昨日は写真展の作品搬入を終えて、例月の生涯大学卒業生学習会の会場に急ぎました。
午前の部は県がんセンター崎山名誉センター長の「発がんの仕組み~がん予防に向けて~」と題する講演である。S56年に脳血管障害を抜いて死因の第一位となった「がん」は、その後も増加の一途で、近年の新しい治療・診断法の開発にもかかわらず、現在は全死因の30%に達するまでになっている。
環境中や植物に含まれる様々な物質が、「がん」を引き起こす大きな要因となっているが、日本人の生活の欧米化が「がん」のみならずあらゆる生活習慣病の原因になっている様である。一方で、ヒトの遺伝子解読技術の急速な進歩により、疾患の多くは遺伝子の異常が原因であることも分かってきていると言われる。講演では、我々を取り巻く発がん物質がどのように遺伝子を傷つけ、がんの発生に至るのか等を医学的に説明いただいたのでした。
午後の部は著名評論家の猪口恵子さんの「安心といきいきの両立をめざして」の講演である。今年81歳になられる同氏は、長寿を喜び合う社会を造るべきと説かれる。世界に冠たる長寿社会を生きるには「変えるべきことをを変える勇気を持とう」「変えることが出来ないことを素直に甘受しよう」「2つのことを取り違えない知恵を持とう」と説明される。頑固に続けて来た旧来の考え方からの脱出、死を含む変えることの出来ない事態を甘受すること、さらにこれらの事を間違えない智恵を持つ、これが高齢者の生きる方策だと説かれる。
さらに高齢者が生き生きと過ごす5つの条件として下記の事を説明された。
1・ 生き生きしている人=今日も用のある人。仲間と共に行動できる場を持つ、出掛ける場所を持つ。
2・ 70歳を過ぎたらモデルはない。自分で仕掛けないと居場所がない。自分がモデルとなる心意気と行動が必要。
3・ 自分を生かすことも必要だが他人のお役に立つ。食い逃げしないのが高齢者の心意気。
4・ 健康、常に健康に気をつけて他人に迷惑を掛けない。
5・ 仕事、出来る人は死ぬまで現役を貫こう。
もうひとつは「安心の条件」として介護の問題である。
少子化の果てに待つのは、子側の介護能力の低下があり、老々介護、介護共倒れの時代が来ると予測する。現在の介護保険制度は家族介護を代替えするに至っていない制度ではないかと喝破される。
そこで樋口先生は、職場では介護退職ゼロを目指して介護休暇、時短勤務の勧めを提案する。さらに地域の支え合いの必要性を訴えている。介護保健制度の充実、NPO、ビジネス、ボランティア活動による介護の手助け、さらには行政側の地域包括支援センターや在宅療養支援制度の充実を訴える。
今月の学習会を通じて、高齢者が安心して暮らせる社会作りが急務だと思ったのでした。
午前の部は県がんセンター崎山名誉センター長の「発がんの仕組み~がん予防に向けて~」と題する講演である。S56年に脳血管障害を抜いて死因の第一位となった「がん」は、その後も増加の一途で、近年の新しい治療・診断法の開発にもかかわらず、現在は全死因の30%に達するまでになっている。
環境中や植物に含まれる様々な物質が、「がん」を引き起こす大きな要因となっているが、日本人の生活の欧米化が「がん」のみならずあらゆる生活習慣病の原因になっている様である。一方で、ヒトの遺伝子解読技術の急速な進歩により、疾患の多くは遺伝子の異常が原因であることも分かってきていると言われる。講演では、我々を取り巻く発がん物質がどのように遺伝子を傷つけ、がんの発生に至るのか等を医学的に説明いただいたのでした。
午後の部は著名評論家の猪口恵子さんの「安心といきいきの両立をめざして」の講演である。今年81歳になられる同氏は、長寿を喜び合う社会を造るべきと説かれる。世界に冠たる長寿社会を生きるには「変えるべきことをを変える勇気を持とう」「変えることが出来ないことを素直に甘受しよう」「2つのことを取り違えない知恵を持とう」と説明される。頑固に続けて来た旧来の考え方からの脱出、死を含む変えることの出来ない事態を甘受すること、さらにこれらの事を間違えない智恵を持つ、これが高齢者の生きる方策だと説かれる。
さらに高齢者が生き生きと過ごす5つの条件として下記の事を説明された。
1・ 生き生きしている人=今日も用のある人。仲間と共に行動できる場を持つ、出掛ける場所を持つ。
2・ 70歳を過ぎたらモデルはない。自分で仕掛けないと居場所がない。自分がモデルとなる心意気と行動が必要。
3・ 自分を生かすことも必要だが他人のお役に立つ。食い逃げしないのが高齢者の心意気。
4・ 健康、常に健康に気をつけて他人に迷惑を掛けない。
5・ 仕事、出来る人は死ぬまで現役を貫こう。
もうひとつは「安心の条件」として介護の問題である。
少子化の果てに待つのは、子側の介護能力の低下があり、老々介護、介護共倒れの時代が来ると予測する。現在の介護保険制度は家族介護を代替えするに至っていない制度ではないかと喝破される。
そこで樋口先生は、職場では介護退職ゼロを目指して介護休暇、時短勤務の勧めを提案する。さらに地域の支え合いの必要性を訴えている。介護保健制度の充実、NPO、ビジネス、ボランティア活動による介護の手助け、さらには行政側の地域包括支援センターや在宅療養支援制度の充実を訴える。
今月の学習会を通じて、高齢者が安心して暮らせる社会作りが急務だと思ったのでした。