東京の新歌舞伎座が竣工したと報じられている。ただ4月からの?落し公演を待ち望んでいた「18代目中村勘三郎丈」と「12代目市川団十郎丈」の死去は歌舞伎界に暗雲をもたらしていた。
そのなかで明るいニュースも報じられて、歌舞伎ファンのひとりとしていささかホットした思いもしている。それは音羽屋尾上菊五郎の長男である尾上菊之助と播磨屋中村吉右衛門丈の4女との婚姻の話題である。
ご両人の、婚約会見では両家の父親たちが、それぞれ喜び一杯でコメントをしていたのをTVでも拝見したが、先の暗雲を払拭する朗報だと思っている。新郎は音羽屋の御曹司であることから、当然、後継者をもうけることが期待される。
同時に播磨屋の中村家には男子の後継者がいないのであることから、新郎新婦は少なくとも2人の男の子をもうけて、弟は播磨屋の(今の吉右衛門が、松本幸四郎の弟ながら、祖父の先代吉右衛門の養子となった)養子となることが期待されるのではないかと推察している。
そんな勝手なことを考えていたら、10数年前に歌舞伎座公演で「寺子屋」を鑑賞したことを思い出した。松王丸に音羽屋が扮し、武部源蔵に播磨屋が共演した芝居である。この舞台を見たあとの感想が手帳に残っている。「音羽屋と播磨屋が競いし寺子屋のいろは送りの幕の哀しさ」とあった。梨園の中のこととは言え、不思議ないにしえの結び付だと思ったのである。
喜びの婚約会見から
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そのなかで明るいニュースも報じられて、歌舞伎ファンのひとりとしていささかホットした思いもしている。それは音羽屋尾上菊五郎の長男である尾上菊之助と播磨屋中村吉右衛門丈の4女との婚姻の話題である。
ご両人の、婚約会見では両家の父親たちが、それぞれ喜び一杯でコメントをしていたのをTVでも拝見したが、先の暗雲を払拭する朗報だと思っている。新郎は音羽屋の御曹司であることから、当然、後継者をもうけることが期待される。
同時に播磨屋の中村家には男子の後継者がいないのであることから、新郎新婦は少なくとも2人の男の子をもうけて、弟は播磨屋の(今の吉右衛門が、松本幸四郎の弟ながら、祖父の先代吉右衛門の養子となった)養子となることが期待されるのではないかと推察している。
そんな勝手なことを考えていたら、10数年前に歌舞伎座公演で「寺子屋」を鑑賞したことを思い出した。松王丸に音羽屋が扮し、武部源蔵に播磨屋が共演した芝居である。この舞台を見たあとの感想が手帳に残っている。「音羽屋と播磨屋が競いし寺子屋のいろは送りの幕の哀しさ」とあった。梨園の中のこととは言え、不思議ないにしえの結び付だと思ったのである。
喜びの婚約会見から
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