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中間貯蔵施設 双葉町と大熊町の住民を対象に初の説明会

2014-05-31 22:46:37 | 原発

福島テレビ

福島テレビ

NEW中間貯蔵施設 双葉町と大熊町の住民を対象に初の説明会(福島14/05/31)

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放射性廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設に向けて、新たな動きがあった。施設の候補地となっている福島・双葉町と大熊町の住民を対象にした初めての説明会が、31日、いわき市で開かれた。
午前9時半、いわき市の会場には、次々と住民が集まり始めた。
説明会開始5分前には、800もの席がほとんど埋まり、関心の高さが伺えた。
国の担当者は「われわれが目標に掲げている、来年(2015年)1月の中間貯蔵施設への搬入を始めたい」と話した。
31日の説明会で、国側は施設の設置から30年以内の県外での最終処分を法制化することをあらためて示した。
また、地権者が土地を売却した場合でも、住民票を残せるよう検討していることなどを説明した。
しかし、1時間を過ぎると、会場をあとにする人もいた。
退席した住民は、「(中身が)全然ない。大臣が来るわけでもない」、「(説明は)具体的ではなかった」などと話した。
除染で出た放射性廃棄物を長期保管するための中間貯蔵施設。
保管される廃棄物の量は、最大で2,800万立方メートル、東京ドームおよそ23個分と計算されている。
施設の候補地は、福島県の要請で当初の計画から楢葉町が除外され、大熊町と双葉町の2つの町に集約。
そして5月27日、石原環境相は、設置から30年以内の県外での最終処分を法制化することを明言した。
放射性廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設に向けて、新たな動きがあった。施設の候補地となっている福島・双葉町と大熊町の住民を対象にした初めての説明会が、31日、いわき市で開かれた。
31日の説明会でも、国側は県外での最終処分の法制化は「一番大事な町民との約束」と強調した。
さらに、生活再建策として、新たな交付金を設けることを説明した。
これに対し町民からは、「中間貯蔵施設ができたら、双葉も大熊も町が分断される」、「ほかの県の反対を受ければ、(県外での最終処分という)考えは、みじんもなく飛ばされてしまう」、「交付金で日本全国バラバラになった町民をまとめることはできるのか?」などといった声が聞かれた。
説明会は、予定していた2時間で打ち切られた。
双葉町・伊澤史朗町長は「今回の説明会で、きちっと皆さんの意見や考えをくみ取れるか、(国は)厳しい意見に対応してほしい」と話した。
出席者は「施設(の予定地)内に自宅があるが、補償金について何にも言ってくれなかった」、「邪魔ものだが、帰ることができないなら、(容認)という思いもある」、「1回くらいの説明では判断つかない。ほかの地権者を集めてやるとか」などと話した。
住民説明会は、6月15日まで、県の内外であわせて16回開催される。 (5/31 21:15) 福島テレビ


空自、米爆撃機を援護訓練笠井氏が批判 集団的自衛権先取り

2014-05-31 22:22:52 | アメリカいいなり

                               しんぶん赤旗                      2014年5月31日(土)

空自、米爆撃機を援護訓練笠井氏が批判 集団的自衛権先取り

衆院委

 

写真

(写真)質問する笠井亮議員=30日、衆院外務委

 航空自衛隊のF15戦闘機の編隊が米アラスカ州の多国間軍事演習で、核攻撃も行う米軍のB52戦略爆撃機を援護する訓練に参加していたことが分かりました。日本共産党の笠井亮議員が30日の衆院外務委員会で、防衛省の内部資料をもとに明らかにしたもので、同省も事実関係を認めました。笠井氏は「集団的自衛権行使の先取りさえ行って、『海外で戦争する国』への大転換を強行することは許されない」と批判しました。

 演習は米空軍主導で実施する「レッド・フラッグ・アラスカ(RFA)」。B52の援護訓練は、部内にのみ配布される月刊誌『飛行と安全』(航空幕僚監部発行)2012年7月号に掲載された体験記から判明しました。

 体験記では小松基地(石川県小松市)のF15部隊所属の幹部が、「RFAにおけるOCA(攻勢対航空)ミッション中における出来事です。航空自衛隊のF15編隊は、B52の援護戦闘機として果敢に先陣を切って経路を啓開し、粘り強く戦闘を継続」などと参加時のようすを綴っています。

 笠井氏は、「攻勢対航空」が敵国領土に侵攻し、相手航空戦力の撃滅を目的とした訓練であることを指摘。米爆撃機の護衛は、憲法9条が禁じる集団的自衛権の行使を前提とした訓練そのものだと追及しました。

 防衛省の若宮健嗣政務官は、体験記が「防衛省の公式見解ではない」などと弁明。一方、この体験記が09年10月時の演習に参加した際のものである事実と、記事が「隊員の実体験」を記したものであることを認めました。岸田文雄外相は「訓練のありようは知らないが、憲法解釈の範囲内で実施されている」と放任する姿勢を示しました。

解説

憲法逸脱の“敵地空爆”

 B52米戦略爆撃機の護衛訓練への航空自衛隊機の参加は、集団的自衛権の行使容認を先取りした準備が、日米の現場レベルで着々と進みつつある実態を改めて浮き彫りにしました。

 笠井議員が示した空自隊員の体験記には、「(B52の)『爆撃成功、退却』の司令官の声を聞き取れず、帰投開始の時機を失してしまった」など、空自F15がB52と一体となって“敵地空爆”するようすが生々しく記されています。

 そもそも「レッド・フラッグ・アラスカ」のような米軍主導の多国籍軍事演習に参加すること自体が、「専守防衛」を大きく踏み外すものです。

 その上、米爆撃機の護衛訓練まで行うことは何を意味するのか。

 戦略爆撃機は、歴代日本政府が「性能上専(もっぱ)ら他国の国土の潰滅(かいめつ)的破壊のためにのみ用いられる兵器」の一つにあげてきたように、自衛隊の保有は禁止されています。その爆撃機と一体となった訓練は、米軍主導の侵略戦争に参加する能力を得ることにつながります。

 岸田文雄外相は笠井議員の追及に対し、「国民の命・暮らしを守るための(集団的自衛権の)議論を行っている」と弁明しました。しかし、この訓練が示すのは、日本の安全とも国民の暮らしともかけ離れたシナリオで進む日米軍事一体化の現状であり、戦争の最前線で米軍を支援する自衛隊の姿です。

 現在は「海外で武力行使できない」という憲法上の歯止めによって共同訓練にとどまるものが、解釈改憲によって実際の共同作戦の遂行に道を開くことにさえなりかねません。

 (池田晋)


 B52戦略爆撃機 敵地深くに侵入する長い航続距離と、多量の爆弾を積む搭載能力を備えた米空軍の大型爆撃機。ベトナム戦争時にはじゅうたん爆撃を実施。大陸間弾道ミサイル(ICBM)、弾道ミサイル原子力潜水艦(SSBN)とともに米国の核戦略の柱を成します。


<TPP>7月までの日米合意が困難「牛・豚肉で一進一退」

2014-05-31 14:16:39 | 日記

毎日新聞より転載

<TPP>7月までの日米合意が困難「牛・豚肉で一進一退」

毎日新聞 5月31日(土)10時17分配信

 ◇ワシントンでの事務レベル協議が終了

 【ワシントン平地修】環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を巡る日米間の事務レベル協議は30日、ワシントンで2日間の日程を終えた。大江博首席交渉官代理は終了後の記者会見で、牛・豚肉を中心とする農産品の関税協議について「進展はないわけではないが、一進一退が続いている」と指摘。7月に予定される12カ国の首席交渉官会合までの日米間合意は、「非常に難しい」との認識を示した。

 米通商代表部(USTR)のカトラー次席代表代行と、2日間で約9時間にわたって協議。日本が関税撤廃の例外としたい農産品の重要5項目のうち、牛・豚肉について重点的に取り上げた。だが、輸入が急増した場合に関税を引き上げる緊急輸入制限(セーフガード)を巡り、導入に難色を示す米国と、機動的に発動できるようにすべきだとする日本との溝は埋まらなかった。大江氏は会見で「残っている問題を詰めるのは大変な作業で、間合いを縮めるのは簡単ではない。双方が合意するにはだいぶ道のりがある」と説明。「絶望的になる瞬間もあった」とも述べ、今回の協議の難航ぶりを明かした。

 7月の首席交渉官会合に向けて、両政府は数週間以内にもう一度、東京で協議する。


【朝日新聞デジタルは スクープ特集「吉田調書」第2章2節 住民は避難出来るか】

2014-05-31 07:52:58 | 原発

転載

 

近況アップデート
作成: 佐々木 公哉
【朝日新聞デジタルは スクープ特集「吉田調書」第2章2節 住民は避難出来るか 「広報などはしりません」を配信しました。】
このスクープ記事は、記事をアップしたましたが。
これまでYahoo!によって3回。当ブログで削除されています。
Facebookで同記事を残してあるので、再現は出来ますが。
もしも、Yahoo!にもムラから圧力がかかっているのなら、遺憾です。
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プレスを止めるーー
吉田調書「広報などは知りません」
2014年5月27日11時32分配信。
 朝日新聞デジタルは、特集「吉田調書」の第2章2節「広報などは知りません」を配信しました。
冷却不能に陥った福島第一原発3号機の危機を、原子力安全・保安院は新聞・テレビに伝えずに隠そうとしました。吉田昌郎所長は、現場の対応で手いっぱいでした。URLは次の通りです。
http://www.asahi.com/special/yoshida_report/2-2.html

東日本大震災発生3日後の2011年3月14日未明、福島第一原発3号機は、13日朝に続き、危機に見舞われていた。原子炉に入れる水の水源が枯れそうになっていることに気付くのが遅れ、1号機ともども、炉の冷却ができない事態となった。
― このころ、ベントではウエットウェルベントということが一つあると思うんですけれども、ドライウェル側のところからベントするような検討みたいのは。
吉田「それはもちろん、しています」
― それもされているんですか。実際にはそれは、3号機に関してはされていないんですね。
吉田「ウエットウェルを先行してしまったんですね。それをやっている間に爆発してしまって、何か、圧が下がってしまったんですね。ずっと下がってきたんで、ドライウェルベントをやるタイミングが、逆に言うと、検討はしたんだけれどもという状況だったと思うんですね」
― 1号機はウエットウェルだけをやっていて、2号機はウエットウェルに加えてドライウェルもということの検討も、検討の俎上には上がっていたと。
吉田「3号機」
― ああ、3号機ですね。ただ、実際に弁を開けてとかいうそういう操作までには至っていないということですね。
吉田「そういうことです。ここで基本的に、たぶん、本店が検討している放射線評価ですけれども、これはドライウェルベントを想定していると思います」
― のような感じですね。文脈からすると。
吉田「そうです。ですから、この時点でドライウェルベントをイメージした評価を、本店の菅井君のほうでやっていたという状況だったと思います」
― なるほど。では、検討にはもう入っていたという最中での3号機の爆発ということになったんですね。
吉田「そうです」

福島第一原発では、1号機と3号機の原子炉に海水を注入していたが、この時点では目の前に無尽蔵にある太平洋の水を入れているわけではなかった。3号機の海側にある逆洗弁ピットと呼ばれるくぼみが津波をかぶり、たまたま海水がたまったので、消防車のポンプでくみ上げて使っていた。そのピットの海水がほとんどなくなり、原子炉に注ぎ込めなくなってしまったのだ。
 注水が止まった3号機では、原子炉の水位が見る見るうちに低下した。核燃料は完全に水からむき出しの状態になり、自ら発する高熱で、前日に続き、損傷し始めた。出てくるガンマ線の量から、午前4時20分には核燃料の25%がすでに損傷していると評価された。
 原子炉格納容器の圧力も急激に上昇し始めた。放っておくと壊れた核燃料から発生した水素が格納容器から漏れ出て1号機のように爆発し、原子炉建屋を吹き飛ばしてしまう。格納容器自体が圧力の高まりで壊れる可能性もある。そのため福島第一原発ではまず、格納容器の気体を圧力抑制室経由で抜く、ウエットベントを試みた。

格納容器の中の気体を抜くベントには2種類のやり方がある。下部の圧力抑制室から抜くウエットベントと、上部のドライウェルから抜くドライベントだ。ウエットベントは、気体を圧力抑制室のプールの水にブクブクとくぐらせたうえで外に放つので、水に溶けやすい放射性ヨウ素は99%取り除くことができるとされている。
 しかし、ウエットベントは効かず、格納容器の圧力は逆に上がってしまった。仕方なく、放射性ヨウ素を大量に出してしまうドライベントの準備を始めた。午前6時23分ごろの話だ。

東電本店保安班はこれを受け、「カムズ」と呼ばれる装置で、ドライベントをやると放射性ヨウ素がどれくらい拡散するか予測を始めた。文部科学省が結果を公表せず問題になった放射能拡散予測装置スピーディに似た装置だ。
 結果は、原発の北方20kmの地点、福島県相馬郡あたりが、3時間で250ミリシーベルトになるというものだった。
 このように人為的に放射性物質をまき散らすこともあり得る状況になってきたときに、東電本店も耳を疑うことを言ってきた組織がある。原子力安全・保安院だった。

― 確認なんですけれども、3号機が、作業していたら、退避命令をかけて、それだけ危険な状況にあると。それは当然、保安院も官邸も、本店から電話を通じて、オンラインでも通じて、状況は刻々と耳に入っていてという状況の中で、これからご覧いただくところというのは、保安院とか官邸が、要するに、プレス発表の関係ですね。この時点でプレス発表を止めている、止めていないというところですね。
吉田「プレス発表?」
― ようするに、これをご覧になって、何の場面かというところを思い出していただきたいんですが、3号機の状況に関する情報について、今、プレスを止めているんだというような。
吉田「そんな話は初耳でございまして、33のところですか」
― はい。9ページ。そこからの流れ、若干まとまったところであるんで、ちょっとご覧いただいて、どういうあれだったのかというのを思い出せば、お聞きしたいんで、お願いします。
写真|福島県川俣町で専門機関と自衛隊による被曝(ひばく)検査を受ける、双葉町からの避難住民=2011年3月13日夜、水野義則撮影

原子力安全・保安院が言い出したのはプレスを止める、すなわち情報統制を敷くということだった。
 水源の水の枯渇から3号機が冷却不能となり、格納容器の圧力が異常に上昇、福島第一原発では所員が一時退避する事態になっている。こうした3号機の危機をテレビ局や新聞社に一切伝えないで隠そうというのだ。

東電は、監督官庁による情報統制を、少しとまどいながらも受け入れた。それを、東電本店の官庁連絡班長が午前7時49分、福島第一原発と福島オフサイトセンターに伝えた。
 しかし、経緯を詳しく説明せず「保安院からも官邸に向かって、共同で処理していますが、いまプレスをとめてるそうです。それでいまプレスにはとめてるんです」と言うものだから、吉田は「はい、了解」と言うだけで中身はきちんと聞いてなかった。

――「そんな話は初耳でございまして」
 吉田はそのころ、水源の逆洗弁ピットに水を補給する手立てを四つ同時に走らせていて、それぞれの担当者とのやりとりにてんてこ舞いだった。
 オフサイトセンターにいた東電原子力担当副社長の武藤栄も「ごめん、なんだって?」「何をとめているの?」「3号機の状況を?」と、何を言われているのかわからずじまい。最後は「了解」、と言って会話をやめた。
 一方、福島県は保安院の暴挙に反旗をひるがえした。午前9時に関係部長会議をマスコミに公開する形で開き、その場で3号機の異常を国に代わって公表する、と言い出した。
 しかし、保安院は「絶対にプレス発表はだめだ」と強い態度に出て、県の公表を押しとどめた。3号機の核燃料はすでに30パーセント壊れており、格納容器の気体には大量の放射性物質が含まれる状態になっていると考えられる。このままいくと、人為的に放射性物質をまき散らすドライベントが、住民に何の知らせもないままおこなわれる恐れがある。
― 要するに、もう注水できているという状況にして公表しないと、それをしない段階でしてしまえば、そこでまた混乱というか、いたずらに国民の不安をあおってしまうというようなところが入って、それをそのまますぐには知らせなかったのかとも読めるようなところで、ただ、基本的には本店対応ということになるんですかね。ここは。
吉田「なります。ここは私はほとんど記憶ないです。広報がどうしようが、プレスをするか、しないか、勝手にやってくれと。こっちは、現場は手いっぱいなんだからというポジションですから、しゃべっていることも、ほとんど耳に入っていないと思います」

― それでちょっと何か、あれっという感じだったんですね。
吉田「はい」
― 基本的には、ここであるところの本店の広報班などが中心となって、その辺りの報道関係の対応は。
吉田「(前略)彼は官庁連絡班長です。そこを止めるという話なのと、広報班のほうは、誰が言っているかわかりませんけれども、広報班長等がプレスをするという話と、官庁との連絡、そこでの話でありますので、どちらでも本店マターの話なので、発電所は知りません。こんなことは勝手にやってくれと、こういうことですね」
― 要するに、国側の都合で、注水を始めたらすぐに知らせてくれ、その状況については刻々と知らせてもらって、おそらく報道のタイミングを計っているんだと思うんですね。それを本店の広報班なりが、高橋さんかな。連絡する係が向こうに伝えて、タイミングを見計らってと思っていたら、NHKの報道で抜けてしまって、一時退避の事実がですね。それで、これを踏まえた対応をしなければならないという流れになっていっているみたいなんですけれども。この辺はもう、現場としては本店にお任せの。
吉田 「そうです。外の話はもうお任せで、うちはだから、圧力が上がるというのと、いつ水を補給しに行くかと。退避させた後ですね。そこだけで頭がいっぱいで、広報などは知りませんと、こういうことです」
写真|記者会見後に大勢の報道陣に囲まれる東京電力の清水正孝社長=2011年3月13日午後10時54分、東京都千代田区内幸町の東電本店、竹谷俊之撮影

吉田は、3号機の海側にある原子炉に注ぎ込む水の水源、逆洗弁ピットへの水の補給に全力を挙げていた。暴れる3号機をなんとか冷却しなければならなかった。
 ピットに水を補給する四つの手立てのうち、ろ過水タンクの2000トンの水を移す方策はタンクがいつの間にか空っぽになっており失敗した。成功していたら30時間注水できただけに痛かった。
 4号機のタービン建屋の地下にたまった水をくみ上げる方策も、水が引けていたことがわかり失敗に終わった。
 一方、1号機の近くの物揚場という岸壁から、2台の消防車をホースで直列つなぎしてポンプの力を増して海水をくみ上げる方策は、午前9時20分に成功したとの知らせが入った。これで毎時30トンの海水が確保できる。
 自衛隊も給水車を福島第一原発に向かわせ、水を補給してくれることになった。
 しかし、3号機の格納容器の圧力上昇のほうは依然気が抜けなかった。午前10時10分、いったん上がった炉水位がまた下がり、核燃料が再び水面から顔を出した。

――「こっちは、現場は手いっぱいなんだから」
 しかし、情報統制は解かれない。NHKが午前9時半ごろ、3号機の格納容器の異常上昇と作業員の一時退避の話をスクープして伝えても、情報統制はまだ解かれないでいた。
結局、午前11時1分、3号機が爆発。吉田によるとその際、原子炉の圧力は下がり、ドライベントの必要性はなくなった。
 住民に何も知らせないまま人為的に大量の放射性物質をまき散らす愚は避けられたが、3号機の危機を詳しく聞かされず水の補給に向かった自衛隊員は、ちょうど水を補給し始めたところで爆発に遭った。上空に噴き上げられたコンクリートの塊が真上からたたきつけるように落ちてきて、あやうく命を落とすところだった。
 吉田の言葉から、暴走する原発を止めようとする第一線の者には、住民のことを考える余裕がないことがわかる。だが、原子炉の刻一刻の状況を理解できるのは一線に立つ現場の者をおいてほかにない。
 現場が発信する情報でもって住民避難を呼びかける思想・仕組みをつくらずに、周辺住民を原発災害から適切に逃がすことなど不可能に近い。監督官庁や電力会社が危機情報を隠すことを是とする国においては絶望的だ。(文中敬称略)
http://blogs.yahoo.co.jp/sasaootako/63048479.html

青森・おいらせ、津波避難タワー計画 「高コスト」復興庁変更迫る 町、交付金期限に焦り

2014-05-30 06:27:07 | 震災

          湖北新報より転載

青森・おいらせ、津波避難タワー計画 「高コスト」復興庁変更迫る 町、交付金期限に焦り

避難スペースまで8メートルの高さがある千葉県旭市の津波避難タワー

 東日本大震災の復興交付金を活用し、青森県おいらせ町が建設を計画している津波避難タワーが、復興庁から大幅な見直しを迫られていることが29日、分かった。高コストの鉄筋コンクリート製から、鉄骨造りに変更するよう「待った」をかけた形。復興交付金の期限が迫り、町は「時間切れになりかねない」と危機感を募らせる。

 町によると、タワーは百石漁港と隣り合う川口地区周辺の平野部に1基整備する。高さ20メートル以上で、上部に約100人が宿泊できる居室とエレベーターを備える。総事業費は約6億6000万円で本年度着工。2015年度完成の予定。
 ことし3月、復興庁青森事務所が「岩手や宮城のタワーは鉄骨で費用を抑えている。岩手県久慈市は高さ10メートルで約1億円。収容人数が大きいとはいえ6億円は高額。鉄骨でお願いしたい」と再考を求めてきた。
 建設地では最大20メートル超の津波が予想され、久慈市の倍近い高さが必要で、鉄骨でも約4億円は掛かる。町は地震時に使えないエレベーターを削り、機能を避難用に限定。鉄筋製で、鉄骨と同じ4億円程度まで圧縮させた。
 しかし、さらなる経費削減を求める復興庁との溝は埋まっていない。町幹部は「これ以上どうしたらいいのか右往左往している状態」とこぼす。
 復興交付金の事業は、集中復興期間の15年度末までに完了させるのが原則。政府は被災自治体の復興事業の遅れから交付期限の延長を検討中だが、現段階では未定。10月までに設計を申請できなければ、事業そのものが頓挫しかねないという。
 復興庁青森事務所は「高額でも理由があれば待ったをかけるものではない。建設場所を含め避難計画を見直すなど、費用を削減できる方法を検討してほしい」と話す。
 町まちづくり防災課は「建設地変更は用地取得に掛かる時間を考えると難しい。遅くとも6月中に方針が決まらないと、時間的に間に合わない」と焦りを隠さない。


[津波避難タワー]津波の浸水想定区域で、逃げ遅れた人が避難できるよう、鉄骨などの構造物の上部に階段で上れる避難スペースを設ける。復興庁によると、東北ではおいらせ町のほかに青森県八戸市で1基、久慈市で1基、宮城県石巻市で4基が計画されている。事業費は設置場所や想定される津波の高さによって異なり、八戸市や石巻市は1基当たり約2億円を見込む。

 

2014年05月30日金曜日


浪江町ADR 東電は約束通り和解を

2014-05-29 07:17:40 | 原発

          東京新聞より転載

社説

浪江町ADR 東電は約束通り和解を

 町全体が強制避難を強いられた浪江町は、福島第一原発から多くは二十キロ圏にあり、高線量の地域が多い。

 古里や地域のつながりから引き離されて生きる精神的苦痛への慰謝料について、国の賠償指針は十万円と定める。これは交通事故の慰謝料を参考にしており、避難生活で増える生活費の補填(ほてん)分も含む。純粋な慰謝料ではない。

 昨年五月、町が代理人となって原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)に対して行った、慰謝料増額の申し立ては、国の指針の正当性を正面から問うた。

 町民の七割を超える一万五千人が参加した。一人一人が個別で救済を求めるには限界があるのを、町の団結で突破しようとした。

 ADRは、未曽有の原発事故がもたらした被害の賠償を、煩雑な裁判によらず解決を図る政府機関だ。開設からの三年弱で一万一千四百件の申し立てがなされたが、浪江町の件は、この解決の枠組みが機能したといえるだろう。

 和解案は住民の苦悩が時間とともに軽くなるどころか、一層強くなっているのを認めた。慰謝料が国の基準では不十分だと判断し、町側が主張した「一律増額」も一部だが認められた。

 事故から三年、全国に避難した住民が、再び町に戻って生活を再建するには困難が多すぎる。国の指針にも限界が見える。いま一度、被害の実態をとらえ直し、賠償のあり方を考えていくべきだ。

 申立人はこの一年間で百七十七人が他界した。古里に戻れないままの死は無念だっただろう。

 「働きづめのあとに、やっと訪れた穏やかな生活は原発事故で壊れた。生きてる間に浪江町には戻れないでしょう」。福島市の仮設住宅に一人で暮らす佐々木健子(たけこ)さん(79)は涙ぐむ。自宅で長男家族と四人暮らしだったが、事故で離散した。寂しさが募り、睡眠薬を手放せなくなった。

 和解案に強制力はない。しかし、東電は今年一月、政府が同社の事業計画を認める際に、損害賠償を迅速に終わらせるため「和解案を尊重する」と約束した。

 早期決着を求める被災者の切実な声を拒むことは許されない。

 和解案を受け入れ、一刻も早く解決に協力すべきだ。


農地再生へ実証試験 福島・富岡の農家有志ら、ソルガム栽培

2014-05-29 07:09:04 | 原発

          河北新報より転載

農地再生へ実証試験 福島・富岡の農家有志ら、ソルガム栽培

協議会の設立総会で古里再生へ思いを語る遠藤さん

 福島第1原発事故で全町避難している同県富岡町の農家有志らは31日、町内でイネ科の飼料作物「ソルガム」を栽培して、放射性物質の吸収効果を確かめる実証試験を始める。農地再生を図るとともに、収穫後にエタノールを製造し、町の産業としての可能性を模索する。

 28日に発足した、農家ら15人でつくる「ふるさと再生協議会」が取り組む。協議会会長で喜多方市に避難する農業遠藤祝穂さん(70)が構想を練り、仲間を募った。
 実験場は居住制限区域(年間被ばく線量20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下)にある同町上手岡地区。遠藤さんの田んぼ10アールにソルガムを転作する。未除染の同農地の放射性物質濃度は1キログラム当たり1万5000~2万ベクレル程度で、毎年栽培を繰り返して収穫後に減衰状況を測定する。
 製造したエタノールは、地域の祭りでたいまつの燃料として提供することを検討している。6次化産業推進を視野に、農業用ボイラー燃料など製品供給試験に取り組む。
 農地除染は表土除去が一般的だが、遠藤さんは土壌の養分が減少することを懸念。営農を再開したとき、作物の生育に悪影響を与えないよう、土壌の形状を変えない除染方法を模索してきた。
 避難指示が出ている双葉郡の自治体では、避難指示解除準備区域(年間被ばく線量20ミリシーベルト以下)を中心に、コメの作付け再開に向けた実証栽培が徐々に始まっている。居住制限区域では一部を除き、現在も稲作営農が制限されている。
 遠藤さんは「確かな未来は見えないが、やはり死ぬ前に富岡町に戻りたい。泥沼に足を突っ込みながらでも、歩みを進めたい。若い世代に活動を引き継ぎ、古里再生につなげられれば」と話す。

 

2014年05月29日木曜日


地下水2回目海洋放出 第一原発641トン

2014-05-28 13:10:28 | 原発

          福島民報より転載<iframe class="hatena-bookmark-button-frame" title="このエントリーをはてなブックマークに追加" frameborder="0" scrolling="no" width="50" height="20"></iframe>

地下水2回目海洋放出 第一原発641トン

 東京電力は27日、福島第一原発で汚染前の地下水をくみ上げて海へ流す汚染水対策の「地下水バイパス」計画で、2回目の海洋放出を行った。641トンを放出した。
 東電によると、放出は午前10時に始まり、約2時間半かけて排水した。前回の21日に続き、県の担当者が立ち会った。
 放出を前に、東電と第三者機関の日本分析センターがくみ上げた地下水の放射性物質濃度を調べた。1リットル当たりのセシウム134と137とも検出下限値未満、トリチウムは150ベクレルで、いずれも東電の排出基準を下回っていた。
 東電はくみ上げた地下水を一時貯留タンクにため、週1回程度の割合で海に放出する。

(2014/05/28 11:53カテゴリー:福島第一原発事故


集団的自衛権 解釈改憲へ 非現実的15事例 「日米同盟」前面に 政府、自・公に提示

2014-05-28 13:01:05 | 日記

          しんぶん赤旗                    2014年5月28日(水)

集団的自衛権 解釈改憲へ 非現実的15事例

「日米同盟」前面に 政府、自・公に提示

「米本土への核攻撃」も想定


図

 これらの事例はいずれも、「非現実的」との指摘が相次いでおり、与党協議もスムーズにいく保証はありません。

 事例は、(1)他国からの武力攻撃に至らないグレーゾーン事態(2)国連の平和維持活動(PKO)や国際活動(3)武力行使に当たり得る活動(集団的自衛権)―の3分野にわたります。一度は外された「潜没潜水艦の居座りへの対処」も「参考」として加えられ、事実上、16事例まで膨らみました。

 安倍晋三首相は15日の記者会見で、「国民の命と暮らしを守る」と力説しましたが、示された事例は、核攻撃を含む米本土への攻撃に対処する米艦の防護など、「日米同盟」が日本の存立に「不可欠」だと強調しています。

 政府が示した「事例集」は、公明党に配慮して「集団的自衛権」の文言は一切、使用していません。一方、当初、3分野の中で最後に議論する予定だった(3)について、早くも来週の次回会合で協議することで一致。年末の日米軍事協力の指針(ガイドライン)改定に憲法解釈の変更を反映させるため、何としても協議を急ぎたいという政府・自民の姿勢が浮き彫りになりました。

 自公は27日の会合で、グレーゾーン事態への対処について主に議論を交わしました。このうち、「離島等における不法行為への対処」について、政府側は「離島等の『等』には本土も含まれる」と説明。武装集団の本土上陸という、ありえない事態の想定を新たに加えたことを明らかにしました。公明党は了承せず、結論は出ませんでした。

 また、これまで憲法9条との関係で「武力行使との一体にならないこと」とされてきた要件について、自民党側からは、要件を狭めるべきだとの意見が出されました。PKOでの「駆け付け警護」への参加などを可能にするためです。


国民年金 保険料後納可能に 改正案成立 共産党は恒久化案

2014-05-27 11:56:27 | 介護

          しんぶん赤旗                                    2014年5月27日(火)

国民年金 保険料後納可能に

改正案成立 共産党は恒久化案

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(写真)質問する高橋ちづ子議員=23日、衆院厚労委

 衆院厚生労働委員会は23日、年金記録訂正手続きの法定化や保険料納付機会を拡大する国民年金法改定案を可決しました。日本共産党は賛成しました。

 日本共産党の高橋ちづ子議員は、無年金・低年金を防止する観点から、後納制度(3年の時限措置)を恒久化させ、過去10年の納付を可能とする修正案を提出しました。

 採決に先立つ質疑で高橋氏は、後納制度によって2012年10月の施行からこれまで107万人以上が申し込み、約1万5000人が受給資格を得たことを示し、当初の予想(最大で約2000人)を大きく上回ったと指摘。一人でも多くの人が受給に結びつく機会を増やすためにも「恒久的な仕組みにすべきではないか」とただしました。

 田村憲久厚労相は「後で払えばいいやという意識になって(保険料を)払う意欲がそがれるのではないか」と述べ、時限措置に固執しました。

 高橋氏は、年金支給開始年齢の引き上げについて、田村厚労相が75歳までは選択制とする意向を示していることから、「(支給開始は)70歳からにしたいという考えなのか」と追及しました。

 田村厚労相は「強制的に引き上げることは考えていない」と弁明。高橋氏は「支給開始年齢の引き上げは絶対に反対だ」と強調しました。


あきらめず声をあげよう

老いも若きも安心して暮らせる世の中を 最低年金月七万円 戦争する国つくりダメダメ 投票に行かなければ何も変わらない