舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

ヤスミン・アフマド没後10年記念上映「タレンタイム 優しい歌」観てきました。

2020-02-02 22:47:15 | Weblog


2/2(日)、シネ・ウインドで「タレンタイム 優しい歌」を観てきました。
一つ前の記事に書いた「細い目」と同様に、2009年に他界したマレーシアのヤスミン・アフマド監督の僕後10年を記念した上映であり、今作が遺作ということです。







劇中に印象的な曲が2曲登場するのですが、それに合わせて予告編も2種類あります。



多民族国家のマレーシアを舞台に、学校の音楽大会「タレンタイム」に向けて集まった少年少女の群像劇です。
民族や言語や宗教や生活習慣の違いから色んな家庭の事情があり、そういう様々な事情を背景に、登場する子供達一人一人に様々なエピソードが描かれるんだけど、映画が進むにつれて少しずつ繋がっていくところが面白かったです。

群像劇だけあって、恋愛、家族、友情、障害、事件などなど色々な人の色々な物語が同時並行で描かれていくんだけど、やっぱり音楽が重要な映画で、例えばある人物の歌う歌が、別な場所で展開するエピソードの登場人物の気持ちを表現していたり、細かいところまで練られた映画だなあ…という発見がありました。
実は2017年にも観ているのですが、当時はそこまで気付けなかったので、あらためて観られて良かったですね。

主に、民族の違う少年二人の喧嘩、そして民族の違う少年少女の恋愛、という、二つの物語が軸となって、その周りで色々な事件が起こったりそれぞれの背景が語られたりしながら映画が進んでいきます。
そして、最後のクライマックスであるタレンタイムの夜、二人の少年は音楽でアドリブでセッションするという形で仲直りし、少年少女は二人で会場を抜け出すという形で結ばれる…という、二つの物語がそれぞれ迎える結末がどっちも良かったです。

丁寧な状況描写によって淡々とエピソードが進んでいく静かな映画なんだけど、じわじわ温かい気持ちになれる映画だなあと思いました。
これは、最初に観た時も思いましたが、少年少女の音楽青春群像劇ということで、マレーシアのMOOSIC LABみたいな映画なのかもしれませんね。
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