昨日の夜は、逢坂剛の小説『カディスの赤い星』を読み返しておりました。
前に読んだのは随分昔。ほぼ内容を忘れた状態で再読でありました。
直木賞・日本推理作家協会賞受賞作であります。
PRマンの漆田亮は、得意先の日野楽器がスペインから招いた著名なギター製作者のラモスから、サントスという名前の日本人の男を探してくれと頼まれる。
サントス探しに奔走する漆田は、彼の息子と思われるギタリストを見つけ出し、テロリストの計画に巻き込まれ、『カディスの赤い星』を取り戻すべくフランコ総統の独裁政権末期のスペインに渡ることとなる。
1986年の作品で、物語は1975年の設定です。
今だったら、この主人公のキャラクターは成立するのかなぁ?
キザでやり手なPRマン。今だったら成立しないかも。
昔に書かれた作品で物語の世界が1975年なのだからしっくりくるのかも。
謎という面ではある程度は先が読めるんだけど、ぐいぐい先に読ませる面白さがあります。ハラハラドキドキする展開。
苦いラストだけど、この手のお話なら仕方が無いか。
『ハードボイルド』です。
面白かったですよ。