
ようやく秋らしくなり、紬の話もできるくらいの涼しさになってきました。
少し前の作品ですが、ブログに書きたいと思いながら雑事に追われ、書けないでいました。
「野辺の垣」と題したとても好きな作品で、すでにお客様のもとにお納めしたものです。

少し前の作品ですが、ブログに書きたいと思いながら雑事に追われ、書けないでいました。
「野辺の垣」と題したとても好きな作品で、すでにお客様のもとにお納めしたものです。

2016年、北鎌倉にあった東慶寺ギャラリーでの個展で、ポスターにも使った作品です。
境内に設置された掲示板のこのポスターの前で、参詣に来られた方が足を止め、長いことじっと見てくださる方も多かったのです。
境内に設置された掲示板のこのポスターの前で、参詣に来られた方が足を止め、長いことじっと見てくださる方も多かったのです。
帯は「山笑う」と題したもので、この帯は同じ経糸で横の段を違え3本織りました。今は無い、赤城の太い節糸で織っています。

銘、「野辺の垣」は志野茶碗、「野辺の垣」からいただきましたが、茶碗を観て真似て作ったものではなく、観る以前に、私の中にある、シンプルな余白の美しい作品を作りたいという思いから、自然にすっと浮かんだデザインです。
経絣とすくい織で破れ格子のようにしてあります。
経絣とすくい織で破れ格子のようにしてあります。

上の画像は身八つ口のアップですが、経糸、緯糸の味わいをご覧ください。
無地の部分も景色の感じられるよう太さの違う糸や色を混ぜながら立体的に織っています。

日本橋の三井記念美術館で国宝の志野茶碗「卯花墻」を観たときに、「野辺の垣」も観ました。 ※上の画像はこちらの記事から拝借。
共に素晴らしい茶碗でした。
もちろん手に取ることはできませんが肌合いの美しさ、深い白、そしてシンプルだけれど究極の間合いのような垣根文様。
感銘を受けたのですが、私の制作した紬と似ているなあ‥と、恐れ多くも思ったのです。(*^-^*)
この「野辺の垣」の地色、間隔を少し変え、もう一点制作しました。着る人を引き立て、着物も強い主張はないが、存在感を放つ・・。そんなものが好きです。
「野辺の垣 II」は工房でご覧いただけます。お問い合わせください。
そして、「卯花墻」と題した紬も織っています。
「野辺の垣 II」は工房でご覧いただけます。お問い合わせください。
そして、「卯花墻」と題した紬も織っています。
ある方がお召しになられて、インスタにも上げてくださっています。織ってすぐに手元を離れたので、写真にも撮っていないのですが、いつかご紹介できればよいのですが。