百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

パプアニューギニアからメール!

2007-09-02 22:17:59 | 農業
何故か突然パプアニューギニアからメールがあった。
パプアニューギニアがどこにあるのかよくわからなかったが、ラバウルといわれるとなんとあの・・・「ラバウル小唄の、ラバウルか・・!!」ヘェーッ
そんなところから・・・何の用事で???と思っていると、なんとカカオの実を乾燥させるのに“バイオブレンド”が使えないか??という仕事の依頼だったりして、また、その内容に感動しつつ、一度うまくタイミングを併せて、加水分解酵素を用いたカカオ豆の乾燥を実験したい旨をお伝えした。
カカオの大きさは直径が12cm~25cm、直径は15cmほどで、まさにラグビーボールのようなものだそうで、カカオの実は、始めは緑色そして黄色味をおび、最後は赤褐色のざらざらした立派なカカオポッドになるそうです。よく熟したものほど色は濃いようです。
またカカオは枝にだけなるのではなく、樹の幹にまで、びっしりとぶら下がるように実るそうです。カカオ豆は、このカカオポッドの中にあり、豆は白いパルプに覆われており、カカオポッド1個に20~40粒入っています。カカオ豆は白いパルプごと実からはがされ、それから乳酸発酵、酢酸発酵の過程を経て乾燥され、ようやくココアやチョコレートの原料となるカカオ豆となるようです。
発酵は床の上で行なわれたり、発酵槽(リンゴ箱6個分程度)の中で行なわれ、1粒ずつの豆を包んでいるパルプは4~6日間の発酵により溶けるようですが、この間豆の温度は50℃までに上昇するそうです。発酵はパルプを取り除くだけでなく、この間にカカオ豆と果汁を反応させ、発酵のすんだカカオ豆はいくぶん膨れ、色はチョコレート色になるそうです。
次にカカオ豆の乾燥です。発酵させた豆は約1/3が水分ですが、天日乾燥や機械による人工乾燥により、水分を8%以下まで落とすそうです。乾燥が終了するとカカオ豆は茶色に変色し、やっとココアやチョコレートの原料にふさわしい外見となるそうですが、パプアニューギニアでは、現在炭で乾燥させる技術しかなく、環境的に天日乾燥が不可能で、出来るだけ、高温ではない中温の乾燥をおこないたいというのが、先方の要望でした。
私は、チョコやココアは大好きですが、こんな様々な工程を経て出来上がるものとはつゆ知らず、まして、現地の子供達はこのチョコやココアを決して口に出来ない・・・という話をお伺いすると、弊社の技術で問題がクリアできるのなら、是非とも使って頂きたいと思うに至りました。
豊かな時代といわれて久しいですが、日々口にしているものがどういう栽培方法で育てられ、どういう加工がされているのか、私たちは本当にわからなくなりつつあり、また、それを知ろうともしなくなっていることに、私自身改めて反省するのでした。