植物の成長には、三大肥料(窒素、燐酸、カリウム)が欠かせないといわれるが、その昔1970 年代~ 80 年代にかけて琵琶湖などでは燐酸成分が異常に増え、藻類・植物プランクトンが大量に発生し水質の悪化がおこった。原因は合成洗剤に含まれていた縮合リン酸塩洗浄助剤(主にはトリポリリン酸ナトリウム)といわれ、その後、無リン洗剤の使用等で水質の改善を図った。
現在の慣行農法では、三大肥料を化学肥料というカタチで農地に施肥するのが一般的だが、燐酸は与えたうちの10%しか吸収されないといわれている。そのため収量を上げようとすると過剰な投与が増え、土中の燐酸は過剰になりがちだ。燐酸はすぐに他の成分と結合するため、植物がすぐに使える状態にはならず、我々は肥料を与える方法・量・時期・他の肥料とのバランスなどについて充分検討しなければならない。
また畜産動物(牛・豚・鶏)の排泄物には燐や窒素をはじめとして有機物も多く含まれており、本来は肥料としても大変有効なもののはずだが、現状ではそれが廃棄物とし処理されていたり、畜舎からの排水を通して河川や湖沼などに入り込み、それが水質悪化の原因ともいわれている。
ある面では大切だが、ある面では厄介なものになっている。そんな現状を何とか解決していくのも有機農業の大きな使命なのではないだろうか。
現在の慣行農法では、三大肥料を化学肥料というカタチで農地に施肥するのが一般的だが、燐酸は与えたうちの10%しか吸収されないといわれている。そのため収量を上げようとすると過剰な投与が増え、土中の燐酸は過剰になりがちだ。燐酸はすぐに他の成分と結合するため、植物がすぐに使える状態にはならず、我々は肥料を与える方法・量・時期・他の肥料とのバランスなどについて充分検討しなければならない。
また畜産動物(牛・豚・鶏)の排泄物には燐や窒素をはじめとして有機物も多く含まれており、本来は肥料としても大変有効なもののはずだが、現状ではそれが廃棄物とし処理されていたり、畜舎からの排水を通して河川や湖沼などに入り込み、それが水質悪化の原因ともいわれている。
ある面では大切だが、ある面では厄介なものになっている。そんな現状を何とか解決していくのも有機農業の大きな使命なのではないだろうか。