タマヤンの絵日記

趣味のひとつであるデジタルカメラの撮影記録で被写体は人物が多い

すがり丸

2012年10月03日 | インポート

9月末で市内と須賀利地区を結ぶ巡航船が廃止になった
かつて須賀利地区は陸の孤島で陸上の交通手段がなく海に頼っていたのである
しかし隣町から道路が開通し過疎も相まって巡航船の乗客が少なくなってしまった
市からの補助も限界に達し廃止もやむをえないのであろう

小学生の頃初めて巡航船に乗り須賀利へ行ったことが懐かしい思い出である
当時は紀北町の引本・尾鷲・須賀利間を航行していた
材木の事業を行っていた父に連れられ遠足気分で乗船したのである
僅か数十分の船旅でしたが飽きずに外を眺めてました
また狭い路地にビッシリ家屋が立ってる須賀利地区が異境の地に見えました

高校時代ですが海が荒れると須賀利から通学している生徒は早めに帰宅してました
校内放送で巡航船の出発時間が知らされると羨ましく思ったものです


最後の航行を撮ろうと港へ行ったのですが特別なセレモニーもなく寂しいものでした
17時頃の港は曇ってることもあり薄暗くより寂しさを増幅したようです
沖に面した防潮堤の赤い灯台越しに須賀利からの最終便が見えてきました


港内に入るとスローダウンし桟橋に向かってきます


やがて着桟し乗組員がロープで引っぱり固定してから乗客が降りてきました
黄色いジャンパーの船長が乗客の手をとりエスコートしてました


乗組員が最後の航海に向けて船橋のガラスを清掃します
彼とすがり丸との付き合いもまもなく終わりですが念入りに作業してました


風雪に耐えた巡航船乗り場の看板がもの悲しさを感じさせます
     
船長が切符売り場の戸を閉めシャッターを下ろしました
      

浮桟橋に向かう通路の橋がウインチで巻き上げられました
この通路も下ろされることはないでしょう


17時発すがり行きの最後の後悔に向けてゆっくりと離桟しました
汽笛が鳴らされ数名の人が手を振るなかをすがり丸は港外に向かいます


赤白の防潮堤の灯台の間から港外に向かっていきます
これが港内での見納めです




港外にで出たすがり丸はサバル島の左に向かって舵をきりスピードを増します
やがてその姿が見えなくなってしまいました






コメント (2)
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