ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

熟年離婚だって

2009-09-04 16:27:02 | ニュース 
 今日も民主党の政権交代劇について書いてみる。マスコミでは色んな報道があり姦しい。しかし今回の政権交代につての論評のなかで、一番分かりやすいコラムを拝見した。朝日新聞朝刊のOpnion欄の高橋源一郎氏(作家・明治大学教授)からの聞き書きである。その要約を紹介してみたい。

 自民党は古いタイプの家父長、妻が国民である、そして民主党は自民党から産まれた子どもである。要するに何度も夫(自民党)に裏切られ続けられながら、妻(国民)はなかなか別れられないでいた。しかし先の郵政選挙で、自分達の投票で政治を変えられることに気付いた「妻」が、定年近い「夫」がまだまだ威張って変わらない。そこで「妻」が遂に離婚届を突きつけたのである。

 しかし一方の「夫」も実は疲れ切っていて、無意識に離婚を望んでいたのではないかという。小泉元首相が「自民党をぶっ壊す」といい、安倍、福田両首相も政権を投げ出した。要するに自民党は半世紀以上の政権維持で、既に金属疲労を起こし「もうやめたい」と思うようになっていた。

 良きにつけ悪きにつけ、自民党は国民の間では既に終わった筈の「戦後」(過去)を長く引きずってきた政党である。その辺が国民とは大きなズレが出来ていた。民主党はいち早く「戦後」から抜け出し、靖国や憲法9条などのイデオロギー的な対立を避け、「家父長的な老人と若い独立した女性の戦い」との構図で、変化を演出した。すなわち戦後(過去)との決別を見せることで大勝出来たのである。

 こんな風な見方に共感しながら、今回の政権交代劇をみると実に分かりやすい。敗れた自民党でかろうじて比例区の恩典で復活してきた、旧来のボスたちが、今まで同様の動き方に終始するようでは、とうてい政権復活出来る党になれない思う。民主党政権が短命で終わった場合、その受け皿たる政党に変わっていけるのか注目していきたい。

 ただ民主党にも心配がない訳ではない。自民党を敵として結束してきた党内で「父」という重しがとれたのを機に、兄弟喧嘩が始まっては分裂を起こしかねない。それをどうコントロールしていくのか、新政権の船出にあたり大きな課題だと思った。おりしも小沢代表代行の幹事長就任が決まったと速報されている。いはゆる鳩山代表との2重権力構造が懸念される。



コメント (4)
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