制作のタイムリミットが訪れました。
宅急便タイムサービスで明日の午前10時、
この音源が一人で15時間かけて東京虎ノ門に辿り着く事自体凄いと思います!
かつてのポニーキャニオン「virtual trip」シリーズでは、
前日まで徹夜で制作し続けた私がそのまま翌日のMAに間に合う様、ふらふらになりながらDATを抱えて早朝の新幹線に飛び乗って参加させてもらっていました。
若かったから出来た事です。
今回で27タイトル。
何百曲の楽曲を映像に捧げた事でしょう・・・。
これだけ大自然の映像に対峙させてもらうと、
知らず知らずのうちに曲の尺あわせとか・シーン変わりの曲の構成とのタイミング合わせが神がかって来ます!
まだ観もしていないのに、映像にぴったりはまる曲が顕れたり、
楽曲の構成と映像の絶妙のタイミングでのリンクが起き始めたり・・・
でも・そんな時の作品のクオリティーは間違いありません!
今回、
全シーンの書き降ろしは無理でした・・・。
実質3日で、24シーンの作曲は今の私には無理です。
元々今回の「癒しの富士山」は、
前回の「絶景!富士山 ~新・富嶽三十六景~」
に続く第二弾で、
この前回のDVDの為に提供させてもらった楽曲や、これまでの私がリリースした6枚のアルバムにも富士山をテーマにした曲が何曲もあるという事で、
「新たなアヴァンタイトルのMを、」というオファーからの話でしたが、
制作が近づいてくるといつもの事ながら次第に精神状態がおかしくなって来ます。
行動と想いがずれ始め、何ら曲を収録し終わったわけでもないのに次の曲の事が気になり意識が先行し、居ても立ってもいられなくなっている私がいました。
鍵盤の前に座ると何時弾き始めるか判らないので、立ったままそわそわしていたり、
プライベートの曲作りの時ならまだしも、気ままにずっとレコーダーでも廻しておけばいいのですが、
今回の様な映像が絡む締切とテーマのある場合は、整理しながら組み立てて行かなくてはいけないのでそうは安易には臨めません。
慎重に・慎重に。
でも降りてくるときは続けざまで、見事に勝手に次々と弾き始めるのですが、
記譜したり・尺合わせなど色んな制約事を考えているうちに遂に手は止まってしまいます。
一旦曲が降りなくなると、
それはもう何時間も続きます。
最悪・・・
昨日がそうでした。
夜の部は結局何時間かけても一曲も曲は降りず、
まだまだ修業が足りませんね。
今回の作品のテーマ曲にもなるかもしれない、
「AI(愛)」シンセサイザーヴァージョン!
この曲が富士山の映像に合わさると、
凄いエネルギーを発し始めました。
これは、一昨年の富士山の麓での演奏時、ずっと雲に覆われていた富士山がぽっかりとまるで額縁の中の絵の様に顔を覗かせてくれたワンシーンです。
次第に雲が晴れ、
今日も、新しい曲がどんどん誕生しました!
LIVE演奏のレパートリーとして生き残って行く楽曲はそんな中のひと握りですが、
最終曲に顕れたのが、
「Mt.Fuji」!!!
何時振りでしょう、こんなに弾きながら号泣したのは・・・
ゆかしの「君に会いたかった」以来でしょうか・
私が数年前に富士山と交わした約束を、これで果たせるのかも知れません。
富士山は来年、「文化世界遺産登録」されます、
でも・富士山は今、
とても大きな悲しみに包まれています。
富士山自身・そして世界が、
バランスを崩し始めている事を嘆いています。
それをみんなに伝えるようにと、
私は一昨年から両腕を捥がれ、強烈な不整脈をもらいました・・・
でもこれで、
ここ何年か続いた富士山との因縁が、
ようやく晴れるかも知れません。
「Mt.Fuji」誕生の瞬間、
やたら電気系統が「パチパチ」とラップしていました。
たぶん・
今回のエンディングに相応しいのは間違いないのでしょうが、録音どころではありません。
こんな状態での音源を残すのは極めて難しい事です、一瞬にして宇宙の果てに消え去ってしまいました。
一度想念を落ち着けてもう一度録音の仕切り直し。
「富士山世界遺産登録」に先駆け、
2013年3月6日、
●『癒しの富士山~ふるさとの祈り』
●『癒しの富士山~新たなる命も芽吹き』
●『癒しの富士山』
(通販専用2タイトル同梱2枚組BOX商品)
以上、3タイトルがポニーキャニオンよりリリースされます!
もう、何処の誰が阻止しようが、
富士山が世界遺産に!