夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

ギャロッピングの夢

2015年01月24日 | ギター・レッスン



LPレコードを探し求めるのは楽しい。
30センチ四方のアルバム・ジャケットを見るだけで心が休まるような気がする。

神田の中古レコード店に並ぶ「LPレコード」を、これと言った目的なしに見てまわる。
もちろんジャンル分けされたコーナーを見て廻るのだが「お色気ジャケット」なんていうコーナーもある。

ムード・ミュージックとかイージー・リスニングといったインストルメンタルものに、白人女性のヌードに近い写真のジャケット。
「ジャケ買い」とはここから発信された言葉なのかしら、これに惑わされて買ってしまう素直な男性諸君は古今東西絶えない。

「ハワイもの」などトロピカルもののアルバムを探すのは案外わかりやすい。
海や空、レインボウなど彩度の高い色調を引っ張りあげれば当たる確率が高いからだ。

収録曲目を確認するのも、CDの大きさではほとんど視認できないが、LPなら瞬時にできる。
同じアーチストの似たようなアルバムに、内容が同じだったり曲が重複していないかなど逡巡する。
それでも同じものを買ってしまう失敗を犯すマニアは多いだろう。

ギターの「チェット・アトキンス」ものは、今でも相当数在庫が置かれている。
ほとんどがインストルメンタルで、ゲストミュージシャンとのコラボアルバムも多い。

彼が「ハワイアン・スラック・キー」を取り上げていることは早くから知っていたが、実際に聴くまで随分時間がかかったものだ。

そんなレジェンドが日本の曲ばかりを取り上げたアルバムがあったので試聴させていただいた。
「浜辺の歌」など、オーケストラや波の音をバックにチェットのギャロッピング奏法で弾かれた日本の歌曲は興味深い。

海外のアーチストが日本の歌曲を演奏するのは、日本人とは異なる解釈やアレンジをするので興味深い。
ハワイのスラック・キー・ギタリスト「Ozzie Kotani」と「Steve Sano」の二人が、レコーディングしたアルバム「思い出」は正にその代表格だ。

二人とも日系人のはずだが、曲の仕上がりが、我々日本に住む日本人の感性とは異なる。
おそらくご本人たちは意識しないうちに「異国情緒溢れる味付けがなされている」から面白いのだろう。

さてチェットがハワイのスラック・キーを弾く事になった経緯はわからない。
が、ここでも結果的に「異国情緒の味付けがなされている」ことに気づく。

「ギャロッピング奏法」は世界中に知れ渡った。
そして英国から達人がやってきた。

二人は、「ギター」を弾いて「リズム」を共有すること、音楽で「会話」することの快感を無言のうちに楽しんでいる。

ギャロッピングは日本へやってきて、なお英国から彼を呼び寄せた。
「ギャロッピングの夢」は果てしなく続く。





Chet Atkins "Hawaiin Slack Key"

Mark Knopfler & Chet Atkins - Instrumental Medley

Chet Atkins - Pu, Uana Hulu (Remembering Gabby) Live 1996

Chet Atkins performs "Hawaiian Wedding Song"

Chet Atkins & Leo Kottke "Sleepwalk"


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