【執筆原稿から抜粋】
言葉遊び、みたいな些末に感じるかもしれませんが、言葉を大事にする私は、「当事者意識」「自分ごと」って言葉の限界を感じています。
~~~以下引用~~~
「当事者意識」「自分ごと」の限界
コンプライアンス研修の多くは、個人の倫理観に訴え、当事者意識を高めて「自分ごと」にせよと説きます。圧倒的な当事者意識(ATI)という言葉を使う企業もあります。
いい試みですが、「自分」「当事者」という言葉には限界を感じています。
他人の仕事はやはり他人の仕事です。「他人」を「自分」にしろと言われても…。
むしろ「自分」の強調により、「自分は守ってますけど、何か?」という自己中心的な意識を持ちかねません。それは利己的で他責的な態度につながり得ます。
言葉としての「自分」の強調に危険を感じています。必要なのは自分ではなくチームを考えるチーム意識・仲間意識です。
仲間意識を育てるためには、素直に「他人ごとはみんなごと」でいいと思います。あるべき「自分ごと」(当事者意識)は「みんなごと」(仲間意識)に支えられています。
心理的にも、仲間意識を微塵も感じられない嫌いな他人の仕事を自分ごとと捉えることは難しいです。
ですから、いきなり当事者意識を目指すのではなく、まずはいい仲間意識を育むのが前提だと思います。
以下のように整理できます。
自分ごと(当事者意識):他人ごとも自分ごとみんなごと(仲間意識):他人ごとはみんなごと
~~~引用終わり~~~
いかがでしょうか。ご意見を募集します!