昨日の夜は、中山七里の小説『さよならドビュッシー』を読んでおりました。
中山七里の小説を読むのははお初であります。
第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。
主人公は火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負う。
しかし、ピアノが数分間しか弾けない身体になってしまっていても彼女はピアニストの道を諦めない。
新進気鋭のピアニスト・岬洋介の指導を受けてピアノコンクールの優勝を目指しレッスンに励む。
ところが彼女の周囲で彼女の事故死を狙ったかのような不審な出来事が起こり始め、やがて殺人事件が発生する……。
こ、この小説は、熱血小説だぁ。熱血の青春物語。
才能を開花させるって事は、物凄いことなんだなぁ……。
ラストは苦くて物悲しい。
ミステリーの仕掛けはミステリー好きなら先が読めてしまうかもしんない。
面白いのは、ピアノの特訓のシーンやコンクールのシーンの描写。主人公が悩み苦しみながらピアノに向き合う姿。
もしかしたらミステリーの部分を省いたほうがスッキリしたかも? って気がしないでもない……。
面白かったですよ。
でも私、もしかしたら自分が内側から腐ってしまった人間なのかも、とちょっと不安になってしまいました。