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記者の目 相模原殺傷事件=須藤孝(政治部)

2016-08-02 10:24:43 | 事件
毎日新聞より転載
記者の目
相模原殺傷事件=須藤孝(政治部)

毎日新聞2016年8月2日 東京朝刊

事件のあった相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」=7月26日、本社ヘリから

憎悪犯罪、全力で闘おう

 19人が殺害された相模原市の事件は障害者を狙った典型的な「憎悪犯罪」(ヘイトクライム)だ。特異な人間が起こした突発的な事件ととらえるべきではない。憎悪犯罪には必ずそれを容認する社会の闇が背景にある。「障害者は生きていても意味がない」という主張と闘う姿勢を明確に示さなければならない。
 一般的に「憎悪犯罪かどうか」については慎重な判断が必要だ。動機はさまざまであり、複雑に絡み合っていることも多い。しかし、今回の事件について言えば、実行を予告した手紙の内容など事前の主張、実行方法、実行後の供述などが障害者を標的にする点で一貫しており、憎悪犯罪と言わざるを得ない。

社会の病巣映す 価値観への挑戦

 憎悪犯罪は欧米では量刑が加重される場合も多い。それは、憎悪犯罪が殺人や放火などの犯罪行為であることに加え、社会全体の価値観に挑戦する側面を持っているためだ。民主主義社会とは基本的人権を根幹におく社会であり、そのことに対する攻撃は許されないと考えられているからだ。ナチズムが否定されるべきなのは、ユダヤ人や障害者を組織的に殺害した例をあげるまでもなく、特定の社会集団を攻撃すること自体を目的としていたためだ。
 今回の事件の容疑者が、特定の主張に影響されて今回のような考えを抱くようになったかはまだわからず、今後の調べを待つ必要がある。しかし、「障害者は生きていても意味がない」という考えは、「火星人が攻めてきた」というような妄想とは異なる。現在の社会のあり方のなかに、そうした考えを容認するものが水面下で拡大していないか、省みて自らの社会を厳しく点検する必要がある。
 「そんなことを考える人などいるはずがない。やったのは『異常者』だ」という言い方は危ういと思う。自らと無縁と思うほど、危険への備えを怠る結果になる。憎悪犯罪にどう対応するかという社会の経験の積み重ねがある欧米と異なり、日本社会ではまだ十分に、こうした時どう闘うべきかという対応が固まっているとはいえない。
 6月に米国のフロリダであった同性愛者の集まるナイトクラブでの銃乱射事件ではオバマ大統領が憎悪犯罪と非難したうえで、「米国民への攻撃はその対象が誰であれ、われわれ全員への攻撃だ」と述べて性的少数者への連帯を表明した。
 これは何もオバマ大統領個人の特定の価値観に基づく判断ではなく、誰が大統領であってもこうした事件には厳しく対応しなければ民主主義社会が成り立たなくなるという危機感からの発言だ。
 オバマ大統領の言葉を踏まえるならば、「障害者は生きていても意味がない」と主張して障害者を狙って刺殺した今回の事件は、日本社会全体への攻撃だととらえるべきだ。「よくわからない」と沈黙していてはならないと思う。憎悪犯罪に対しては可能な限り敏感になり、全力で対抗しなければならない。

誤った主張に対抗する力磨け

 たしかに、「障害者は生きていても意味がない」と公の場で口にする人はいない。匿名のネットであったとしても、ごく少数の主張だろう。しかし、広島、長崎の被爆2世に対する結婚差別や、東京電力福島第1原発事故の被害をめぐる言説のなかに、そうした意識が深くよどんだ形で隠されている場合はないと本当に言えるだろうか。昨年11月には、茨城県の教育委員が「(障害児の出産を)減らしていける方向になったらいい」と発言し、批判を受けて撤回した。
 自分は「障害者差別などしない」あるいは「障害者差別に反対する」と言うことはたやすい。しかし、自らが生きる日本社会のなかにそうした闇が潜んでいないと言い切れるか。今回の事件で被害者となった障害者はなぜ地域社会のなかではなく、施設に集まって住んでいたのか。そこで働いていた容疑者が「障害者は生きていても意味がない」と考えたとすれば、我々の社会は障害者を本当に受け入れているといえるのか。
 必要なのは今回の事件の容疑者を「異常者」ととらえ、社会から排除して忘れ去ることではない。容疑者の主張をしっかり否定する強さと敏感さを身につけなければならない。それは日々、意識的に考え、発言し、表明していかなければ鈍麻していくものだ。
 日本には1996年まで優生保護法という、優生思想に基づいた名前の法律があったことを忘れてはならない。「障害者は生きていても意味がない」という主張が、そうした闇に忍び込んでこないとは断言できないはずだ。

<児童置き去り>草むら通らず 5時間歩いた

2016-06-06 10:26:34 | 事件
河北新報より転載

<児童置き去り>草むら通らず 5時間歩いた


田野岡大和君が置き去りにされたとみられる林道=北海道七飯町

 北海道七飯町で行方不明になり、6日後に鹿部町の自衛隊施設で保護された北斗市の小学2年田野岡大和君(7)が、施設に着くまで「5時間ぐらい歩いたと思う」と話していることが6日、関係者への取材で分かった。田野岡君が入院している函館市の病院によると、7日に退院する予定。
 関係者によると、田野岡君は「草むらややぶは通っていない。ずっと道を歩いてたどり着いた」と説明しているという。しつけとして両親に車から降ろされたのが5月28日午後5時ごろ。その後迎えに来た父親とも会えず、日没後にかけて林道を長時間歩いたとみられる。


関連ページ: 全国・国外 社会.

2016年06月06日月曜日

<認知症男性JR事故死>家族側が逆転勝訴 最高裁

2016-03-01 16:21:55 | 事件
毎日新聞より転載

<認知症男性JR事故死>家族側が逆転勝訴 最高裁

毎日新聞 3月1日(火)15時8分配信


認知症の男性が列車にはねられて死亡した事故現場=2013年10月12日撮影


 愛知県大府市で認知症の男性(当時91歳)が1人で外出して列車にはねられ死亡した事故を巡り、JR東海が家族に約720万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は1日、男性の家族に賠償を命じた2審判決を破棄し、JR東海側の請求を棄却した。家族側の逆転勝訴が確定した。

【1、2審 それぞれの判断】

 事故は2007年に発生。男性が列車にはねられた事故で、JR東海が「電車に遅れが出た」として同居の妻や首都圏に住んでいた長男らに約720万円の支払いを求めた。

 民法は、責任能力のない人が第三者に損害を与えた場合、代わりに親などの監督義務者が責任を負うとする一方、監督義務を怠らなければ例外的に免責されると定めている。

 1審・名古屋地裁は長男を事実上の監督者と判断し、妻の責任も認定。2人に全額の支払いを命じた。一方、2審・名古屋高裁は長男の監督義務を否定したものの「同居する妻は原則として監督義務を負う」として、妻には約360万円の賠償責任があると判断。JR側と家族側の双方が上告していた。【山本将克】
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最終更新:3月1日(火)16時1分

自民議員の秘書、暴行容疑で逮捕 駅事務所で男性蹴る、千葉

2016-02-27 20:53:25 | 事件
河北新報より転載

自民議員の秘書、暴行容疑で逮捕 駅事務所で男性蹴る、千葉

 千葉県警船橋署は27日、船橋市のJR南船橋駅事務所で男性(44)を蹴ったとして、暴行容疑で自民党の豊田俊郎参議院議員の私設秘書松崎和也容疑者(27)=同県八千代市大和田新田=を現行犯逮捕したと明らかにした。
 被害者の男性は警察庁警察官だった。松崎容疑者は「酔っていたので覚えていない」と容疑を否認している。
 船橋署によると、松崎容疑者が酔って車内で大声を出していたため、乗り合わせた男性らが同駅で降ろし、駅事務所に連れてきていたという。
 逮捕容疑は26日午後10時45分ごろ、同駅の事務所内で男性の尻を蹴った疑い。


関連ページ: 全国・国外 社会.

2016年02月27日土曜日

胸触って「触診です」維新・大阪市議が委員長辞任へ 週刊誌に女性市議触る写真

2015-07-04 08:35:51 | 事件
産経より転載

胸触って「触診です」維新・大阪市議が委員長辞任へ 週刊誌に女性市議触る写真

2015.6.5 10:16

 大阪市議会の最大会派、大阪維新の会の井戸正利市議(52)が、週刊誌に維新の女性市議の体を触っている写真が掲載された責任を取り、市議会教育こども委員長を辞任することが5日、会派幹部への取材で分かった。10日の議会閉会日までに辞任する見通し。

 問題の写真は4日発売の週刊新潮が掲載した。平成25年にあったとされる維新市議の酒席で、井戸氏が女性市議の胸を触る様子や、別の維新の男性市議がこの女性市議に抱き付く場面が写っていた。

 他の議員から辞職などの申し出はない。

 女性市議は取材に対し、「いっぱい(酒を)飲んだ。犯罪ではない」と話し、被害者意識はないとしている。

 井戸氏は大阪府出身。23年に初当選し、現在2期目を務めている。医師でもあり、週刊誌の取材に「触診です」などと答えていた。

あきらめず声をあげよう

老いも若きも安心して暮らせる世の中を 最低年金月七万円 戦争する国つくりダメダメ 投票に行かなければ何も変わらない