老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

都知事選、8時に「当確」の報道

2016-07-31 21:20:21 | マスコミ報道
8時に番組が始まったとたん「小池百合子当確」って何でしょうね?

選挙運動中も、報道は小池、増田、鳥越の3人のことばかりで、「その他18名が立候補しています。」と残りの候補者のことはほとんど報道されませんでした。

一度だけ「報道ステーション」で「その他18名」の主張のみ紹介して「その他ごらんの3名が立候補しています。」とやっていたのが強く印象に残りました。「それでいいんだ」と思いました。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
千葉の菊
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相模原殺傷事件考(優性学的思想のいきつく先)

2016-07-30 20:09:46 | 社会問題
今回の相模原殺人事件。名無しの探偵さんが指摘されているように、わたしたちに多くの問題点を投げかけています。

わたしは、19人と言う殺害人数もさることながら、犯人の確信犯ぶりが、非常に薄気味悪く感じています。検察送致の時の車の中での薄笑いを浮かべた表情は、過去の殺人犯などとは明らかに一線を画しています。

彼のあの表情は一体どこから来るのでしょうか。彼が語ったという【ヒトラーが降りてきた】などという言葉はにわかには信じられません。

たしかに、ヒトラーの優生学に基づく障害者などの殺戮は、約20万人。非人間的ではあるが、きわめて科学的(彼らが信じた科学)で冷徹な認識に基づく処分という側面が強いのです。明らかに彼らが信じた科学的合理的根拠に基づく殺戮だったと思えます。たとえは悪いのですが、鳥インフルにかかった鶏たちを殺処分する医者や保険所職員に近い感性だと思えるのです。

それに比較すると、今回の犯人の感性は、明らかに精神の異常性を感じさせる側面が強く、科学的合理的思考とは程遠い印象があります。ただ、社会的敗者に滑り落ち始めた犯人の心の支え(矜持)として、ナチス・ドイツ風の「優生学」思想が染みつき始めていたのではないかとは感じられます。

彼が学生時代に彫ったとされる入墨ですが、その歴史は古く、遠く魏志倭人伝まで遡ります。倭人伝では、「文身」と表現されています。当時、海に潜って魚をとらえるのに、魚を恐れさせるために彫ったとも言われています。まあ、未開の種族が多く文身を入れているのと同様な理由だったと推測されます。

その後、江戸時代には、犯罪者を明確にするために腕に墨を入れたため、「入墨」は反社会性を示す象徴だとされてきました。いわゆる「入墨者」という事です。ところが、江戸時代、火消し人夫などの間でも「彫り物」が流行りました。これは、同じ入墨でも『刺青』と呼ばれ、男伊達を示す証拠だとされました。

全身『刺青』を彫るのは大変で、彫り始めは大変な高熱に悩まされます。『花と龍』の主人公玉井金五郎が全身刺青を入れるために要した日数は、約30日と言われています。その間、全身の痛みと高熱に耐えて入れるのが『刺青』と言うわけです。だから、火消したちが「男伊達」と言い、やくざたちの間では、『我慢』と称賛するのも理由があったのです。さらにやくざたちは、「刺青」を彫ったら、もう2度と堅気の世界には戻れない。一生やくざの世界で生きていく覚悟を示すもの、だともされてきたのです。

ところが、今回の犯人。そんな覚悟で「入墨」(※決して刺青ではない)を彫ってはいないようです。堅気の世界(一般社会)では生きていかないという覚悟があるのなら、彼は全く違う世界で生きていたはずです。

ところが、彼は入墨のため、教師志望は断念せざるを得なかったのですが、障害者の世話という福祉の仕事に就いたのです。ところが、彼がひた隠しにしていた「入墨」が障害者施設にばれてしまいます。当然、彼を見る周囲の目は劇的に変化したはずです。わたしは、この『周囲の目の変化』が彼の内面に与えた影響が、今回の凶行の最大の原因であろうと推測しています。

おそらく、ここで初めて彼は「社会の掟」=「反社会的人物の排除」という目(入墨に対する社会の偏見と言ってよいかもしれません)に直面したのでしょう。そうでないと、当初、彼が入所者に対してきわめて優しく、丁寧に接していた事が説明できません。ところが、自らの青春の過ちと言ってよいかも知れない「入墨」のため、周囲の厳しい視線にさらされたのです。「入墨」は消えないのです。「入墨」を見るたびに、厭でも何でも『自分の過去』と向き合わざるを得ないのです。彼は、この現実に耐えられなかったのでしょう。彼と大麻とのかかわりもこれが原因だろうと思います。ここまではよくあるケースです。

ここからが、彼の特異なところです。彼は自分の過去が挫折の原因だとは決して認めず、自らの矜持を保つために、ヒトラー率いるナチスドイツの「優生学」理念を求めたのだと思います。障害者を「生きていく価値がない人間」、「社会のお荷物」、「社会に何の貢献もできない人間」と規定。自らの存在を一段高みに置き、自らの矜持を満足させようとしたのでしょう。

しかも、それだけでは満足できなくて、自らの存在意義を社会的に高めようとして、衆議院議長に『障害者を殺す用意がある』という手紙を書いたのでしょう。

普通の人間は、『人を殺したいと心で願う事』と『殺人を実行する事』との間には、超える事のできない大きな『裂け目』がある事を本能的に知っています。人には、本能的に『良心』というものが備わっているのです。さらに、小さい時から、『人を殺してはならない』という社会倫理・社会規範を叩きこまれています。この心理的重圧を突破するのは、そんなに簡単なことではないのです。

この犯人の特異なところは、この【裂け目】を認識していないのか、そこで全く悩んでいないところにあります。いとも簡単に飛び越え、殺戮そのものに良心の呵責も感ぜず、何の反省もないところが彼の特異性なのです。

ここが最大の問題点なのです。『優生学』思想は、きわめて分析的で、科学的な思考ですが、人間の『多様性』を認めない思想なのです。人間を有用性・効率性だけで判断すれば、障害者は邪魔者にしかなりません。

ファシズムとかナチズムという政治形態は、一見、ファナティックで狂信的で、非常に非理性的で感情的な政治思考に見えますが、これを本当に推進してきた連中の多くは、きわめて理性的・科学的・合理的思考の持ち主が多いのです。日本でも戦時体制を本当に支えたのは、岸信介などに代表されるいわゆる【革新官僚】と呼ばれた人々なのです。戦争中の軍部の言論弾圧の記録などを読むと、弾圧をする側の知的レベルは相当高い事がすぐ分かります。

こういう知的レベルの高い連中が、『優生学』的思考にからめとられると、ナチス・ドイツばりの虐殺が行われる可能性が高いのです。何故なら、優秀な連中になればなるほど、優秀でない人間の価値を認める事ができませんし、社会的コスト削減という合理的で非人間的な思考に傾きやすいのです。

だから、戦後、ナチス・ドイツの支配下で、障害者排除に協力した多くの医者たちは、裁判の場で、「我々は医学の進歩に貢献しただけだ」と主張し、反省の色すら見せませんでした。 そして、多くの医学者たちが罪を問われることもなく、東西ドイツの医療や教育や研究の第一線の場で活動し続けたのです。西ドイツの大統領として有名なワイツゼッカーもそうでした。

今回の犯人は、ドイツの医者のような研究者でも、科学者でもありません。彼にナチス・ドイツの医者のような信念もないと思えます。では何故彼は反省できないのでしょうか。それはただ1点。彼の『錯覚』『幻影』『幻覚』だと考えられます。

わたしは障害児と呼ばれる子供たちを何人も知っています。その子供たちと生活していると、一番陥りやすい錯覚は、【自分は賢い・偉い】と思う事なのです。それはそうでしょう。健常児と同じ事が出来ないから、障害児なのです。だから、通常よりはるかに手はかかるし、効果も少ないのです。しかし、障害児にとって、教師とか指導員は、命の綱なのです。その人がいなくては生きてはいけない、生活ができない、というような存在なのです。

通常、障害児学級を持った担任は、それこそ障害児のために全身全霊を傾けて指導します。周囲の無理解・偏見などには、真っ先に立ち向かい、抗議し、全力で障害児を守るために活動します。障害児を持った親御さんは、悩みがつきません。だから、担任教師には多くの相談事が寄せられます。それこそ、夜も日もなしに障害児のために活動しているのです。わたしなどは、彼らの献身的な仕事ぶりを見ていて、本当に頭が下がりました。

ところが中には、そのような生き方ができない人もいます。「なんで俺が彼らのために頑張らなければならないんだ」とか「なんで俺が我慢しなければならないんだ」とか、考える人間も出てきます。このような思考に陥りやすい人間は、『自分の価値』を高く評価しているのです。自分は『価値の低い人間』を相手にするような人間ではない、と考えるのです。こういう思考にとらわれると、実際以上に『自分を過大評価』する場合が多いのです。わたしも何人か知っていますが、この『錯覚』『妄想』『幻影』を解くのはなかなか難しいのです。

おそらく、犯人の植松は、この『錯覚』『妄想』『幻影』から抜け出せなかったのでしょう。そこへ「入墨」による自らへの排除がきて、辛うじて社会とつながっていた心の糸が切れたのではないかと想像します。彼の迷い込んだ『錯覚』『妄想』『幻影』が解き放たれたため、殺人の後の一種のカタルシスを生んだのではないかと想像します。

問題は、社会が、『優生学』的思考の理論的誤謬を徹底的に指摘しなければならないのです。この事は、現在の社会の覆っている思想を根底から否定する覚悟がいります。

以前、わたしは、『植林の思想』という一文を書きました。戦後日本で金になるからと言って、全国で杉やヒノキが植林されました。この植林の結果、森林の多様性が失われ、森が荒れ、日本中が花粉症に悩まされているのです。

その土地には、その土地にあった植生があります。地球の豊かな自然(特に日本)は、多様な植生により守られてきました。生物でも同じです。微生物からクジラのような大型動物まで、多様な生物が存在するから、動物たちは生きられるのです。自然の摂理は、多様性によって守られているのです。強いもの、能力のあるものだけで構成されたものなど決して長続きはしないのです。マンモスが良い例ですが、強いだけで生き残れるものなどないのです。

地球の歴史、生物の歴史、人類の歴史が明確に示しているように、『多様性』を大切にする思想こそ真理なのです。ナチス・ドイツの蛮行を見れば明らかのように、『優生学』のような思想は間違いなのです。

翻って現在の日本を見て見ましょう。世界的にも多くの人々から疑問を呈され、多くの若者たちの怨嗟の象徴になっている『新自由主義』的思考が一周遅れで花盛りです。この『新自由主義的思考』こそ、多様性を拒否する『優生学』的思考の典型です。

何年か前、高名なノーベル賞学者が、中央教育審議会で、胎内にいる赤ん坊の時、遺伝子検査で問題が認識されたら排除するのを容認すかのごとき発言をして物議をかもしました。完全な優生学的認識の発言だったと記憶しています。

当時、わたしは彼と対極的な公教育論を提示していました。『小中学校は公立学校だけにして、私立は認めない』というものです。何故なのか。「人間の一生のうち、せめて小学校・中学校だけは、全ての階層の子供が同じ場所で学び生活する場所を確保すべき。そうする事により、その中ら育ったエリートたち(政治家・学者・官僚・企業家など)は、国民の暮らしや考え方などを理解できる環境が生まれる。長い目で見れば、それが国民・国家のためになる」というものでした。

わたしの真意は、『優生学的』合理主義思考を排除できる精神的環境が、全ての階層の国民の子弟が、同じ場所・同じ環境・同じ教育を受ける事により、整える事ができる、というものでした。

安倍政権下で跋扈する【新自由主義的】思想に基づく教育改革は、これと全く正反対の理念(弱肉強食)に基づいています。今回の犯人もそうですが、そういう環境で育ち、エリートとしていくばくかの希望を持った人間が、挫折し、滑り台社会の現実を思い知らされた時、何が起きるのか。誰にも想像できません。

今回の相模原事件。わたしたちが真剣に考えなくてはならないのは、犯人を生み出す要因となっている社会環境そのものだと思います。犯人植松のような人間を根絶する事は誰にも出来ないのですが、少なくする事はできます。過去の日本はある程度それができていたはずです。日本人はここらあたりでもう一度立ち止まり、深呼吸をして、深く考える時期に差し掛かっていると思います。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
流水
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「相模原殺傷事件」への疑問

2016-07-28 05:52:41 | 社会問題
元職員が知的障害者の施設を急襲し、何人もの命を奪い重軽傷者もたくさん出ている事件が起きた。

時間が経過するうちに分かってきたのは、
・この元職員は大島衆議院議長宛てに長文の犯行声明に近い内容の手紙を出していたこと。
・施設側もこの元職員が襲ってくることを予期して対策を講じていたこと。したがって警察もこの異常な元職員が施設を襲う可能性が高いことも分かっていたということ。
以上の2点である。

ここから次のことが言えるのではないだろうか。

日本の任意集団の危機管理は原始時代か、古代に逆戻りしているのではないか。元職員が異常な言動をするようになったので辞めてもらったというのは分かる。また、彼がこの施設を襲う可能性が高く、施設の警備を厳重にしていたこともよく理解できる。

しかし、ここまでの危機対策は原始時代か古代の砦の防備とさして変わらないように思える。なぜなら、(全く理解できない、無能な)精神科の医者がこの犯人を「もう問題なし」ということで措置入院を解除したという事情である。

措置入院という制度は患者が「他傷、自傷の恐れがあり、入院手続きの必要性が高い」と行政が判断したときに出される措置のことである。こういう危険な患者を措置入院解除の後も野放しにする理由がよく分からない。

こういう事情がある場合、そして大島議長への手紙や施設関係者への異常な言動、すなわち「障害者は生きていても税金の無駄になるから俺がなんとかする」という言動があるのだから、警察や行政は身柄を確保すべきであったのでないだろうか。

つまり、措置入院を馬鹿げた理由で解除した精神科医の判断を全面的に信頼せず、他の判断を優先させて事にあたるべきだったのではないだろうか。

事前に防げた大量殺人だったのではないだろうか。こうした疑問が出てくる事件であった。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
名無しの探偵
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選挙報道への素朴な疑問

2016-07-28 05:45:50 | マスコミ報道
ファッショ政権下のメディア考」にあるように、今回の参院選期間、私も「選挙報道が少ない!」と感じていました。おそらく、自民党幹部のマスメディアへの根回しによるものでしょう。過日あった、高市総務大臣の「公平な政治報道」脅し発言もボディブローのように効いていると思われます。

そして、都知事選。ウチの子猫(長男19歳)が面白いことを言いました。

「都知事候補の3人は連日テレビで報道されるのに、その多大勢の立候補者は出てこない。これって、不公平じゃないの?」

彼のお気に入りは、上杉隆さん。参院選で初めて選挙権を行使した彼の、素朴なギモン。高市早苗さんは何とも思わないのか?だとしたら、彼女の「電波停止」発言は単なる脅し、ナチスの手法と言われてもしかたないでしょう。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
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ポケモン No!ABE NO!

2016-07-28 05:36:07 | 社会問題
「ポケモンGO」が解禁となる前日、私はクルマで女子中学生を轢きそうになりました。

実家へ食糧を届けに行った昼下がりのこと。中2娘を後部座席に乗せ、幹線道路から実家へ続く住宅街へ左折すると、4m道路の左右に分かれて私服の女子(たぶん中学生、と娘)2名が傘を差してスマホ画面に熱中しながら歩いて来ました。

すると、向かって左側(右側歩行)の女子が突然、斜めに道路横断したのです。つまり、スマホ画面に熱中したままクルマに向かってきます。私は徐行運転でしたが、彼女が何の迷いもなく(つまり、前を見ていない)近づき続けるので停車寸前、クラクションを鳴らしました。彼女までの距離、約2m。ようやくクルマの存在に気づいた彼女は悪びれる様子もなく、スマホを見ながら(苦笑)、右側へ渡っていきました。

後ろで娘が「あれ、捨て身だね」と。ドライブレコーダーには一部始終が記録されていますが、轢き殺したら私の責任です・・・冗談じゃない!

前述の事故未遂は単なる「歩きスマホ」でしたが、米国で「ポケモンGO」が大流行し、勝手に原発施設に立ち入る事件が起きたとのTV報道を見たとき、「日本で流行ったら子供の事故が多発する」と直感しました。案の定、「ポケモンGO」しながらクルマやバイクを運転するバカ者が登場。深夜の公園では大人に混じり、小学生が「ポケモン、ゲットだぜ!」と遊んでいます。さらにはインターネットで、「近くの公園でJK(女子高生)ゲットだぜ!」とナンパを煽る書き込みが多数。

私はガラケーです、スマホはいりません。スマホ保有者の嫁はんに件のクルマ事故未遂話をしたら、「今、家の中にポケモンがいる!」・・・って、アンタもかい~!!!

一方、相模原市の障碍者施設では20名近くが殺害され、多数が重症を負う事件が発生。重度の障がい者を計画的に狙った犯人の供述・思想を聞いて、ゾッとしました。「役に立たない人間は安楽死させる」と言ってのけ、殺害を正当化する確信犯です。

ナンでもカンでも「安倍政権が悪い」とは言いたくないですが、「やりたい事をやった者勝ち」「富を持つ者が生き残る」「弱者は消えろ」「勝ち組・負け組」という日本の政治・経済・社会の流れがマナーを低下させ、ヘイトスピーチを助長し、狂気を増幅させている・・・と思いたくなります。

陸上自衛隊のエンブレムが抜刀した日本刀に刷新され、海外派兵される。後方支援でも敵対勢力と遭遇したら、机上論は通用しません。「殺すか、殺されるか」が軍隊、だから「専守防衛」自衛隊なのに。後方支援にならなくなった海外派兵が常態化すれば陸自隊員の心は病み、PTSDで帰国する陸自隊員や躊躇なく殺人を犯す元隊員が増えると危惧しています。ベトナム戦争の後遺症と同じですから。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
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緊急事態条項の危険性の生きた例示(トルコ政治)(3)

2016-07-27 09:54:13 | 民主主義・人権
AFPによると、イスタンブールから春日芳晃氏は以下のように報じています。

(1)【7月21日 AFP】
トルコで先週末に起きたクーデター未遂を受けた措置として、20日までに約5万人の公務員が拘束または解雇されたことが分かった。
 現政権に不満を持つ軍の一部勢力による15日のクーデター未遂に関連してこれまでに身柄を拘束された人数は約9300人で、中にはクーデターの黒幕として国家反逆の容疑がかけられている将軍や提督118人の他、兵士、警官、裁判官らが含まれる。

また、20日のメディア報道によると、解雇された教育省職員は前日から約6000人増え、2万2000人に上った。さらに、私立教育機関の教員2万1000人が免許を剥奪され、今後教職に就くことが禁じられた。スポーツ省でも職員245人が解雇された。同国の高等教育協議会も教員や研究者の国外出張を禁止し、国外滞在者の早期帰国を求めている。

エルドアン政権は、クーデターの首謀者は米国在住のイスラム指導者フェトフッラー・ギュレン師だと主張しており、粛清されたのは同師との関係を疑われる人々とみられる。

(2)エルドアン大統領は、20日(日本時間21日)に国家安全保障会議と閣僚会議を開催。政府が事件の「首謀者」と主張する米国亡命中のイスラム教指導者ギュレン師と、トルコ政府がテロ組織に指定する同師信奉者の団体への対応を、閣僚や軍トップと協議。

その後の会見で、★憲法に基づいて「暴力事件の拡大および公共の秩序の深刻な混乱」を理由に、全土に3ケ月の非常事態を宣言。この間に「テロ組織関係者を全て排除するため」としている。

「非常事態宣言」を受け、大統領を議長とする閣僚会議は今後、国会の審議を経ずに法律と同等の効力を持つ政令を発布できるようになった。エルドアン氏は、新たに出す政令で事件後の混乱の早期収束を図るとみられる。また、政権が任命する各県知事も大幅に権限が強化され、軍に指示できるようになった。

(2)の「非常事態宣言」の具体的内容がきわめて重要です。具体的には、『大統領を議長とする閣僚会議は今後、国会の審議を経ずに法律と同等の効力を持つ政令を発布できるようになった』と言う事なのです。つまり、憲法に違反した内容でも何でも法令で対処できるのです。どんなに、基本的人権を侵害するような法令でも、通す事が可能なのです。おそらく、エルドアンは、『死刑復活』も非常事態宣言が有効な間にやってしまうでしょう。

しかも、この宣言は延長が可能なのです。非常事態宣言中の権力者ほど、自らの権力に酔いしれる人間は いないのです。それはそうでしょう。自分に逆らう人間全てを合法的に逮捕・粛清・排除できるのです。独裁ほど、権力者が権力者である事を自覚できるものはないのです。こんな素晴らしい権力行使の権限を簡単に手放す人間はそれほどいません。たいていの場合、非常事態宣言は延長されます。

フランスのような先進国でも延長しています。オランド大統領がエルドアンと同じとは言いませんが、彼をしても「戒厳令」の持つ権力集中の誘惑に打ち勝つのは難しいのです。

まして、そうでなくても強権的体質のエルドアン大統領です。間違いなく、『非常事態宣言』の解消は長引くと思います。

当然ながら、「非常事態宣言」で弾圧・粛清・排除される側の人々も多数存在します。トルコの事例を見ても分かるように、軍・警察・司法関係・教育関係・労働関係など多数の人間が逮捕・拘束され、解雇されて職を失っています。この数は数万人(5万人以上)に上るようです。この人たちの家族・親族・友人などを含めれば、膨大な数の人々がエルドアン政権に深い恨みを抱き、決して忘れないでしょう。

エジプトのムスリム同胞団の例を見れば良く分かります。エジプト軍がクーデターで、ムスリム同胞団政権を倒して以来、穏健派イスラムだったムスリム同胞団も過激化しています。エジプトの治安はなかなか回復していません。それと同じで、ギュレン派と呼ばれる集団は、元々世俗派で過激な行動はしません。しかし、これだけ強権的な弾圧をうけると、激しく反発する連中も出てきます。今後、彼らがこれからどう動くかによって、長期的に見れば、トルコ国内は、きわめて不安定化していく事は間違いないと思います。

トルコの問題は、米国・EU・ロシアなどの大国の思惑と、シリアをはじめとする中東問題など世界情勢と密接不可分に絡み合っているので、簡単にこれが正解だと言えないのですが、問題は、エルドアン大統領率いるトルコがどのような方向に進むかを正確に見定める事だと思います。

もし、今回のクーデターにCIAが関係しているとしたら、今後の米国とトルコの関係は、そううまくいかないはずです。当然ながら、対ISについても、大きな変化が出てきます。以前から何度も指摘してきましたが、ISの資金源、かれらが使用している最新武器は、そのほとんどがトルコ経由のものです。

米国が後押ししている穏健なシリア反体制派の実態は存在しないと言ってよいのです。トルコなどで訓練された穏健派シリア反体制派なる集団は、米国製武器を供与されてシリア国内に派遣されます。そこで、ISやムスラ戦線などの過激派に降伏。最新鋭武器ごとシリアでISやムスラ戦線で戦うのです。米国が過激派に武器供与しているのと結果は同じなのです。

公益財団法人・中東調査会の金子真夕(かねこ・まゆ)研究員は、スプートニック日本(旧ロシアの声)で以下のように指摘しています。

・・「米国は今のところ、ギュレン師がクーデターを主導したという明確な証拠がない限り、引き渡しには応じられないというスタンスを貫いています。この引き渡し問題が長期化すると、IS・イスラム国対策をめぐる情勢に大きい影響が出かねません。

現在の米国主導のIS空爆作戦はトルコの軍事空港を拠点にしていることもあり、トルコの協力が不可欠です。またトルコが長年抱えているクルド問題について米国とトルコは立場を異にしていま す。トルコは、反政府勢力のクルディスタン労働者党(PKK)と激しい戦闘を繰り返しています。一方、米国は対IS作戦において、PKKの兄弟組織である シリアのクルド民兵組織(YPG)を支援しています。トルコとしては絶対に、YPGを認めるわけにいきません。また、米国大統領選挙の行方も注視するべきです。もしトランプ氏が勝利することになれば、トルコに対してより強固な姿勢をとりかねず、関係が悪化する可能性があります。」・・・

国際的にはIS打倒を叫びながら、実際には、IS支援をしてきたのが米国です。米国にとって、シリア情勢が沈静化し、アサド政権がそのまま継続すれば、米国の中東政策に齟齬をきたすのです。ここが混迷をすればするほど、武器は売れ、産軍複合体は潤うというわけです。この種の二枚舌、三枚舌を使い分けるのが米国流戦略と言う事です。この米国戦略と歩調を合わせ、協力しながら、中東における影響力を強めてきたのがエルドアン政権です。

ところが、シリアにロシアが介入してから、情勢が一変しました。米国などが主導してきたシリアのIS拠点への空爆。空爆前にどこが空爆されるか、ISはよく知っていました。情報がどこからか漏れていたのです。だから、いくら空爆しても、あまり効果が出ませんでした。

それに反してロシアの空爆は、ISは事前に何も知らないのですから、非常に効果があります。ロシアが介入して以来、ISの勢力は細る一方になりました。イラクなどでは、イラク国内のIS拠点への空爆もロシアに頼めという意見が出るくらいでした。イラクの人たちは、米国とISがお友達などと言う事は常識として良く知っているのです。米国もあまり国際的信頼が落ちると、これからの中東政策に対して良い影響を与えないのは理解しているので、IS拠点への空爆を強化せざるを得なかったのです。だから、米国はエルドアンと交渉して、トルコ国内の基地へ米軍機を置き、そこから空爆し始めたのです。

正直言って、この情勢はトルコにとって痛しかゆしでした。エルドアン政権は、IS支配下の石油などをISから買いそれを売ってかなり儲けていたのです。(※エルドアンの息子が中心になっていたと言われています)この儲けがなくなるのは、非常に痛いのです。

さらに、シリア難民を国内に積極的に受け入れ、彼らをシリア国内に返し、トルコの影響下の地区をシリア国内につくるという狙いもうまくいかなくなります。EU諸国もなかなかトルコをEUに加盟させないし、かなりエルドアンはいら立っていたはずです。エルドアンにしてみれば、お前たちが始めた戦争で生まれた難民を預かっているのは誰だ、というわけです。

昨年のEU諸国への難民の流入は、トルコ政府のEU諸国への脅しの側面が強いのです。「トルコを大事にしないと、お前たちは困るだろう」というわけです。EU諸国は、何とか、難民の流入を止めないと、大変な事になるのです。トルコを何とかなだめすかししなければ、自分たちが困るというわけです。

ところが、トルコのエルドアン大統領は、米国やEUのやり口に業を煮やしたのか、ロシアのプーチン大統領と和解をしたり、米国とうまくいっていないイスラエルのネタニエフ首相とも手を結びました。これは、米国ネオコン派の連中にとっては、非常に困る選択でしょう。ウクライナ問題をだしにNATOとロシアを緊張状態に置き、中東でもロシアの影響力を削ぎたいネオコン派の戦略にエルドアン政権が邪魔になり始めたのだと考えられます。

ロシアのスプートニック日本(旧ロシアの声)はこう報じています。
・「ロシア外務省のマリア・ザハロフ報道官は、NATOは、トルコでの軍事クーデターを阻止するため働く代わりに、偽りの『ロシアの脅威』なるものに取り組んでいた」・・・・。

ロシアにとって、現在のNATOと米国の動きが如何に脅威かを示すコメントです。

少し考えればすぐ分かるのですが、旧東ヨーロッパ諸国にミサイルを配備すると言う事は、カナダに米国向けのミサイル基地を配備すると言う事と同じです。もし、そんな事になれば米国はどうするでしょう。かってのキューバ危機どころの騒ぎでは済まないはずです。

それを承知で行うという事は、対ロシアとの核戦争も辞さず、という事なのです。一体誰がそんな事を望んでいるのでしょうか。世界は、米国のネオコン勢力の脅威をもう一度考えなければならないと思います。米国やNATOなど西側メディアの報道だけではその真実は見えてきません。イラク戦争が良い例ですが、米国は、常に倒したい相手に【濡れぎぬ】を着せ、自らを正当化してきたのです。米国の言い分だけを無条件に信じるなどというのは、今や自殺行為に近いのです。

オバマ大統領にとっては、プーチン大統領は目の上のタンコブなのです。今年も、世界で最も影響力のある人物にプーチン大統領は選ばれています。オバマ大統領の前には常にプーチンが立塞がっていたのです。BRIC“S各国には、米国主導の経済制裁でかなりのダメージを与えました。ブラジルはほぼアウト。中国もかなり危うい。ロシアも経済制裁で国内はかなりダメージを受けていますが、国内世論はプーチンを支持して揺らぎません。ロシアのナショナリズムは強固なのです。

その為、アメリカは、あらゆるところでロシアの後塵をはいし続けているのです。米国にとって本当に不都合なプーチン大統領なのです。オバマ大統領にとって、不快極まりない存在なのです。ロシアという国家。腐っても鯛なのです。日本・豪州・EUのように、対米従属路線など死んでも取れないのです。

アフガン、イラン、イラク、リビア、エジプト、ウクライナ、シリア等々。米国の工作をことごとく失敗に終わらせている。KGBの伝統を持つロシアです。米国の諜報活動をきちんと監視していたのでしょう。

この問題が顕著に見えるのが、ウクライナ問題です。ヤヌコビッチ元大統領(選挙で選ばれた大統領)を追い落とすための工作を担当したのがヌーランド国務次官補です。彼は、ウクライナ野党の指導者や国内のNPO、NGOなどを支援し続けました。投入した金額は、日本円で1兆円だと言われています。結局、ヤヌコビッツ大統領が亡命し、政権は瓦解しました。

しかし、この騒動の裏側を冷静に察知していたプーチン大統領(元KGB)は、電光石火、クリミア半島を民意を背景に統合しました。しかも、ウクライナ南東部はいまだウクライナ政府の行政権が及んでいません。当初の米国の目論見は大きく狂っているのです。このようにプーチン大統領はオバマ大統領の一極支配の野望を阻み続けているのです。

おまけに、エドワード・スノーデンを亡命させています。彼がやった暴露は、NSA(国家安全保障局)による、同盟国である国々の政治リーダーや企業の情報を盗聴していた事実です。これを知った世界は、驚きました。米国は謝罪と釈明に追われたのです。ウィキリークスとはニアンスが異なりますが、米国にとって、アキレス腱を攻められていると同じでしょう。とにかく、米国にとってロシアは憎いのです。

しかし、冷静沈着、感情に走らず、抑制的な手段を講じるプーチン率いるロシアの影響力は増すばかりです。イラン、エジプト、ウクライナ、シリアは、アメリカ一国主義から離れつつあります。最近では、トルコ・エルドアン大統領までが、反NATO、親露方向に動いているようです。

これが、今回のトルコのクーデターにつながっていると考えられているのです。上記に書いた米国のやり口を子細に検討すると、今回のクーデター未遂。エルドアン独裁体制確立は、世界の地政学的分岐点になる可能性が高いのです。ただ、その方向転換が、『非常事態宣言』の常態化のような手段でしか維持できないとすれば、まだまだ不安定な世界情勢が続く事になるでしょう。

さらに、トランプにしろ、ヒラリーにしろ、強いアメリカを標榜しなければならない訳ですから、ウクライナ情勢、シリア情勢、トルコ情勢などまだまだ余談は許せないと思います。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
流水
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緊急事態条項の危険性の生きた例示(トルコ政治)(2)

2016-07-26 22:22:29 | 民主主義・人権
では、トルコクーデター未遂の原因と結果。それ以降のエルドアン政権の強権的弾圧を見ておきましょう。

●クーデターの原因
・トルコ軍部はエルドアンのいうことを素直に聞かない。⇒建国者ケマル・アタチュルクの建国理念である世俗主義理念を維持したいと考えている。
・エルドアン大統領は、イスラム主義の強い法律を押し付け、メディアをコントロール下に置いている。オスマン・トルコ帝国の復活を狙っている⇒建国理念(世俗主義)に反している
・軍部(一部)は大統領の排除が必要だと考えて行動した。
・トルコでは、クーデターは珍しい事ではなく、何回も起きている。
などの理由が囁かれています。ただ、クーデターが失敗した現在も、本当の首謀者が誰だかはっきりしないところに、不可解さがあります。エルドアン大統領の自作自演ではないかと憶測されるのもそこのところに原因があります。

●クーデターの経緯(時系列)
(1)2016年7月15日夜。トルコ軍の一部が、ボスボラス大橋、ファースティフ・スルタン・メフメト橋を部分的封鎖。
首都アンカラ⇒軍用機で低空飛行。イスタンブール・アンカラの路上に兵士が展開。
アタチュルク国際空港(イスタンブール)の周辺に戦車が展開。国際空港に着陸予定の航空便はキャンセル。

(2)反乱勢力⇒フルシ・アカル参謀総長(軍のトップ)を拘束。
当日、エルドアンは休暇のため、リゾート地マルマリスに滞在。反乱勢力のリーダーたちは、攻撃を決定。反乱部隊25人が3機のヘリコプターに分乗。エルドアンの滞在するホテルに乗り込む。⇒彼らの到着数分前に大統領特別治安部隊により、エルドアンはホテルを脱出。別のホテルにかくまう⇒その直後、反乱部隊によりホテルは爆破される。
アルマリスの現地警察+大統領特別治安部隊⇔反乱部隊 との間で銃撃戦。⇒反乱部隊退散。
エルドアンはダラマン空港からビジネスジェット機でイスタンブールに向けて出発。⇒反乱勢力のF16戦闘機2機に妨害を受けるが、ミサイル攻撃は受けなかった。

(3)祖国平和協議会と名乗る反乱勢力が、TV、メールなどを通じて権力を掌握したと宣言。自らを国軍の上に立つ存在であるとアピール。クーデターの目的を「トルコにおいて憲法による秩序や民主主義、人権、自由といった価値観を保証し、回復させ、最高法規をトルコ全土にまで行き渡らせ、崩壊した秩序を回復させるために実行した」としたほか、「トルコがこれまでに締結した全ての国際的な合意や責任は引き続き有効であり、全世界の国家との友好関係が保たれることを希望する」とした。
さらに祖国平和協議会は、TRTに押しかけ、放送中の天気予報を中断させ、職員を後ろ手に縛り質問を禁じた後、数人を残して密室へと連行し、残ったアンカーウーマンであるティジェン・カラシュを銃で脅しながら声明文を読むよう強制した。(これは日本でも放映された)

(4)イスタンブールに向かったエルドアンは、スマートフォンのテレビ電話アプリを利用。CNNトルコに出演した。エルドアンは国民に対し、クーデターは成功しないとし、広場や空港に集まるよう呼びかけ、トルコ政府は、これは軍の一部が指揮系統から外れ、民主的に選出された政府を打倒する試みであり、トルコの民主主義に対する攻撃であるとした。反乱勢力の声明は軍司令官の承認を受けたものではないと指摘。トルコ政府は世界に対し、トルコ国民との連帯を求めた。

(5)16日夜明け前、アタチュルク国際空港に到着したエルドアンは記者会見を行う。一連の政権転覆の試みはイスラム説教師のフェットフッラー・ギュレンを支持する一派によるものであるとした。また、反乱勢力に関わった兵士らの拘束を開始していると宣言した。
しかし、反乱勢力は抵抗をやめず、午前6時半前に軍用機でアンカラにある大統領府付近で空爆を実施。数発の爆弾は大統領府の建物をわずかに外れ着弾。この攻撃により、多数の市民が負傷、逆に正規軍は反乱勢力が大統領府外に展開した戦車に対し、F16戦闘機による空爆を実施。また反乱勢力が衛星通信施設への攻撃に使ったヘリコプターは、正規軍によりアンカラのゴルバシで撃墜。

(6)ユルドゥルム首相、情報機関MITの報道官がNTVテレビに対し、クーデターは失敗したとの見解を表明。16日正午前、参謀総長代行がクーデターの失敗を宣言し、反乱は12時間足らずで鎮圧された。

以上、かなり詳細にクーデターの進展を見てきました。この通りなら、エルドアン大統領は、よく生き残ったな、と思います。特に、エルドアン大統領がダラマン空港からビジネスジェット機でイスタンブールに向けて出発した際、反乱勢力のF16戦闘機2機に航路妨害を受けるが、ミサイル攻撃は受けなかったという話は、相当眉に唾をつけて聞かなければならないと思います。

反乱軍にとって、エルドアン大統領を拘束するか、殺害できれば、クーデターは8割成功したと同じです。その機会をみすみす逃すなど常識では考えられません。この一事をもってしても、今回のクーデターの黒幕が誰かについて疑いがもたれるのは、仕方がないと思います。それはそれとして、次に何故クーデターが失敗したかを見ておきましょう。

●クーデターの失敗の原因
このクーデターが、エルドアンの自作自演ならば、失敗して当然なので、原因の考察の必要はありません。あくまで、そうではない事を前提に考えて見ましょう。
【失敗の原因】
•クーデター計画の準備不足
•軍全体で起こしたクーデターではなかった。
•国際社会の支持を取り付けることができなかった
•国民の支持を得られなかった

反乱勢力の計画がかなり杜撰だった理由は、クーデター計画が事前に漏れる恐れが出て、計画を早めざるを得なかった、と言われています。さらに軍全体の支持が意外に得られなかったため、一部の蜂起に留まった点が挙げられます。

同志社大学の内藤教授はこの点を重要視して、日本の2・26事件との類似性を指摘しています。
また、米国・日本・ドイツ・英国・ロシアなどの支持を得られなかった点も誤算だったとされています。

●異なる見解 ;米国陰謀説
F. William Engdahlという評論家は、CIA主導の陰謀説を唱えています。・・「絶望的なクーデター未遂事件の背後にCIAの陰謀」・・
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/cia-e027.html
その中で彼は、エルドアンが今回のクーデター未遂事件の黒幕として名指しをし、米国に身柄引き渡しを要求したギュレンについてこう述べています。
※注⇒文中のWEとは、William Engdahを指しています。

「Q: 軍のこのような動きの本当の理由は何だと思われますか?

WE: 軍内のフェトフッラー・ギュレン運動に忠実な将校のネットワークです。ギュレンは、100%CIAに管理されている工作員です。彼は、ペンシルバニア州のセイラーズバーグで、長年亡命生活を送っており、グラハム・フラーのような元CIA幹部や元駐アンカラ・アメリカ大使らから、安全な通行と、永住ビザも得ている。

ギュレンは、政治的イスラム教徒を、政権転覆の道具として利用するという、何十年もの歴史をもったCIAの狂った計画の核でした。
2013年に、イスタンブールや到るところで、反エルドアンの大規模抗議行動がおこなわれたのを想起してください。あの時、以前はエルドアンのAK党と結んでいたギュレンが袂を分かち、ザマンなど、ギュレンが支配するマスコミで、エルドアンを暴君と批判したのです。

それ以来、エルドアンは、ザマン紙や、ギュレンが支配する他のマスコミへの襲撃を含め、国内の最も危険な敵、ギュレンとその友人連中の根絶に向けて動いています。これは、善の救済者対悪のニーベルの戦いではありません。トルコ政治における権力闘争です。ギュレンCIAプロジェクトの詳細に興味がおありなら私の著書、The Lost Hegemon (ドイツ語版: Amerikas Heilige Krieg)をお勧めします。」・・

さらにエルドアンの外交政策の変更が大きな要因だと指摘して、以下のように述べています。

・・・「今、興味深いのはエルドアンの外交政策です。ロシアとの和解、ギリシャ国境までの、ロシア・トルコ・ストリーム・ガス・パイプライン交渉再開。同時に、エルドアンは、ネタニヤフとも和解しました。そして、最も重要なのは、エルドアンが、関係再開のためのプーチンの要求に応じて、トルコは、シリア国内での、ダーイシュや他のテロリストへの秘密支援や、トルコ国内での彼らの訓練、連中の石油の闇市場における販売などによる、アサド打倒の取り組みをやめることに同意したことです。(彼が、ジョージ・W・ブッシュやクリントンと、このタイトルを巡って激しい競争を展開しているとは言え)おそらく、アメリカ史上最も無能な大統領オバマにとって、これは大きな地政学的敗北です。」・・・

F. William Engdahlは、今回のトルコのクーデター事件をウクライナでのCIAの工作と同様なものだと指摘しています。米国の世界戦略の躓きが、大きな要因であると指摘しているのです。

ロシアのプーチン大統領が、もしクーデターが成功した場合、エルドアン大統領の亡命を受け入れると発言したのも、上記のような背景なら頷けるのです。つまり、エルドアンが米国一辺倒の政策を転換し始めたのが原因で今回のクーデターが計画された、という解説です。

事ほどさように、国際情勢は複雑で一面的解釈だけで、物事の真相は見えません。だからこそ、専門家(事実を正確に把握し、事実のみに基づいて、事の深層を明らかにできる)がきわめて大切になります。

日本メディアが駄目なのは、常に政権の意向(西側メディアの口移し)がバイヤスになったきわめて偏向した記事しか配信できない点です。今回のトルコクーデターは、世界の地政学的大転換を示唆している大事件です。西側メディアの言い分だけを垂れ流していて良いはずがないのです。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
流水
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緊急事態条項の危険性の生きた例示(トルコ政治)(1)

2016-07-26 13:57:37 | 民主主義・人権
以前、わたしは、ワイマール憲法における緊急事態条項の危険性について書きました。改憲勢力が衆参とも2/3を超えた現在、この危険性はさらに膨らんでいます。反改憲勢力(護憲勢力)は、以前にもまして、緊急事態条項の危険性に警告を発しなければなりません。

今年に入り、世界が大きなテロに見舞われる事が増えました。ダッカ事件では、日本人がターゲットになりました。その仲間だとして、バングラデイシュ政府に手配されている人物が、バングラデイッシュ出身の立命館大学准教授だったという報道もなされています。いよいよ、日本もテロの恐怖が他人事ではなくなりつつあります。

テロの恐怖は、実は、テロリストのテロ攻撃だけではないのです。テロ攻撃の無慈悲な殺戮が、人間の心を蝕んでいくのが最大の問題なのです。

父親がよく言っていたのですが、「戦場では人の死に慣れてしまう。突撃という命令で突撃をしていると、隣の人間が死ぬ事など日常茶飯事になる。人の死に何の感情も動かなくなる。これが怖い。本当にこれで良いのだろうか、と考えてしまう」と。

テロが日常化すると、人々は、残虐で無慈悲な殺し方、死に方、殺され方に慣れてしまうのです。人間的な感性が麻痺してしまうのです。こういうものが日常化した社会で育った子供たちの心はどうなってしまうのか。考えただけでもぞっとします。こういう殺伐とした社会だけにはしたくないものです。

実は、緊急事態条項を作成する側の感性は『テロ』に対抗する権力の暴力に依拠していると思わざるを得ません。要するに『暴力』を排除するためには、それを上回る力(暴力)が必要である、という理論に基づいているのです。

実は、『荒れた学校』時代、それを抑えるために実施された『管理教育』は、【緊急事態法】の理念そのものでした。たとえば、荒れる学校には、必ず荒れの中心になる子供が存在します。その子供を排除すると、必ずその次の中心になる子供が育っているのです。学校や教師にとっては、それはたまらないのです。そのため、中心になる子供を排除する前に、その次の中心になりそうな子供も排除しようとします。その子供が特別な非行行為をしていなくても、その恐れがあるとして排除の対象にしようとしたのです。

その為に生み出されたのが、髪の毛の長さ、スカートの長さなど、日常生活のありとあらゆるものを『教育』=『生徒指導』と称する取り締まりでした。それに反抗する子供は、問題児だというわけです。

これは、戦前に『予防拘禁』と呼ばれ、国家にとっての危険分子(共産主義者など)を事前に逮捕してしまうやり方と酷似しています。

緊急事態法を与えられた権力側は、玩具を与えられた子供と同じだと考えて間違いありません。必ず使いたがるのです。極端に言えば、ポケモンGOと同じです。必ず使います。そして、子供と同じで、必ずやり過ぎます。戦前の治安維持法もその運用は行き過ぎました。

頻発するテロ事件の中で、わたしが注目しているのは、フランスのニースで起きたテロ事件とトルコのクーデター未遂事件です。どちらの事件も多数の人命が犠牲になった悲惨な事件ですが、その後の両政府の対応が非常に似通っているのです。

フランスのオランド大統領は、ニース事件の直前、「戒厳令」の撤回を発言していました。「いつまでも、国民の自由を奪うような事を続けるわけにはいかない」という言い方でした。その発表後、すぐ、ニースの事件が起こりました。当然のごとく、『戒厳令』の撤回は取り消され、延期されました。

欧米の評論家の中には、このニース事件について、グラディオ事件との類似性を指摘する人もいるようです。

・・「フランス革命記念日の花火見物のためにフランス人が集まっている閉鎖された区域に、大型トラックを運転する単独の人物が入れたのは奇妙に思える。実行犯とされる人物の家族が、彼は全く信心深くなく、宗教的動機はないと言っている人物を、テロリストとレッテルを貼るのも奇妙だ。

我々は真相を知ることはあるまい。またしても実行犯とされる人物は死亡し、好都合にも、身分証明書が残された。
その結果、フランスが、恒久的戒厳令状態になるということのようだ。この社会機能停止は、資本主義者の傀儡オランドによる、フランス労働者保護の撤廃に反対する抗議も不可能にしてしまうことになる。苦労して手にいれた権利が取り消されることに反対する動きも、戒厳令の下では遮断されてしまう。
オランドの新“労働改革”の主たる受益者、グローバル資本主義にとって、余りに好都合な事件には驚かされる。」・・・http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-8135.html

※グラデイオ事件
カレイドスコープhttp://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2033.htmlによれば、以下のようになります。

・・・「NATOの短剣」といわれている極秘作戦です。
「民間人を、人々を、女性を、子供を、無辜の人々を、あらゆる政治的ゲームとは縁もない、名も無き人々を攻撃しなければならない。
理由はきわめて単純だ。
一般大衆を、より大いなる安全を求めて、国家を頼らせるようにする為だ」。・・

ウィキペディアの解説では以下のようになります。
(英語: Operation Gladio、イタリア語: Organizzazione Gladio) は、冷戦期にアメリカ合衆国と北大西洋条約機構(NATO)が操っていた謀略活動である。
中央情報局(CIA)などの諜報機関が、当時ユーロコミュニズムを唱えてソ連と距離を取っていたイタリア共産党が大きな勢力となっていたイタリアにおいて、極右政治家のリーチオ・ジェッリが代表を務めていたロッジP2などの協力のもとに右翼集団を使い、反共の強力な指導者を国民が求める、もしくは反共政権に指示が向くようにし向けるため、一般人を標的とする極右勢力とマフィアにが仕掛けたテロ事件が、極左勢力による犯行と見せかける秘密工作を行った。
1969年のフォンターナ広場爆破事件、1980年のボローニャ駅爆破テロ事件をはじめ、1970年代前後にイタリアで多発したテロ事件が含まれる。
1991年、現職首相であるジュリオ・アンドレオッティがこの作戦の存在を暴露、自身も関与した事実を認めて1992年4月に辞任している。[1]
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E4%BD%9C%E6%88%A6・・・(ウイキペデイア)

いずれにしても、戒厳令や非常事態宣言(基本的人権の制限など)の権限は、権力者にとってきわめて魅力的である事を物語っています。その権限を手に入れるためには、自作自演のテロ事件をでっちあげる事も厭わないのが、権力だと言う事をグラディオ事件の教訓は物語っているのです。

さすがにフランスの場合は、民主主義先進国でもあり、人権の国だと言う歴史も自負もあるものですから、それほど露骨な動きは目立ってはいません。ただ、オランドの新自由主義的労働改革である新“労働改革”の本質が明らかになるにつれて、戒厳令の延長が大きく意味を持ってくるだろうということは、容易に想像できます。

しかし、トルコは違います。トルコの非常事態宣言以降、多くの民衆がクーデター共謀者として弾圧される経緯を注視しておかねばなりません。エルドアン大統領の体質は、安倍首相と非常によく似ています。彼らのような体質の人間が、全権を掌握した時、どのような方法で民衆を弾圧し、その反対者がどのような運命を辿るか、その結果トルコという国家がどのような運命を辿るか。わたしたちはそれこそ全神経を集中してみなければなりません。

※日本とトルコは違う、と言う人は、現在沖縄で行われている激しい弾圧を見てください。あれは沖縄だからではありません。いずれ日本全国にあのやり方が蔓延するようになります。権力の弾圧は必ず例外からはじまるのです。

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流水
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東京都知事選で、「義を見てせざるは勇無きなり」を見た

2016-07-25 17:29:43 | 選挙
これを、告示日2日前に断行したのが、鳥越俊太郎氏(76)だった。世のため、人の為、時局(安倍政治の暴走…)の為、身の程(準備不足、年齢、病歴…)も省みず、飛んだ人が彼だった。後出しジャンケンしたのではない。
 
機を見るに敏、真に後出しジャンケンしたのは、小池百合子氏(64)だ。自民党内の軋轢は明らかだが、今がチャンスと見て取ったのだ。しかし、いづれ、元のさやに納まろう。安倍氏の下に。
  
今回、まず、止むにやまれず手を挙げたのが、石田純一氏だった。喝さいを浴びた。それは、多としたい。只、家庭内外の事情により、断念された模様だった。その後だから、猶更、蛮勇にかられたのではないか。急き立てられたか。それこそ、崖から飛び降りたのが真実か。
 
確かに、テレビでも、立会演説でも、そうした準備不足を露呈し、或いは、安倍氏応援団、改憲勢力に足を引っ張られた模様が垣間見える。劇場型、観客から見れば、頼りなく見える部分もあったかもしれない。

しかし、『私には、聞く耳がある』と言っていたように、正直さと聞く耳は、都民の側からすれば、有り難いことではなかったか。候補者の準備不足を都民の情報と知恵が補完できる。知事、都政づくりに貢献できる。手を取り合える。

小池百合子氏は、出来上がった人である。例えば、防衛大臣然として。都知事に拘泥する御仁ではなかろう。当選後は、国政に返り咲きか。そういえば、蓮舫氏は、国政に関心があるので、都知事候補にはならないと断ったていた。
 
無所属の新人で自民党、公明党、日本のこころを大切にする党が推薦する元総務大臣の増田寛也氏(64)は、歴とした自民党党員で、自公、就中、自民党都連の推薦候補である。時間もなかったので、取敢えず感は拭えないにしろ、自公の通常の選挙活動には乗った。

3候補以外に、気を吐いている方々もいる模様である。新人でインターネットによる報道番組の配信会社社長、上杉隆氏(48)も、そんな一人かも知れない。

さて、ところで、あるテレビで、鳥越氏ら三人が、当選した場合と落選した場合、どうなるかの解説があった。増田氏が当選した暁には、安倍政権とも自民党都連とも、ニギニギで良好な関係が続き、都政に波風もたたない。

小池氏が当選した場合には、自民党、特に都議会議員との軋轢が予想されるが、来年には都議会選挙もあるとのこと、利害を図ったりして、ご存知の通りの自民党なので、「小異を捨てて大同につく」式で、問題処理するのではないか、とも。小池氏が、当初言明した、過激発言『都議会を解散する』は、既に、軌道修正した。

逆に、仮に鳥越氏が当選の暁には、東京都議会との軋轢が、見込める。或いは、都庁の職員との軋轢もあるかもしれぬ。都庁の実態には不案内なので、特にいうべきことはない。公務員が、真に都民の為にあることを目標として、自戒して、実務に精励するよう期待するのみである。
 
鳥越氏の場合は、少数与党だから、対立する立場になることは必至。具体的展開は、今は知れない。その後、場合によっては、議会解散もやらねばならぬかも知れぬ。都民の後押しがなければ、円満な都政の運営もままならぬ次第。そんな訳で、都民の推した鳥越氏を都知事にした場合には、場合によっては、逆境も容易に想像される。来年の都議会選挙を通じて、安定多数の与党を形成できるか、その辺も、今後、課題になる。
 
投開票まで一週間、次の日曜日には投開票日となる。余りないと言えば、余りないが、一週間もあると言えば、一週間もある!
 
平和と人権と国民主権、主権者の権威を示す選挙戦。生活と公正・公平を求めて、或いは、四国の伊方原発再稼働を許したいのか、あの長い、細い半島で過酷事故の場合、避難計画も余りに杜撰で逃げ場もないのに。
 
沖縄では、あっちでもこっちでも、安倍政権に指示された機動隊が蛮勇を振るい、主権者を虐げる、虐げ続けるのか、手を貸すのか、影響は限定的ではない、多分。尤も、安倍政権の場合は、通常の想定を超える可能性も無きにしも非ずか。そんな非常事態の場合は、別途対処しよう。
 
子育て、保育の問題も、介護の問題(安倍政権は、削減しようとしている)にも、影響のある話だ。 都民であれ、自分の権利を護るべきは、当然である。その第一手は、都知事選挙での投票だ。選んだ後では、暴走も簡単には、止められない。況して、中央政府のそれまでなら、猶更。
 
全国有権者の一割で、国政まで影響を及ぼす、またとない機会と思えば、舛添氏の辞任も悪くない機会であったと認めることが出来よう。都議会議員にも、政治とカネ問題、責任の一端(最低でも)、自覚してもらわないと。そんな都議会と談合する都知事など、今更選んでよいのか、都民の心得にも、一言申し上げたい。匹夫の勇、憚りながら。
 
現下の計を図るのも、10年、20年の計を図るのも、ひとえに都民、有権者に掛かっている!その投票(結果)次第、深く、広く、計画して欲しい。内心であれ。連帯できれば、猶、良しであろう。

「護憲+コラム」より
蔵龍隠士
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バーチャル老人党、復旧しました

2016-07-24 14:58:32 | 社会問題
バーチャル老人党http://6410.saloon.jp/、先ほど復旧いたしました。
ご迷惑をおかけいたしました。

皆様にも、どうぞご投稿いただけないかと願っております。

「護憲+BBS」「バーチャル老人党から緊急のお知らせ」より
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