僕がインターネットを嫌いな理由は特にない。

力が、そう力が欲しかったんだ。 この最低の世界を変えるだけの力がね。 けれどまだ幼かった僕の掌はこの世界を手にするには小さすぎて、一人泣いたもんだよ。 そのうち雨が降り出して、寒くて、怖くて、けれど僕は家に帰る道も忘れて、一人とぼとぼ歩いた。 そんな時だった、彼女に出会ったのは。 彼女は優しく僕の手を引いて、雨をしのげる大きな木の下へと連れて行った。 体を丸めて冷えきった体を温めていた僕に、彼女は . . . 本文を読む