もう一つ、百里基地での話です。
私が仕事で、百里基地に行ったとき、上空で爆音と言
うか、F-15Jが飛び回っていました。
4機が縦に並んで飛行し、順に高度を上げていきます
。ある高さまで行くと、そこから急降下。急降下する
先にあるのが、百里基地の管制塔。
一直線に急降下して、管制塔めがけて降下して、今度
は急上昇し、周回して、また上昇して、急降下して。
それを4機で、何度も繰り返していました。
あれは、爆撃か、機銃での攻撃の訓練か。
管制塔をターゲットにして、攻撃の訓練をしていると
ころでした。
別の日に、以前に『空』でご紹介した、アラートに、
パソコンのセットアップをするために、特別に連れて
行ってもらったことがあります。
アラートは、滑走路の端にあるので、基地の車で、滑
走路脇の道路を走って行きました。
その時、後方から爆音とともに、F-15J2機が編
隊で滑走、離陸していきました。
離陸の仕方が、機体が浮いた瞬間に機首を真上に向け
て上昇して行きます。あっと言う間に上昇していきま
す。もちろん、アフターバーナーを焚いています。
アラートでの作業を終えて、隊舎の飛行隊の部屋に戻
った時、エマージェンシーが掛かっていました。
先ほど、上昇して行った機体の内の1機のエンジンが
アウトになったとの事。
F-15Jは、双発(2機のエンジン)なので、1発
がだめでも問題はないのですが、1発がだめになり、
帰投してくるという事で、飛行隊の部屋も少しピリピ
リしていました。
飛行班長と訓練についてお話をしていた時に、班長が
言われていた事。
『私達の仕事は、日々訓練すること。何かあった時の
ために訓練するのが仕事です。それが訓練でなくなっ
た時は、大変な事になっているという事です。』
それと、
『民間のパイロットと比べて、自衛隊のパイロットの
死亡率は高いんです。民間のパイロットはルールに沿
って飛ばすことが仕事ですが、自衛隊のパイロットは
過酷な訓練で航空機を飛ばすので、それだけ危険も多
いんです。』
そうなんですね。空だけではありませんが、陸も海も
空も、自衛隊の方達が日々訓練をしていてくれるので
、日本は守られているんですね。
それが、訓練でなくなる事が来ないことを願います。