12/15(火)、イオンシネマ新潟西で「真・鮫島事件」、観てきました。
新潟市内では、イオンシネマ新潟西と新潟南で上映。
予告編はこちら。
真相を知ったものは呪い殺されてしまうために誰も真相を知らない…という設定でかつて2chで流行したネット怪談、鮫島事件を題材にしたホラー。
確かにB級ホラーだけど、何が素晴らしいって新型コロナウイルス禍の2020年を全力で描いているんです!
東京の雑踏をマスクを着けて歩く主人公が帰宅して手洗いうがいをしてマスクを外し、夏に会えなかった学生時代の友人達とオンラインで会う…という冒頭からして完全にリアルなコロナ禍の2020年を描いているわけです。
やっぱりホラーって時代を映す鏡で、リアルな現代を描くからこそ恐怖も映えると思うんですよね。これぞ現代ホラーの醍醐味!
彼女がアパートに帰宅する下りからすでに隠す気がないほど「呪怨 劇場版」のパロディな異変が発生するんだけど、最初は出そうで出さない感じで引っ張りつつ(洗面台で何かが起こりそうで起こらないまま恐怖を引っ張る演出は見事)、オンライン飲み会が始まってからは、画面の中の自分の背後に幽霊がいる、などの異変が徐々に増えていきます。
その後、オンライン画面の向こうの友人達に一人ずつ異変が起こるけれど何もできないもどかしさという、この時代ならではの恐怖演出が連発し、恐怖は加速していきます。
コロナ禍のオンライン会話という設定を利用したクローズドサークルや、安楽椅子探偵などのミステリー表現も見事。
真相を知った者が呪い殺されていくという、呪いの拡散による連鎖をウイルスに例える下りも、やりすぎかも知れないけれど、2020年の映画!って感じが最高すぎました。
最終的に時空の歪み的なものも発生し、歪んだ時空同士で何故かスマホのビデオ通話は通じる兄と妹の絆を描きつつも、ここ最近よく見るPOVホラーの新境地な感じで物語は展開していきます。
何故か唐突に登場する七つの大罪の設定も、それこそ2chで「鮫島事件」が流行ったような、ちょっと前の時代のネットっぽさがあったと思います。
結局どういうこと?って謎も残るけど、面白かったので僕は好きな映画でした。
それにしても、「リング」のビデオテープや、「着信アリ」の携帯電話など、うっかり時代を映してしまうホラー、大好きなんですよね。