先日、帯揚げと帯締めの取り合わせをさせて頂いた方から、「(小物を)たくさん揃えなくても、色味を妙を楽しむ秘訣は?」と、質問を受けました。
私の着物の取り合わせを HP「着姿」の“中野の着姿”やblogで見て下さっているそうですが、取り合わせの微妙なところが今一つわからないということです。私も自分で染めていながら、帯揚げもそんなに枚数はないので、十分な取り合わせではないですが…。
私の着物の取り合わせを HP「着姿」の“中野の着姿”やblogで見て下さっているそうですが、取り合わせの微妙なところが今一つわからないということです。私も自分で染めていながら、帯揚げもそんなに枚数はないので、十分な取り合わせではないですが…。
トップの画像は自作の着物と帯ですが、3月の装いです。
着物が凝ったもの(刺し子織り)ですので、帯はプレーンな感じのもので合わせました。
着物が凝ったもの(刺し子織り)ですので、帯はプレーンな感じのもので合わせました。
織物でも季節感は大事にしたいので、明るさを感じるオレンジ系の茶の帯揚げ、グリーンベージュの帯締めで芽吹きの早春のイメージを出しました。
着物は茶系の暖色ですので、帯と帯締めに寒色を合わせ、バランスを取っています。
草木染や落ち着いた色合いの着物に小物が浮いてしまったりすることがあります。色のトーンが離れすぎると浮いてしまいます。
かと言ってワントーンで揃えすぎるとつまらないですし、差し色になりながらも悪目立ちはしない、という路線が目指すところかと思います。全てを主張させるのではなく、脇役に徹するものがあってもいいです。その時、何を主にしたいか、どこを生かしたいかを決めます。
かと言ってワントーンで揃えすぎるとつまらないですし、差し色になりながらも悪目立ちはしない、という路線が目指すところかと思います。全てを主張させるのではなく、脇役に徹するものがあってもいいです。その時、何を主にしたいか、どこを生かしたいかを決めます。
直ぐ上のこの画像は11月の装いで、黄葉をイメージした辛子色の帯締めと、こっくりと赤味を含んだ焦げ茶の帯揚とで秋から冬への移ろいを表しました。
同じ着物と同じ帯でも随分印象が違います。単なる色遊びのコーディネートではなく、日本の季節感を取り入れたいと思っています。
お客様で、私の着物に手持ちの小物で合うと思っていたが、家で合わせたら、トーンが合わないと仰り、微妙な色違いの帯揚げをたくさん揃えて下さっている方があります。オフホワイトが1枚あれば何にでも合う――のではなく、オフホワイト系も色相の違いは沢山ありますので、季節、その日の天候などで色の見え方も違うため、着物や帯、自分の感覚に合うものを選ばれているのでしょう。
こだわれば、確かにたくさんの色を揃えたいところではあります。
でも、沢山は揃えられない場合は、選ぶ時にパーンと撥ね返すようなビビッドなトーンや、クリアな淡い色も紬などには軽すぎてしまう場合もありますので、灰味を含む色を選ぶと包容力のある取り合わせが可能かと思います。
でも、沢山は揃えられない場合は、選ぶ時にパーンと撥ね返すようなビビッドなトーンや、クリアな淡い色も紬などには軽すぎてしまう場合もありますので、灰味を含む色を選ぶと包容力のある取り合わせが可能かと思います。
異なるものを合わせながらも一つの調和があればよいと思います。
そして取り合わせというのは単品で見るものではなく、隣り合う色、隣り合う素材感によっても違います。できればそのものに合せて見るのが一番です。
それと、私の帯揚の生地は丹後縮緬ですが、素材の良いものを選ぶことも大切です。小物だから、少ししか見えないからと、適当でいいのではなく、ものの力と力、質の高さと高さを取り合わせることが大事でしょう。
小さなものほど目立つかもしれません。
いつだったか街で出会った人で、まず下駄の素敵な鼻緒に目がいって、徐々に上に視線を移動させた経験があります。料理人さんなのか、大きな買い物かごを持ち、麻の作務衣も素敵でした。
羽織の紐から選び、着物、帯へと一式を選ぶのもいつかやってみたいですね。(^_-)-☆
草木の色の世界は複雑ですが、自然の合理にかなったものと思います。
日々、自然物の色をよく観察し、光の違いも大事にしたいです。
紬塾でもワークショップ付きで、日本の取り合わせの話をしますが、その次の回の時に即、実践して来て下さる方もあるくらい、目からウロコの話をしています。
来年は「紬きもの塾」も開催予定ですので、関心のある方はHP、blogでお知らせしますので、ご覧ください。
工房は、新年は1/5(木)からです。
どうぞ読者のみなさまも良いお年をお迎えくださいませ。
そして取り合わせというのは単品で見るものではなく、隣り合う色、隣り合う素材感によっても違います。できればそのものに合せて見るのが一番です。
それと、私の帯揚の生地は丹後縮緬ですが、素材の良いものを選ぶことも大切です。小物だから、少ししか見えないからと、適当でいいのではなく、ものの力と力、質の高さと高さを取り合わせることが大事でしょう。
小さなものほど目立つかもしれません。
いつだったか街で出会った人で、まず下駄の素敵な鼻緒に目がいって、徐々に上に視線を移動させた経験があります。料理人さんなのか、大きな買い物かごを持ち、麻の作務衣も素敵でした。
羽織の紐から選び、着物、帯へと一式を選ぶのもいつかやってみたいですね。(^_-)-☆
草木の色の世界は複雑ですが、自然の合理にかなったものと思います。
日々、自然物の色をよく観察し、光の違いも大事にしたいです。
紬塾でもワークショップ付きで、日本の取り合わせの話をしますが、その次の回の時に即、実践して来て下さる方もあるくらい、目からウロコの話をしています。
来年は「紬きもの塾」も開催予定ですので、関心のある方はHP、blogでお知らせしますので、ご覧ください。
工房は、新年は1/5(木)からです。
どうぞ読者のみなさまも良いお年をお迎えくださいませ。