警察官による「土人」発言は歴史的暴言である。警察は発言者を特定、処分し、その結果を発表しなければならない。ビデオがインターネットで公開されている。すぐにできるだろう。

 市民らは発言者が大阪府警の機動隊員だとしている。事実なら府警本部長が沖縄に来て、受け入れた沖縄県警本部長と並んで県民に謝罪する必要がある。

 逆に警察がきちんと対処しない場合、それはこの暴言を組織として容認することを示す。若い機動隊員を現場に投入する前に、「相手は土人だ。何を言っても、やっても構わない」と指導しているのだろうか。

 この暴言が歴史的だと言う時には二つの意味がある。まず琉球処分以来、本土の人間に脈々と受け継がれる沖縄差別が露呈した。

 そしてもう一つ、この暴言は歴史の節目として長く記憶に刻まれるだろう。琉球処分時の軍隊、警察とほぼ同じ全国500人の機動隊を投入した事実を象徴するものとして。

 ヘリパッドを完成させ、米軍に差し出すことはできるかもしれない。政府は引き換えに、県民の深い絶望に直面するだろう。取り返しはつくのだろうか。(北部報道部・阿部岳)

 

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