転記
心配していたことが・。現実となってしまいました。
あまり、漁師の自分としては、書きたくない記事ですが・・・。
正直に書いてこそ、後で信頼されると思いますので。
苦渋の想いの記事です。
青森の八戸港に水揚げされた「マダラ」から、セシウムが国の基準値を超えて出荷制限されました。
マダラは、岩手でも僕も主力な魚種。
7,8月から休んでいた。沖合底びき網(トロール、)9月から再開されますが・・。
それから、出ないのか・・・・?不詳ですが・・。
不安を抱いてると想います。イカ狙いとなるでしょう。
イカも不漁ですから・・。また、沿岸漁業のイカ釣り舟との騒動がおきそうです。
なにしろ、2艘びきでやるのですから・。一網打尽の漁法ですから・・。
また、沿岸漁業でも「タラ底縄漁法」、「刺し網漁法」で、マダラは獲っていました。
基準値以下の数値で、なんとかやっていたようですが・・。
これで、また風評被害が出て安値になるのは確実ですし、出荷制限も時間の問題のような感じがします。
11月から、僕もやるつもりでいました・・。
これでは、なんだか注文した資材、漁具が無駄になりそうな感じですねーー。
マダラは、季節でも異なりますが水深100m以下の深海に生息しています。
特に、青森県境にある、「カマ根漁場」と言われるところに多くいます。
漁業補償で、東京電力には請求することになると想いますが、5年の水揚げ実績金額の何割になるのか・・?
そして、本当に出してくれるのか・・・?
仕方がありません。とにかく消費者の信頼を得るには絶対に検出された魚は出荷しないように、検査を徹底して欲しいです。
ホントにフクシマ原発の事故の影響は、農林水産業に与える影響が大きいですね。
海を除染することは、不可能に近いことです。
今日は、別の書庫「神話の果てにー被災地から問う原発」でも
神話の果てにー被災地から問う原発 二つの原発被爆地ー「チェルノブイリ」と「福島」~止まった時間、途方なく(上)
でも取り上げましたが・・・。
非常に厄介な問題ですね。
岩手県には、原発がありません。それは、当時、自民党からの打診を全て断り、先達が拒んできたからです。
その努力が・・・。無駄になった形になるかもです。
だから、余計、悔しいのです。
青森県には、六ケ所村のようなプルサーマル施設を始め、原発が多く存在しますけどね・・。やはり、海は海水で繋がっているから・・。陸も空気で繋がっていて農作物、山のキノコもおなじです。
とにかく、原発の放射能漏れは、非常に困った問題であり、宮城、岩手の被災地の復興を妨げる厄介な問題です。
もしかすれば、北海道まで影響が出るかもしれませんね。
せっかく、多重債務までして、船を作り、操業を始めていましたが・・。まさに死活問題です。
危惧はしてましたが・・。ここで、漁師として生きていけるのか・・・?もう、そこまで考えなけばならない・・。
追い詰められた漁師です。非常に大きな問題です。
※ マダラーーーーーーーーーーー
市場での評価・取り扱われ方◆秋から冬に入荷が多いが、年中市場にある。アメリカなどからの輸入が多く、国産はやや高価。
生息域◆北太平洋、朝鮮半島から北米サンタ・モニカ湾、太平洋側では茨城県以北。
生態◆産卵期は12月から翌年3月。
漁獲方法◆釣り/底縄/底引き網/刺し網
大きさ◆1メートル前後になる。
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青森のマダラ。セシウム検出。 出荷制限を指示
NHK 8月27日 23時22分
青森県の八戸港で水揚げされたマダラから2回にわたって国の基準値を超える放射性セシウムが検出されたことを受けて、国は27日、県の太平洋の海域で捕れるマダラを出荷しないよう県に指示しました。
原発事故のあと、青森県内の農作物や水産物の出荷が制限されるのは初めてです。
青森県ではことし6月に三沢市沖で捕れたマダラから国の基準の1キロ当たり100ベクレルを超える116ベクレルの放射性セシウムが検出されたのに続き、今月7日にも八戸港に水揚げされたマダラから132.7ベクレルの放射性セシウムが検出されました。これを受けて国は27日、原子力災害対策特別措置法に基づいて青森県の太平洋の海域で捕れるマダラを当面、出荷しないよう県に指示しました。
福島第一原発の事故のあと、青森県内の農作物や水産物の出荷が制限されるのは初めてです。
青森県はすでに今月9日、太平洋沖の海域で捕れるマダラの出荷を自粛するよう関係する漁協などに要請しているため市場には出回っていないということです。
県水産局の宝多森夫局長は、「県の海域が放射性物質で汚染されているわけではなく、周辺で汚染された魚が八戸港で水揚げされただけだと考えているので政府の決定は極めて残念だ」と話しています。