1/12(火)、シネ・ウインドで「セノーテ」、観てきました。
予告編はこちら。
セノーテとはメキシコ・ユカタン半島の洞窟にある泉のことで、古代マヤ文明では貴重な水源であり、同時に神聖な儀式の場として人間が生贄にされたとのこと。
セノーテ内部を水中カメラで撮影すると同時に、現地の人々へのインタビューも交え、セノーテに迫ったドキュメンタリー。
セノーテの説明は最初に文字で登場するだけで、以降はずっとセノーテの水中の映像と現地の人々の映像が流れるという構成で、映像の質感のせいで夢の中のような不思議な雰囲気が続きます。
また、インタビューによると、現代もセノーテが人々を飲み込んで死体が上がらないことも多いとか、巨大な蛇を目撃した人がいるとか、伝説は今も生きていることが伝わってきます。
同時に、インタビューとは違う、何かの台詞のような詩の朗読のような不思議な声も流れ、エンドロールによるとそれは精霊の声という演出らしいんだけど、本当にそんな神秘的な気持ちになる声で、この声があることで映画全体が不思議な印象を残していました。
その言葉によると、昔は干ばつが続くとセノーテに生贄をささげていたことが分かり、この声の主は生贄になった人が精霊となった声なのではないかという意味なのかもしれないなと思いました。
水中の映像も、現地の人々の映像も、映像の質感のせいでいつの時代のものか分からなくなるような、時間の流れを忘れるような不思議な感覚に誘われる映画でした。
同時に、古代マヤ文明から現代に至るまでセノーテは神聖視され伝説が今も生きていると伝わってくるので、古代から現代にかけて変わらないセノーテの壮大さに圧倒される不思議な映画でした。