9月21日に「
民進党前原代表は「国共合作」に学べ」の投稿をしてから1週間が過ぎた。
この間各メディアの報道からは野党各党の動きが風雲急を告げていることが伝わってくる。先の投稿は民進党前原代表に野党候補の一本化を促したものだが、図らずもその方向へ風雲がなびいているように見える。
先ず、民進党と26日に結党された小池「希望の党」が比例代表候補の共通名簿を作成するとの報道である。そして民進党と小沢自由党が合流するような映像ニュースも流されている。
小沢氏が民進党に加われば、前原代表では無理であった共産党との調整も難しくはないだろう。民進党内には小沢アレルギーもあるだろうが、当時民主党のマニュアルにない増税に反対しての小沢グループ離党は、有権者から観て小沢側に正義があったと思う。
また政治資金規正法違反容疑者は当時自民党議員にも居たが、疑惑の濡れ衣を小沢氏だけが着せられ、検察審査会の決定で裁判に掛けられたのも、政官財の利権構造にメスを入れ始めた小沢を政界から抹殺したい他党の陰謀であろう。裁判の結果は無罪であったが、小沢氏は政治家としては大きなダメージを受けた。
また裁判中には民主党の身内からも冷酷な仕打ちを受けたが、それでも生活の党、自由党と党名を変えながらも、後からできた新党がつぶれて行くなかで小沢党は現存している。これぞ小沢氏の実力であろう。
このような希有な政治家は日本には居ない。仮に民進党と小沢自由党が合流すれば、民進党には余人をもって代えがたい政治経験豊富な政治家の参加になるであろう。今回の衆議院選で自公対野党統一候補の1対1の勝負となった場合でも、自公候補に勝利しないことには意味が無い。小沢氏の特長は全国の選挙区に精通していることである。
また自公候補に勝利するためには、自民党支持者からも票が集められなくては成らない。それは前原代表、大島幹事長、枝野、野田、岡田の民進党の猛者にもできないであろう。是非合流の暁には小沢氏が選対の中心に座って采配をふるってほしい。それが可能なことは民主党時代に第一党になり政権政党になった実績が証明している。
一方今回の共闘がなされた場合に悩ましいのは、共産党、社民党を除いた野党には、憲法改正派議員が多いことである。護憲派有権者には野党候補が一本化されても票を入れたくない人も多いと思う。しかしもはや今回の選挙の争点は護憲か改憲かでは無く、安倍自民党政治の立憲主義無視、憲法を正規の手続きも踏まず解釈改憲する横暴政治を引き続き選択するか拒否するかである。
よって民進党、希望の党に改憲派が多くとも、立憲政治を重視し、正規の改憲手続きを踏むのであれば、こちらが自民党よりベターな選択肢となる争点選挙であろう。
更に言えば今回の米朝対立で憲法9条を護っても日本は戦争に巻きこまれる確率が高く、戦争放棄できない可能性が明確になった。そして護憲派は日米安保反対を提唱しないことには、護憲論だけでは平和維持の自己完結は難しいことも突きつけられている。
安保反対運動は昭和35年に国論を二分する運動デモがあったが、阻止できなかった。今の日本の護憲派にあれだけのパワーがあるとは思えない。それでは憲法9条の理念である戦争放棄をどのように維持するのか。新たな目新しいムーブメントが必要であろう。それは日本が永世中立国を目指す事しか無いように思う。またこれは日米安保条約の破棄を意味する。
今回の衆議院選挙終了後の勢力図を見て、憲法前文、戦争放棄、基本的人権、国民主権擁護に最適な党に、永世中立、平和外交を働きかけ、国民に浸透させる方法しか戦争放棄の道は残されていないのではなかろうか。
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さて、今(9/27)NHK9時のニュース、10時のABCテレビ報道ステーションで寝耳に水のニュースが飛び込んできた。内容は前原代表が民進党内で小池希望の党から立候補したい人はそうして欲しい。そして自分は京都選挙区から無所属で立候補するというものである。土壇場になって民進党の分断である。正に「殿ご乱心」である。どうもこれを明日の民進党内の両院議員総会に計るらしいとのニュースである。
前原代表は民進党に自信をなくしたと言わざるを得ない。何のために先日の代表選に出馬したのであろうか。民進党より希望の党が政治信条として居心地が良いのであろうか。無所属立候補であれば地元選挙区で共産党批判もできる。もし明日の民進党の両院議員総会に提案されれば、突然のことでもあり、相当数の反対も予想され、実質民進党分裂であろう。
そうなれば先の民進党で代表を争った枝野議員が残り、民進党の代表に就いて選挙に臨む以外にあるまい。この方がすっきりする。その上で民進、自由、社民、共産、希望、維新で自公に対する野党統一候補を大至急絞り込む事である。それには選挙に強い小沢氏と枝野民進党が合流していた方が統一候補のイニシアチブをとり、纏まりやすいと推察する。
急なニュースで十分推敲できなかったが、いずれにしろ明日の民進党議員総会の行方を見守りたい。結果調整の時間がなく、野党分裂乱立候補となり、自民党楽勝もあり得る。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔