
3/19(火)、ユナイテッド・シネマ新潟で『女王陛下のお気に入り』を観てきました。
予告編はこんな感じです。
舞台はフランスと戦争中の18世イングランド、アン女王を陰で牛耳る侯爵夫人サラと、元は貴族だが家が没落し王室の召使いとなりアン女王に気に入られ成り上がっていくアビゲイルが、アン女王と権力を巡って繰り広げる愛憎劇を風刺全開で描いた映画です!
権力に溺れる者、権力にすがる者、権力を奪い合う者…あらゆる立場の人間が権力を巡って醜さを露わにしていく様子を、とにかく露悪的に皮肉たっぷりに描いていきます。
なので、一人として感情移入できない映画だなと思いました。
この人の気持ち分かるわ…とか、この人のこと応援したいわ…って思える人物が誰一人いないのです。
そりゃまあ、イングランドの王室なんて、一般庶民である我々には無縁の遠い世界なので、身近に感じろって言う方が無理があるかも知れませんね。
そういう意味では、元は貴族だか家が没落して王室の召使いになった主人公のアビゲイルが、王室で受ける偏見やいじめに苦しむ姿には最初は感情移入してしまいそうになるし、侯爵夫人サラの権力マウンティングに果敢に立ち向っていく姿を応援したくもなってしまうんですよ。
しかし、徐々にアビゲイルもあの手この手で権力を奪い取ろうという強かさを露わにしていくにつれて、「やっぱりコイツもヤバい奴だ!」って気持ちになるのです。
そんな感じで、物語が進むにつれて、侯爵夫人アビゲイルと召使いアビゲイルというの、アン女王を巡るドロドロの愛憎劇、権力争いがどんどんエスカレートしていきます。
思わず「う、うわぁ…ドン引きだ…もう笑うしかねえ!」って気持ちになってしまうんですけど、よく考えたらただの愛憎劇じゃなくて、この女達のせいでイングランドとかフランスとの戦争という国際問題が左右されちゃってるので、もう全然笑えないんですよね!
いやー、映画だから僕らはゲラゲラ笑えるけど、それを実際にやっていたのが英国なわけで、いやー、ギャグにしないとやってられないくらい最低の国っすね!