『命が一番大切だと思っていたころ生きるのが苦しかった命より大切なものがあると知った日、生きているのが嬉しかった』
(星野富弘)
故渡辺和子シスターが、群馬県勢多郡東村の富弘美術館を訪れ、星野さんと面会したときの感想を述べています。「命より大切なものって何ですか」とお尋ねしたいと、かねがね思っていたのに、いざその場になると聴けなかった。質問しなくてよかったと、今は思っている。なぜならば、答をもらうものではなく、私たち一人ひとりが自分の生活の中で求め続け、見いだしてゆくものだろうからだ。ただ生きているだけの自分ではなく、人々の愛、神の愛にきづいて生きていくことができる自分にお気づきになった喜びを詩に表されたのだろうと述べています。「シスターも命より大切なものをお持ちですかと」尋ねられたらなんと答えるのだろうとも述べています。
私はどうだろう、災害時に救出されたとき気づくのかもしれません。私は何度も命を落としそうな体験をしたのですが、その都度生かされたことに気づかされています。多くの人の愛、神の愛に気づかされたからです。私は「命とは神と共に歩み神と共に生きる」ことだと思っています。