイルF(G1)2着馬のシンリョクカという、いわば相手が悪いレースだった。
これだけを見れば、マイネルラッシュは相手に恵まれればすぐにでも勝ち上がれそうな印象を受ける。だがその後、手塚厩舎ではすべて1600m未満のレースに出走。結果的に格上挑戦で勝利した先月のレースが2度目の1600mだったのだから、その采配がベストだったとは言い難いだろう。
「マイネルラッシュが短距離ばかりに出走していたのは、気性面に課題があったからだそうです。しかし、キャリアを重ねるにつれて改善。水野調教師が再び1600mに挑戦したのは、手塚厩舎で最後のレースとなった1500m戦の内容がよかったからです。
実は鞍上の石川裕紀人騎手は、表面上は初コンビでしたが、マイネルラッシュが手塚厩舎にいた頃に調教で乗っています。以前から、折り合いさえつけば『マイルくらいがいい』と感触を得ていたそうです。そこに水野調教師が同じ考えを持っていたわけですから、ジョッキーにすれば乗りやすかったでしょうね」
Y氏の話はここまでだったが、言い換えればこれらがそっくり『競馬***』が格上挑戦の10番人気マイネルラッシュを本命視できた理由なのだろう。
距離延長や短縮、芝からダートなど、陣営がこれまでと異なるレースを使ってきた場合、「走ってみなければわからない」という実験的な意味合いが強く、馬券的にも買い辛い。
しかし、鞍上の石川騎手と指揮官の水野調教師が好走に自信を持っていた今回のマイネルラッシュの距離延長は、まったく意味合いが異なってくる。先ほど「マイネルラッシュの1着は奇跡的」と記載したが、事前にすべての情報を把握できていた『競馬**』からすれば奇跡どころか、偶然でさえないのだろう。
これが素人とプロの差であり、未勝利戦や下級条件といった表に出る情報が限られるレースでは、力の差……つまりは情報量の差が明確に出るということだ。競馬予想が情報戦である限り、プロが勝ち続けるのは必然の結果なのかもしれない
※ 言うまでもないことだが、未勝利戦さえ勝てなかった馬が、いきなり1つ上のクラスで好走することは至難の業である。実際にこのレースのブービーと最下位は12番人気と11番人気の3歳馬。ともに10番人気のマイネルラッシュと同じように未勝利戦で最後まで勝つことができず、仕方なしに格上挑戦した馬たちだ。残酷だが、この結果は順当と言わざるを得ないだろう。
しかし、だからこそマイネルラッシュの1着は奇跡的であり、三連単30万馬券という高配当を呼んだ。一体、何故『競馬***』は明らかに格下だった本馬を本命視できたのだろうか。
「実はマイネルラッシュについては、ここに至るまでに色々あって、この場ではちょっとお話しできないこともございます。推奨した理由を一言で申し上げるなら『水野貴広厩舎に転厩したことが大きかった』ということでしょうね」