老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

アセアンの人々が「伝統文化」というもう一つ別のモノサシの大切さを指摘している

2023-01-30 10:20:10 | 環境問題
1月26日付けのBangkokPost紙に、興味深い会合が、今月の12日から14日にかけてアセアン諸国の間であったことが紹介されている。興味深かったのでかいつまんで紹介したい。

地球温暖化抑制にアセアンに伝わる文化の思想が果たす役割があるのではないか?
地球環境に溢れる現在のストレスを緩和する上で、私達は技術を信用しきれるだろうか?
解は一つではない。複数の解を得る上で、過去の智恵を今に生かすことが、私達には必要なのではないか?

このような設問への解答を得るべく10カ国のアセアン諸国の科学者、活動家、学界、宗教指導者、建築家、作家や芸術家らからなるスピーカーが、バンコクで開かれたタイならびにアセアン文化遺産連合(the Siam Society and Southeast Asian Cultural Heritage Alliance:Seacha)主催の「気候変動への行動のための文化財からの智恵」会議に参加したという。そして最も活発だった発言者は、マイノリティ共同体からの参加者数名を含む16名の若い指導者らであったという。

東南アジアの人々は、昔から環境と折り合いをつけた生活を送ってきたことで高く評価されている。狩猟採集民は自然を切り開くことを生業とするものだが、彼らは尊敬と感謝の心で自然に相対してきた。ミャンマーやタイのKarene族のような焼畑農家(Swidden farmers)の民は20年~30年間隔で利用する土地を回転させ土壌の地味を再生させていた。漁民や農民は自然が決めるカレンダーに沿って働いており、これらの行動は話す言葉や信仰する宗教の違いに関わらず共通しており、その思想は、人・大地・自然・神と精霊たちはそれぞれが調和し、同じシステムの中でそれぞれが役割を果たすものだとする考えだった。同様の考え方が今も多くの共同体に残っており、独自の宗教性と精神性を保っているという。

インドネシアの回教徒の間では、mizanという言葉が「バランス」という意味を持つとともに、より普遍的な「宇宙の秩序」をも意味していると言う。タイの仏教徒の間では、thammachatという言葉が「自然」を指すものであるが、この「自然」という考えに両面があり、自然環境の意味と共に、絶えず変遷する世界の中に存在する「公正さ(right)」や「善(good)」をも意味するという。彼らの住まいかたも気候と調和した形になっており、川面に浮かぶ家は太陽をさえぎり、風を取り入れる工夫をしていた。都市部の家も、同じ工夫を取り入れて、家が密集する地域でも上手に日の光と熱気を避ける暮らし方をしていた。

しかし、これらの考えを保持する多くの伝統的共同体は今や時代に取り残され、原始的と低くみられ、今風の技術に立脚する生活へと誘導されている。コンクリートとエアコンを多用する建築家や建設会社は、旧来の方式を葬り去り、その結果都会はエネルギーをガブ飲みし、排気熱・排気CO2を撒き散らしている。

19世紀にはじまり20世紀を通して西欧仕様の「科学」に適った現代性が旧来の文化遺産を脇に追いやってしまった。

旧来の思想の生活と住まい方は今後可能なのだろうか?
希望はあるとして、一つの例として最近改築されたシンガポール国立大学建築学部のビルが紹介されている。この改築ビルは旧来の原理を採用したエアコンを使用しない多層階構造のビルに仕上がっているという。

会議出席者たちは、以前の先進技術仕様で作り上げられた現在の生活様式がもたらしているグローバルな温暖化問題に対処するため、世界は更なる新たな先進技術開発のみに集中している状況を懸念して、伝統的な考え方や伝統的な技術を国家規模の気候戦略行動に組み込むことを要請している。

昨年のエジプトにおける国連気候変動会議COP27で、気候変動の要因に「文化的側面」が指摘され、解決手段として「文化の活用」が要請されていたようだ。

タイ社会とSeachaの両団体は共同して、今年Dubaiで予定のCOP28において「文化」を議題とする会議の共同議長団体として活動する予定、とすることを今回のバンコク会議の結論としている。

こんな内容の記事です。

ここでアセアンの人々は、単眼的思考のみが支配する現代社会のシステムの延長線上に、果たして全てを解決する唯一の正解が隠されているのだろうか、という疑問を抱き、彼らは古くから伝わる「アセアンの伝統文化」を今の世の中に活用する思考法の延長線の中に別の正解があるのではないかと提言しているのだと思う。
かれらは今後、「文化の活用」をCOP等の国際的な運動の中につなげていくという。
彼らの運動の進展を注視していきたいと思います。

同じアジアの一員として、ここに述べられていることは、基本われわれも共有していると思う。
そして、技術にのみ重きを置き、都市部一極集中を進める一方で、過疎化の進行や格差の拡大を当然のこととする思考に慣らされている、バランスを欠いた我が国の状況は、もっと憂えるべきものだとも感じる。

東京駅前から始まり、もとは野村や西川があった日本橋界隈にかけて再開発と称して現在槌音高く土埃が舞っている。私達だけがSDGsの輝く未来を具現化するプレイヤーであり、先頭を走っているランナーですよ。市民の皆さんはギャラリーとして歩道に集まり、旗を振っていてくれさえすれば良い世の中になるのですよ、といった様相の時代になっているのが現在の我が国の状況と常々感じています。このままで本当に希望がもてる地球環境の維持・回復が出来るのだろうか?

グローバルな温暖化問題に対する解答を得る手段として、アセアンの人々は「伝統文化」をもう一つの別のモノサシとして活用することを提示している。

我々も、大声でこの状況のおかしさを訴え、もう一つ別のモノサシ・道の存在に光を当てる複眼的思考の重要性を声高に訴える必要があるのではないか?と思っている。

再開発・SDGs・カーボンフットプリントそしてカーボンオフセット・公金の問題の見える化といった話題を取り上げてみたいと思っています。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
yo-chan
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介護保険最大の改悪について

2023-01-23 17:28:01 | 医療・介護
介護保険が3年ぶりにに改定されようとしている。要支援1、2 が介護保険から外されようとしている。
https://www.kaigo-kyuujin.com/oyakudachi/topics/66871
https://www.care-news.jp/news/NJ6jo

結論は2024年までに延ばされたようだが、介護保険の利用者と保険料を納める人達の逆転現象に危機感をもった財務省が、積極的に進めたいらしい。

権力と金を握った何処ぞの誰かが考えた‥なんて事はないだろうが、いや、いや分からない。何しろこの国は 笹井さんや猫家五六助さんが先日コラムで書いておられた様に、国の将来や国民の生活に関する大事な事を「閣議決定」という名で総理や閣僚だけで勝手に決めてしまうのだから。

介護保険の話に戻ると、今回は見送られたが、要介護1、2も介護保険から外し、今は無料でケアマネが作っている介護プランも、将来的には有料にする事も視野にいれているという。

流石に今回は介護保険から外したり有料にするのは不味いと思ったのか、要支援1、2を外してみたようだ。

これからこれ等を有料にするとか外すとかいうアドバルーンを上げたとしても、何処からも反対の声が上がらなければ、法案を国会に提出するか、あるいは得意の「閣議決定」で決めてしまうかも知れない。まさか、そんな事はいくらなんでもしないだろう、なんて思っていたら 「異次元の介護保険改定」が成されてしまうかもしれない。

訪問ヘルパーの人達の酷い労働環境についても書きたいが、長くなるので次回に譲りたい。

この酷い事態を変えるためにはどうしたら良いのか。

笹井さんがコラムで書いておられたように、今年春の統一地方選で介護保険改悪に舵を切った政党の人達を落とすしかない。舐めていると国民の反撃は手強いと、今の怒りや理不尽さを忘れないで投票所に足を運ぼう。

投票なんて面倒くさい、ひとりくらい行っても何も変わらない、とかの雑音に惑わされていたら、やがて自分で自分の首を絞める事になるだろう。

介護はお金がある人だけが享受できるサービスではないのだから、近い将来の自分のためにも、せめて投票くらいはしようと思っている。

「護憲+コラム」より
パンドラ
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食料自給率37パーセントの「謎」

2023-01-20 22:29:41 | 社会問題
① はじめに
人類史へのアプローチから、現代史(戦後史)を再検証してきたが、ここに来て、日本の戦後から現在に至る歴史において、大きな局面が露呈している。特に岸田首相の安倍政治の継承と拡大が露骨であり、「宗主国詣で」では、バイデン大統領の依怙贔屓(これはバイデンのレトリックだが)もみえみえであり、東アジア有事への「誘導戦略」で、岸田首相の傀儡振りは安倍元首相を上回っている(これは前回コラムで笹井さんが実証的に報告されている)。このままでは日本は危ないと断言する。

そこから、何が「危ない」というのか、それが今回コラムの課題である。結論を先に述べるが、安保問題とその目的である、有事への「対策」が、何故か日本では、軍事面に収れんしているが、「実際の戦争」;太平洋戦争を例に:においては、歴史的な通念が偏っており、それらの中心問題が「武力の行使」という一面に限定されている。

これが戦争の「実体」と一面でしか符合していないのである。

では、もう一つの「側面」とは何か、それは他でもない、ロジスティック、具体的には「兵糧」の確保なのである。この問題は、実際に戦闘経験のある歴史学者たちが、戦後に執筆している。大岡昇平「俘虜記」などを挙げておく。

② この兵站の中心である、「兵糧」の問題は、平時でもかなり重要であり、「経済安保」の中心となる、食の安全保障として把握するべきなのである。

そうすると、日米同盟の現在において、軍事的な安全保障と同様に、日米間では格差が大きく、このまま日本政府(自民党)が食料自給率37パーセントにしていて「凍結」させるならば、実際問題として、日本は食料(兵糧)まで、アメリカなどに全面依存に近く、もし、有事になった場合には、兵糧は底をつく可能性があるだろう。

何故か、東アジア有事では、現在のように食料の6割以上を外国からの輸入に頼っている日本では、予測だとしても、食料の依存システムに「狂い」が生じた場合には、国民全体に満遍なく行き渡る保障はないど言ってよいだろう。

③ この将来予測を裏付ける「著書」が既に出版されている。民主党政権時代の農水相だった山田正彦氏の書かれた「日米食糧戦争」(講談社2008年)がそれである。

毎日新聞のコラム欄で山田正彦氏の警鐘を読んだが、そこには『「食の安全保障」が脆弱である。日本は有事体制になったら、かなり危ないです』と書いてあり、今は(半ば自伝小説のような)氏の著書を今読んでいる。詳しくは「次回」コラムで他の本と共に論述したい。

「護憲+コラム」より
名無しの探偵
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刷り込み社会の蔓延にフト思うこと

2023-01-19 14:39:57 | 社会問題
例えば、昨夕TVを見ていたらニュース速報。九州方面の事件容疑者確保との情報。
これが慌てて速報する価値有りや、とフト思う。

また蒸し返しの話だが、新聞クロスワードクイズに某元首相の内輪話に興味を持たない限り答えられない設問を作ったり。
なんで我々が、彼の私的部分に連れて行かれなければならないのか、とフト思う。

また、近所に異常に参拝客の集まる神社がある。住まう地域の七福神の社の一つであるから、参拝したいとは思うものの、半日掛かりになりそうで、最近はずっと6つの社詣でになっている。どうやらマスコミにでる人らが、何やらスポットとかいって囃したてたことによるようだ。なんで信心までマスコミに影響されなければいけないのかと、フト思う。

同じことが、少し前の高級食パンの店の前や、特定の飲食店の前の、異常とも見える長い列を見るたびにフト感じることである。

我々はもっと自分を大切にする必要があると常々思う。
食事に小一時間、お参りに半日以上を、単に待つことで費やすのは如何なものか、とフト思う。

そして世の中には、我々をある特定の方向に誘導したがる人々が存在している、という事に気を付けないといけないと思う。
政治家や著名人とやらを含めて芸人らの内緒話や内輪話が氾濫し、これが旬な話題ですとばかりに、我々の関心事にまで手を突っ込んでくる刷り込み社会の蔓延が気にかかるところです。

本当に気を付けないと、とある特定の思いや感情を刷り込まれ、とある特定の政党を好ましいと思い、それに反する思い・感情・政党に悪意さえ持ちかねない思いを刷り込まれる恐れがあると感じています。

我々は自身の個性を大切にして、何か新しい視点に気が付いた際にはそれを発信していくことが必要であり、面白い生き方に繋がると、フト思うのですが。

そしてネット社会の窓口画面の恣意性が気にかかるところです。何とかならないものか?

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
yo-chan
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「#軍拡より生活 !~未来の子どもたちのために平和を!」キャンペーン

2023-01-14 17:55:32 | 戦争・平和
岸田政権は、5年で43兆円、GDP比2%という防衛費の増額を打ち出し、自民党税制調査会は、軍事費増額について、法人税、所得税、たばこ税を増税して財源の一部にあてることを大筋合意しました。

これに対して、「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」が、

岸田首相、政府・与党、野党各党の代表、連合代表に対し、
 1、軍事費GDP比2%を撤回すること
 2、歯止めなき軍拡を押し進めることをやめ、そして女性や子ども、若者や社会的弱者の目線に立った政策を進めること
を求める、署名キャンペーンを始めました。

昨日開始で、既に3700人を超す署名が集まっています。

皆さんも賛同できるようでしたら、是非署名にご参加ください。
https://t.co/iRdTueLgyI

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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日本の政治の独裁化を止めるために

2023-01-12 23:45:00 | 政治
岸田首相率いる日本政府は、国民の命と暮らしをどう守るか、という国の最重要課題について、憲法9条「戦争の放棄」を根本から覆す、「(敵基地攻撃能力を含む)防衛の整備・強化」「防衛費倍増」計画を提示し、国会での議論を経ることなく、国会閉幕直後の昨年12月、これらの政策を「閣議決定」した。
https://mainichi.jp/articles/20230109/org/00m/010/013000d

直近のJNN世論調査では、「防衛費増額」そのものついても「賛成」が39%、「反対」が48%と反対が上回り、岸田首相が与党に検討を指示した「防衛費“増税”」ついては、「賛成」が22%、「反対」が71%と、不支持が圧倒的に上回り、国民の信任を得ていないことが示された。
https://news.livedoor.com/article/detail/23504498/

それにもかかわらず、岸田首相は、現在のヨーロッパ、カナダ、アメリカ歴訪の中で、防衛政策の転換を吹聴して回り、国際公約の形で既成事実化しようとしているようにみえる。

こうした、安倍元首相以来続いている、「閣議決定」という安易な政策決定の乱発の背景にあるのは、選挙に勝ちさえすれば、「国」の在り方の抜本的変更も内閣の一存で決めて良いという、長期政権の思い上がりと、「民主主義」の意図的な矮小化の意志というべきだろう。

さらに、岸田政権の国民の暮らしに対する姿勢に目を転じてみても、「消費税」という全国民からの金銭の回収、物価高騰の放置、年金の削減、社会保障費の増加、等々、国民の間に重くのしかかる生活の苦しさは、「やむを得ない負担」として、有効な手立てを講じようとしない。

その代わりに、国民から回収した税金を使って、「ポイント」や「クーポン」など、恣意的な「餌」を国民にあたえることによって、時々に発する国の意向に添った行動を、国民に採らせようとする。

国民サイドの疑問や要求は「ていねいな説明」などの言葉でやり過ごす一方、政府の意向には国民を従わせるという、今の自民党政権のやり方は、私たちが日頃批判的に語っているどこかの独裁国家と、実質変わりがない。唯一違うのは、日本政府の方針はアメリカの意向に密接につながっている、という点だろう。

直近の世論調査でも、岸田内閣の支持率は30%前後にとどまり、不支持率が大幅に上回っているのは、こうした岸田総理の姿勢が国民に不信感を抱かせている証だろう。

では、この危機的状況にあって、いま私たちは何をどうすれば良いのだろうか。

いまは残念ながら政権交代の展望が見いだせないばかりか、ここにきて野党第一党の「立憲民主党」首脳部の発言や方針に、従来のリベラルな立民支持層から失望や疑問の声があがり、実際に支持率もじり貧傾向にある。

それでも、まだチャンスがあるとすれは、それは今年4月に行われる統一地方選挙だろう。

東京新聞によれば、
『東京都世田谷区の保坂展人区長、杉並区の岸本聡子区長ら都内の首長や地方議員ら約40人が(12月)9日、中野区で集会を開き、来春の統一地方選で有権者に「新たな選択肢」を示すために連携することで合意した。これまで国に先駆けて自治体が主体的に取り組んだ事例を共有し、地方や住民が主導する政治の実現に向けた共通政策の策定を目指す』ということだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/219060

統一地方選挙で、こうした「住民主導の政治」を目指す動きが少しでも多く実を結び、それが国政でも成熟した「国民主導の政治」に繋がり、発展していけば、日本の政治にもまだ希望が持てるし、これからの日本に生きる人たちのためにも、そうなる必要がある。そのために私たち自身はいま何をすべきか、何ができるかを、今一度真剣に考え、実践していきたいと思う。

「護憲+コラム」より
笹井明子
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政治主導と称する思い上がり、内閣の独裁を糾弾する

2023-01-08 20:59:34 | 自民党政治
政治主導と自称する思い上がり、内閣の独裁を糾弾する。…主権者も3権分立も心得ず。

 ・「洋上の楽園」から「地獄」へ…ダイヤモンド・プリンセス号集団感染は人災だったのか? 【東京新聞】2023.01.01
  ○<コロナ8つの波~あれはどうなった?~第1波>

 ◆未知のウイルス…日本政府が取った策は「船内隔離」
 ◆今生の別れと直感「どうせ死ぬなら一緒に…」
 ◆複数の指示命令系統に混乱、積み重なるストレス
 ◆「感染症の素人が指揮を執り、異を唱える専門家は排除」  ★政治主導の驕り⁉

  ★安倍晋劇場⁉ 
  ☆歴代内閣 | 首相官邸ホームページ
 第96代~第98代 安倍 晋三 平成24年(2012年)12月26日~令和2年(2020年)9月16日
  ☆【年表】安倍政権「7年8か月」を振り返る アベノミクスから.
.  ★安倍晋三銃撃事件: 2022年(令和4年)7月8日11時31分頃、奈良県奈良市の近鉄大和西大寺駅北口付近にて、元内閣総理大臣の安倍晋三が選挙演説中に銃撃され死亡した事件[7][8]。
  ☆カルロス・ゴーンはなぜ捕まった? 逮捕から逃亡までの経緯 ...
 >1回目の逮捕から逃亡までの経緯
 ビジネス界のヒーローであったカルロス・ゴーン氏が、たった1年余りの間に4回も逮捕され、ルノー・日産・三菱自動車のすべての要職から離れ、最後には逃亡者となってしまう経緯はまるで映画のようです。
 2018年11月 金融商品取引法違反容疑でゴーン氏を1回目の逮捕
 ★みなさん、記憶にありますか。個人ジェット機に、ハイジャックのように、警察・機動隊が襲い掛かったことを。&日産副社長が首相官邸に駆け付け、転がるように2階に駆け上がったシーンを。

亡き者を、殊更に論っても詮無いかも。かの政権の総括もない。反省もない… その上塗りを岸田政権はしている。敵味方を作る、戦争(軍拡)政策。東日本大震災を機に、否定したはずの原発推進。

しかし、かの政権も、岸田政権も、真摯に反省し、悪政の残滓、法の支配破りを悔改めようとしてはいない。主権者の権威も知らぬげ 善隣友好の原則は、断固、堅持すべきだ。
 
 ☆日本国憲法・前文(抜粋)「そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらはこれに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」
 https://home.hiroshima-u.ac.jp/ujima/html_viewer/textbook/kojima/kojima/kenpo/00.htm

「護憲+コラム」より
蔵龍隠士
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富裕層が地球環境を汚す。どうしたら彼らの行動を抑制することが出来るか?

2023-01-05 16:56:28 | 環境問題
「富裕層が地球環境を汚す。どうしたら彼らの行動を抑制することが出来るか?」
DeutscheWelle,Jan.2,2023 Ajit Niranjan記す

 Roman AbramovichのヨットやTaylor Swiftの自家用ジェットからJeff Bezosの広大なアマゾン倉庫に至るまで、億万長者のライフスタイルと事業欲とが地球を焼き焦がしている。

 昨年7月、Kylie JennerがボーイフレンドTravis Scottと二人の自家用ジェットを背景にした写真をインスタグラムにアップし、「私のジェットに乗る?それともあなたの方にする?」とつぶやいたこと、が物議を引き起こした。
「ヨーロッパが火事の最中に、Kylieは自家用機で15分間の飛行をしている。何事もリサイクルを念頭に、古着を買い、堆肥作りと野菜果物作りを生涯続けようと考えているが、Jennerのたった一回の飛行のカーボンフットプリントに見合う効果があるのかどうか?」とCara Lisetteは呟いている。
 どうやらJennerは、富裕国に暮らし、カーボンフットプリント削減圧力に悩ましい思いを感じながら募らす若者らの鬱積する憤りに火をつけたようだ。このことは最大の排出者たちと気候変動を恐れる世代との間に断絶があることを表しており、また持続可能性が全く期待できない自身のライフスタイルを改める気持ちの無い人々や公正さを大切に思わない人々に対する怒りを示している。
 ある24才に若者は「私が挑戦を断念した理由は、正にそこにある」とつぶやいている。

 飛行記録によると、Kylie JennerとTravis Scottは12月初めのある夜、わずか5時間で着ける距離のVanNuys飛行場まで自家用機2機で出かけたという。

 これに輪をかけたものがある。それは例えばロシアの新興財閥Roman Abramovichが持つ巨大ヨット(全長162mで2機のヘリコプター着陸施設とプールを備えている)であり、そのようなヨットから排出されるCO2は、複数の大邸宅や飛行機やリムジンカーから排出されるCO2排出量の数倍になるという。2021年に発表された研究によると、2018年にAbramovichのヨットが排出したCO2量は1.1万人が暮らす太平洋に浮かぶTuvaluよりも多くのCO2を排出したという。
 「Tuvaluのような島嶼国が海面上昇等の気候変動リスクを最も受ける。それ故に、この事実は誠に残念なこと」とIndiana大学の研究者Beatriz Barros氏はいう。

 数十年に亘り、富裕国と貧困国との間には炭素排出に関し大きな不平等が存在し続けている。
 現代のライフスタイルにおける高潔さと不純さとの間の落差の大半は、各国の国内に不平等が存在する事実によって説明できる。世界的に見て最上位富裕層1%(年収12.4万ユーロの人々)が最近の30年間の炭素排出量増大の20%分の責任を負っている。彼らは世界の各地、例えばマイアミからムンバイにわたる各都市に暮らしている。
 「最上位1%の人々が最下層50%と同じ量を排出している。正に明らかに馬鹿げたことである」とStockholm環境研究所の科学者Anisha Nazareth氏は言う。

この最上位層に位置する人々は億万長者のような金使いの粗いライフスタイルを行っているわけではない。自家用ジェットや巨大ヨット所有が排出問題の物指しの一方の端にあるとすると、クルーズ船や旅客機利用は後塵を拝するものの排出問題の観点では近い存在である。
 例えば飛行機による移動は排出量の観点で最も貢献度の大きいものの一つであり、世界のCO2排出量の約3%分に相当する。専門家によると世界人口の2から4%が毎年飛行機を利用しているという。

 億万長者がより多くの化石燃料を浪費しているのは事実だが、「世界には、クルーズ船や旅客機を利用する我々を同類と見なしている人々が存在しており、そのように見なしている人々は我々がKylie Jennerに似ていると感じている」とクリーンエネルギーコンサルタントで作家のKetan Joshi氏は富裕国に住む中間層の市民を指して話している。

 研究者らは解決に向けての方策の検討を進めている。
 課税の拡大、法的抜け道の遮断、タックスヘブン(Tax Havens租税回避地)の取り締まりにより、政治家は富裕者らが放埓なライフスタイルへの投資を停止させることができる。そして、より多くの金を広く社会の利益(クリーンエネルギーのインフラ整備等)のために役立てることにつながる投資にむけることが可能となる。

 しかしながら税金を上げる政策は、これらの政策に恩恵を受ける人々からさえも往々にして激しい反対が出される。「事実、ビックリするくらいの支持が大金持ちのライフスタイルに向けられることを良く経験する」と航空システムの不平等性を研究するスウェーデンのLund大学のStefan Gossling教授が言う。金持ちを偶像視する文化で育った人々はしばしば金持ちの生活を規制する政策に反対するという。

 例えば航空税の負担は主に富裕層、特にビジネス旅行客に向けられると言える。欧州内では、航空旅客費用の半分は富裕層上位20%からの収入である。米国とカナダにおいては、年間4回以上飛行機を利用する成人の19%がフライト収入の79%分を支払っている。
 研究者や政治家の中には搭乗回数による課税(frequent flyer levy)を主張する人もいる。
 一方、臨時便に乗る旅行者に対して高い料金を設定する意見もある。
 これらの飛行機利用への課税を行い不平等に対処する手段は支払い能力の高い人々から貴重な収入を生み出すことになる。クリーンな輸送に関する国際協議会から10月に発表された研究によると、しばしば飛行機を利用する利用者からの収入は1210億ドルに達し、この金額は2050年までの期間に航空行政上、脱炭素に要する毎年の投資額に相当するという。年間6回以上利用する旅行者は人口の2%を占め、航空収入の81%を支払っている。

 政治家らは、ケロセンを燃料とする自家用ジェットを禁止することで大富豪らからの排出を削減することも可能である。この禁止措置により影響される自家用ジェットの飛行回数は全体の中では極わずかな割合ではあるが、この措置による効果は非常に大きくなる可能性を秘めており、億万長者らが航空システムのグリーン化に必要なクリーン化技術に投資する機会を与えるきっかけになるということである。専門家らはこのようにして生れる初期投資が持続可能な燃料や電動航空機の開発を促進すると期待している。
 その開発の着手は早ければ早い程良い。

 2021年のNatureに公表の研究によると、気候変動のスピードを遅らせる上で、消費者としての立場から、投資家としての立場から、組織の参加者としての立場から、そして市民としての立場から見て、富裕層の人々が重要な役割を持っているという。
 このことは化石燃料会社に投資される資金を富裕層の人々が口座から引き下ろすことに繋がることを意味し、また地域の委員会において公共交通キャンペーンに富裕層の人々が参加することに繋がることを意味し、さらには富裕層の人々の行っている事業体において出張業務の代わりにオンライン会議を導入することに繋がることを意味している。
 「所得の面および影響力の面において社会のトップ階層を担う人々が、積極的にこの方面で動くようになれば、現在見られている状況よりも、もっと迅速に物事が進行し変化していくことになるだろう」と気候研究者のKristian Nielsen氏は言う。

 しかし社会のトップ階層を担う富裕層の人々は当然全く違った方向に向かう可能性もある。
 世界の超富裕層の人々や企業の中には化石燃料に脅威を与える政策に反対するロビー活動に持てる資金を投入してきている。

 Stockholm環境研究所のNazareth氏によれば「金持ちにとっては、より大きな関心事はキャンペーンに寄付することにより政治的影響力を行使することであり、多くの人々のライフスタイルに影響を与えることである」という。

以上
***

近い将来、プライベートジェットが今以上に数が増えることが予測される。プライベートジェットの所有問題に限らずいろいろな場面において、持てる階層と持てない階層の間を必要以上に刺激し、階層間の分断をあおることは慎む必要があると考えている。

その上で、本文中にあるCara Lisetteさんの次の呟き、が気になった。
「ヨーロッパが火事の最中に、Kylieは自家用機で15分間の飛行をしている。何事もリサイクルを念頭に、古着を買い、堆肥作りと野菜果物作りを生涯続けようと考えているが、Jennerのたった一回の飛行のカーボンフットプリントに見合う効果があるのかどうか?」

冷静な立場でこの点の検証を行ってみると、

1. Jennerさん所有のプライベートジェット BombardierBD700
燃費は、車の場合ガソリン1L当たりのkm数だが、飛行機の場合は飛行1時間当たり燃焼するケロセン(灯油)量で表示する(GPH:Gallon per Hour)ようだ。
BD700は、GPHが460という。1ガロンは3.785L そしてケロセンの比重は0.81
さらにケロセン1kgが燃えると約3kgのCO2に変わる。

これらを基にJennerさんの15分間の飛行において発生したCO2量を求めると次のようになる。
460x3.785x0.25x0.81x3=1058kgCO2
1トン以上の二酸化炭素がたった15分ほどのフライトで発生していることになる。

2. 比較のためにFinlandのアルト大の公表した日本人1人の年間CO2量は7.6トンという(2010年頃)。そして日本人1人当たり2030年の目標値は3トンとしている。
ちなみに2011年に日本全体のCO2排出量は13.7億トンだった。

3. また環境省のデータによると平均的な日本人の食事により発生するCO2排出量は年間1400kg。

確かにCara Lisetteさんが自身行っている努力の意味に疑問をもつのも無理はない。
Jennerさんの15分間の飛行が、平均的な日本人1人の食事により発生するCO2排出量とほぼ見合ってしまうのだから。
そして日本人1人当たり2030年の目標値は3トンとしているが、Jennerさんは1時間弱のフライトで超えてしまう。
やはりハシャギすぎ、とは言えようか。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
yo-chan
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