昨日の夜は、酒見賢一の小説『墨攻』を読み返しておりました。
酒見賢一の小説は『後宮小説』や『聖母の部隊』なども大好きです。
舞台は秦の中国統一以前の戦国時代の中国。
墨子によって興った思想家集団で武装防御集団の「墨家」の一員である革離は、小国の梁城城主からの依頼で趙の大軍を相手に梁城を守ることとなる。
迫り来る敵の軍勢は2万。梁の兵は数千。
城主は頼りなく守備は杜撰。革離はどうやって城を守るのか?
簡潔な文章で戦国期の中国の様々な思想や歴史背景を挿みながら攻城戦が描かれています。
史実ではなく物語なのだから、もっと話を膨らませてもよかったのでは? とも思いましたが、面白かったです。